高校生から味わう理論物理入門まとめ
「高校生から味わう理論物理入門」記事のまとめページです。
はじめに
力学
電磁気学
熱力学
波動
相対性理論
参考文献
はじめに
物理の教科書は,わかりやすさや実用性を重視してかかれていることが多いです。ただそのことを押し出そうとするあまり,何を世界のことわりとして受け入れて,そこから何が導出されるのか,という理論物理の楽しさが失われているように感じます。物理を勉強される方々には,この点を曖昧にしないで欲しいと思います。
できるだけ少なくて簡潔な原理だけを認め,そこから全てが導ける!ということこそが理論物理の最大の美しさであると私は考えています。もちろん,全ての物理学の分野においてそのような理解ができるとは限りません。しかし,力学や電磁気学,相対性理論などのすでに確立された分野においては,ちゃんと勉強すれば,感動ポイントがたくさん広がっていることに気づくと思います。このサイトを,そのような感動を分かち合える場にしたい,というのが私の1つの大きな目標です。(力学運動方程式〜ニュートンの第2法則〜より抜粋)
力学
「力学」分野に関する記事のまとめです。順次追加予定です。
電磁気学
「電磁気学」分野に関する記事のまとめです。順次追加予定です。
熱力学
「熱力学」分野に関する記事のまとめです。順次追加予定です。
波動
「波動」分野に関する記事のまとめです。順次追加予定です。
相対性理論
今日において相対性理論の参考書というのはわんさか出ています。ただ,この資料が他と差別化を図っている点は, 何が「定義」か,何が「原理」「仮定」か,何が「定理」かを明らかに示そうとする点です。 物理とは,過去の数多の天才物理学者の様々な思考の末,「このように物理量を定義すれば物事がうまく記述できるんじゃないか, そしてそうすればこの法則からこの法則が導けるんじゃないか?」という知恵の賜物です。 ただ,その思考の歴史を丁寧になぞろうとするあまり,定義,原理(仮定),定理がどれなのか曖昧になってしまっています。 何を世界のルール(原理,数学における公理などに対応する)として仮定し,何を物理量(定義,何を観察の対象とするか)とすれば, こんな法則(定理,原理や定義から導かれる結果のこと)を導くことができる,というこの流れをつかみづらくなってしまっているのです。 この点を意識して,原理,定義,定理を明確に区別できるように整理して記述しています。 また,この流れをしっかりと理解できるように,論理的な飛躍はできるだけ避けるようにしました。とにかく「ごまかさないこと」をひたすらに意識し,体系的で,ある意味数学の参考書のような相対論の解説を目指しました。 誰でもわかるように説明することよりも,「ちゃんと」理解したいと思う人に向けたサイトになっていると思います。
読者として想定するのは,相対性理論に興味がある非物理学科の人です(私も非物理学科出身です)。 この資料を読む人に前提知識は仮定しません。高校理系を卒業したレベルの人であれば,根気よく続ければ読み進められるように努力して書いています。
特殊相対性理論
相対論ではテンソルと呼ばれる新たな道具が登場します。テンソルは一言で言うと座標変換 に関係する話に強い道具です。 特殊相対性理論ではテンソルをあまり使わなくても議論することができてしまいますが,一般相対性理論までちゃんと理解しようとすると絶対に必要な知識です。
テンソルについて解説した後,特殊相対性理論の本題に入っていきます。
- アインシュタインの縮約記法
- 物理的なテンソルの定義と例
- 計量テンソル
- 縮約・縮合・商の定理
- 記号の上げ下げ
- なぜテンソルを使うのか
- 相対論が誕生した理由
- 特殊相対性理論における原理
- ローレンツ変換
- 特殊相対性理論における計量テンソル
- 相対論的な速度・加速度の変換則
- ミンコフスキー空間
- 特殊相対論における固有時・時空間の伸び縮み
- 4元ベクトル
- 相対論的力学
- 相対論的電磁気学
一般相対性理論
特殊相対性理論の章で不思議な四次元空間の議論を味わっていただいたところで,ここからはより発展的な議論を進めます。 一般相対性理論で私が特に味わっていただきたい点をいくつか挙げます。
- どんな慣性系でみても,物理の法則の形は不変である!
- 時空間は重力によって伸び縮みする?
- 相対論はちゃんと古典力学を再現できる
- ブラックホールとは?
- アインシュタインの予言「重力は波かもしれない」
- 宇宙は膨張している?
上記のような話をよく聞くと思いますが,これらが全て数式の上で理解できます。アインシュタインがいくら天才だといっても, もう100年も前の話です。そろそろ,一般人がアインシュタインと同じ感動を味わえてもおかしくないでしょう。
参考文献
こちらのページで参考文献を挙げさせていただいています。 →参考文献