難問・良問

『高校数学の美しい物語』の各ページと対応した問題集を作っています。
→最短で得点力を上げる!高校数学の問題集〈典型250問〉

難問・良問 に関する記事をまとめました。くわしくは各リンク先を見てください。

問題

サイコロを3回振り,出た目を順に a,b,ca,b,c とする。S=sinπasinπbcosπcS = \sin \dfrac{\pi}{a} \sin \dfrac{\pi}{b} \cos \dfrac{\pi}{c} とおく。

(1) 2π5=π3π52 \cdot \dfrac{\pi}{5} = \pi - 3 \cdot \dfrac{\pi}{5} を用いることで sinπ5\sin \dfrac{\pi}{5} を求めよ。

(2) S=0S=0 となる確率を求めよ。

(3) SS が整数となる確率を求めよ。

(4) SS が有理数となる確率を求めよ。

→三角関数分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

「が」「く」「す」と書かれたカードが1枚ずつ、「こ」と書かれたカードが2枚、「う」と書かれたカードが3枚ある。これら8枚のカードを無作為に並べ、文字列を作ることを考える。

以下の問いに答えよ。

(1) 文字列が「こうこうすうがく」となる確率を求めよ。

(2) 文字列に「がく」が含まれる確率を求めよ。

(3) 文字列に「すうがく」が含まれる確率を求めよ。

(4) 文字列に「すうがく」が含まれるとき、文字列が「こうこうすうがく」である確率を求めよ。

→確率・場合の数分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

1と2を合わせて nn 個並べて,10進数で nn 桁の整数を作ることを考える。

例えば n=3n=3 のときは,111・112・121・122・211・212・221・222の8通りが考えられる。

(1) n=4n=4 のとき,何通りの整数がありうるか求めよ。

(2) 偶数は何通りできるか nn を用いて表せ。

(3) 3の倍数は何通りできるか nn を用いて表せ。

(4) n2n \geqq 2 のとき,最小の素因数が7以上である整数は何通りできるか nn を用いて表せ。

ただし整数 NN の素因数とは,NN を割り切る素数のことを意味する。

→数列分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

O\mathrm{O} を原点とする xyxy 平面を考える。直線 x=1x = 1 上に点 A\mathrm{A} を取る。直線 OA\mathrm{OA}x0x \leqq 0 の部分に AB=2\mathrm{AB} = 2 を満たす点 B\mathrm{B} が存在するとき, 以下の問いに答えよ。

(1) 直線 OA\mathrm{OA}xx 軸がなす角を, xx 軸の正方向から反時計回りを正として測って t(π2tπ2)t \, \left( - \dfrac{\pi}{2} \leqq t \leqq \dfrac{\pi}{2} \right) とする。OB=r(r0)\mathrm{OB} = r \, (r \geqq 0) とするとき, rrtt を用いて表せ。

(2) 点 A\mathrm{A} が直線 x=1x = 1 上をくまなく動くとき, 点 B\mathrm{B} の軌跡を CC とする。曲線 CCyy 座標の最大値を求めよ。

(3) 曲線 CC によって囲まれる領域の面積を求めよ。

→微分・積分・極限分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

正の整数 nn に対し,nn 以下で nn と互いに素であるような正の整数の総和を S(n)S(n) とする。

例えば,S(1)=1S(5)=1+2+3+4=10S(6)=1+5=6S(1)=1,S(5)=1+2+3+4=10,S(6)=1+5=6 である。

以下の問いに答えよ。

(1) S(1024)S(1024) を求めよ。

(2) m=20212021m=2021^{2021} とするとき,S(m)m2\dfrac{S(m)}{m^2} の値を求めよ。

(3) S(n)S(n) が偶数となるような 100100 以下の正整数 nn の総和を求めよ。

→整数分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

二次方程式 x2x1=0x^2-x-1=0 の異なる2つの実数解をそれぞれ α,β\alpha, \beta とする。

(1) α+β\alpha+\beta の値を求めよ。

(2) α10+β10\alpha^{10}+\beta^{10} の値を求めよ。

(3) α+β,α2+β2,α3+β3,,α2022+β2022\alpha+\beta, \alpha^2+\beta^2, \alpha^3+\beta^3, \cdots , \alpha^{2022}+\beta^{2022} の2022個の実数のうち,整数であって3の倍数であるもの個数を求めよ。

→式の計算・二次関数分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

a,ba,b は正の実数とする。xyxy 平面上に曲線 C1:y=(xa)2C_1: y=(x-a)^2C2:y=bx2C_2: y = b-x^2 がある。点 PP(a,0)(a,0) とする。

以下の問いに答えよ。

(1) C1C_1C2C_2 が異なる2つの交点を持つ条件を a,ba,b の不等式により表せ。

(2) 以下 a,ba,b は(1)で求めた条件を満たすものとする。P1,P2P_1,P_2C1C_1C2C_2 の交点とする。ただし P1P_1xx 座標の小さいほうとする。今,bb を固定したとき P1PP2=90\angle P_1 P P_2 = 90^{\circ} となるような aa が存在する。bb の値の範囲を求めよ。

(3) 今,P1PP2=90\angle P_1 P P_2 = 90^{\circ} を満たしているとする。P,P1,P2P,P_1,P_2 を通る円を CC とする。CCyy 軸の交点の座標を bb を用いて求めよ。

(4) 円 CC の中心を QQ とおく。OP2Q\triangle OP_2Q が正三角形であるとする。このとき bb の値を求めよ。

→図形と方程式・ベクトル分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題

複素数平面において,

z3+z+3=4 |z-\sqrt{3}|+|z+\sqrt{3}|=4

を満たす複素数 zz 全体を CC とする。

(1) α\alphaCC 上を動くとき,α\alpha の軌跡によって囲まれる部分の面積を求めよ。

(2) α\alphaCC 上を動くとき,αα\alpha |\alpha| の軌跡によって囲まれる部分の面積を求めよ。

→複素数分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

問題1−1: 100!100! の末尾の 00 の個数を求めよ。

問題1−2: x+1x2x+\dfrac{1}{x^2}x>0x>0 の範囲での最小値とそのときの xx の値を求めよ。

問題1−3:不定積分 e2xsin3xdx\displaystyle\int e^{-2x}\sin 3xdx を求めよ。

問題1−4:三角形 ABCABC 内に点 PP があり,2PAundefined+3PBundefined+4PCundefined=0undefined2\overrightarrow{PA}+3\overrightarrow{PB}+4\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0} が成立するとき,三角形 PABPAB の面積は三角形 PBCPBC の面積の何倍になるか求めよ。

問題1−5:四角形 ABCDABCD において,AB=5,BC=6,CD=7,DA=8,ABC+ADC=180AB=5, BC=6, CD=7, DA=8, ∠ABC+∠ADC=180^{\circ} が成立する。四角形 ABCDABCD の面積 SS を求めよ。

→実践問題集その1

問題2−1

三角形 ABCABC において,tanA,tanB,tanC\tan A, \tan B, \tan C がいずれも整数となるとき tanC\tan C を求めよ。ただし,tanAtanBtanC\tan A\leq \tan B\leq\tan C とする。

→実践問題集その2

tan1\tan 1^{\circ} は有理数か?

→tan1°、sin1°、cos1°が無理数であることの証明

第三問

座標平面上の 22 つの放物線

A: y=x2B: y=x2+px+q\begin{aligned} A&:\ y = x^2 \\ B&:\ y = -x^2 + px + q \end{aligned}

が点 (1,1)(-1,1) で接している。ここで,ppqq は実数である。さらに,tt を正の実数とし,放物線 BBxx 軸の正の向きに 2t2tyy 軸の正の向きに tt だけ平行移動して得られる放物線を CC とする。

(1)(1) ppqq の値を求めよ。

(2)(2) 放物線 AACC が囲む領域の面積を S(t)S(t) とする。ただし, AACC が領域を囲まないときは S(t)=0S(t) = 0 と定める。S(t)S(t) を求めよ。

(3)(3) t>0t>0 における S(t)S(t) の最大値を求めよ。

→東大文系数学2016入試過去問解答解説

第一問

kk を正の実数とし,2次方程式 x2+xk=0x^2 + x - k = 0 の2つの実数解を α,β\alpha , \beta とする。kkk>2k > 2 の範囲を動くとき,α31β+β31α\dfrac{\alpha^3}{1-\beta} + \dfrac{\beta^3}{1-\alpha} の最小値を求めよ。

→【解答・解説】東大文系数学2023

第一問
  1. 正の整数 kk に対し, Ak=kπ(k+1)πsin(x2)dx A_k = \int_{\sqrt{k\pi}}^{\sqrt{(k+1)\pi}} | \sin (x^2) | dx とおく。次の不等式が成り立つことを示せ。

1(k+1)πAk1kπ \dfrac{1}{\sqrt{(k+1)\pi}} \leqq A_k \leqq \dfrac{1}{\sqrt{k\pi}}

  1. 正の整数 nn に対し, Bn=1nnπ2nπsin(x2)dx B_n = \dfrac{1}{\sqrt{n}} \int_{\sqrt{n\pi}}^{\sqrt{2n\pi}} | \sin (x^2) | dx とおく。limnBn\displaystyle \lim_{n \to \infty} B_n を求めよ。

→【解答・解説】東大理系数学2023

第一問

次の定積分を求めよ。

01(x2+x1+x2)(1+x(1+x2)1+x2)dx \int_0^1 \left( x^2 + \dfrac{x}{\sqrt{1+x^2}} \right) \left( 1 + \dfrac{x}{(1+x^2) \sqrt{1+x^2}} \right) dx

→【解答・解説】東大理系数学2019

東大理系数学2019 第一問

次の定積分を求めよ。

01(x2+x1+x2)(1+x(1+x2)1+x2)dx \int_0^1 \left( x^2 + \dfrac{x}{\sqrt{1+x^2}} \right) \left( 1 + \dfrac{x}{(1+x^2) \sqrt{1+x^2}} \right) dx

→【解説】東大理系数学2019 第一問

第一問

座標空間内の点 A(0,1,1)\mathrm{A} (0,-1,1) をとる。xyxy 平面上の点 P\mathrm{P} が次の条件 (i),(ii),(iii) をすべて満たすとする。

(i)P は原点 O と異なる。(ii)AOP23π(iii)OAPπ6\begin{array}{cl} (\mathrm{i}) & \mathrm{P} \ \text{は原点} \ \mathrm{O} \ \text{と異なる。}\\ (\mathrm{ii}) & \angle \mathrm{AOP} \geqq \dfrac{2}{3} \pi\\ (\mathrm{iii}) & \angle \mathrm{OAP} \leqq \dfrac{\pi}{6}\\ \end{array}

P\mathrm{P} がとりうる範囲を xyxy 平面上に図示せよ。

→【解答・解説】東大理系数学2024

問題(京都大学理系後期 1989)

2つの奇数 a,ba,b に対して,m=11a+bm = 11a+bn=3a+bn = 3a +b とおく。次の1,2を証明せよ。

  1. mmnn の最大公約数は,aabb の最大公約数を dd として,2d2d4d4d8d8d のいずれかである。
  2. mmnn がともに平方数であることはない。

→ユークリッドの互除法と約数の考察~京大理系後期1989

東京大学理系数学2025年 第1問

座標平面上の点 A(0,0)\mathrm{A} (0,0)B(0,1)\mathrm{B} (0,1)C(1,1)\mathrm{C} (1,1)D(1,0)\mathrm{D} (1,0) を考える。実数 0<t<10 < t < 1 に対して,線分 AB\mathrm{AB}BC\mathrm{BC}CD\mathrm{CD}t:(1t)t : (1-t) に内分する点をそれぞれ Pt\mathrm{P}_tQt\mathrm{Q}_tRt\mathrm{R}_t とし,線分 PtQt\mathrm{P}_t \mathrm{Q}_tQtRt\mathrm{Q}_t \mathrm{R}_tt:(1t)t:(1-t) に内分する点をそれぞれ St\mathrm{S}_tTt\mathrm{T}_t とする。さらに線分 StTt\mathrm{S}_t \mathrm{T}_tt:(1t)t:(1-t) に内分する点を Ut\mathrm{U}_t とする。

  1. Ut\mathrm{U}_t の座標を求めよ。
  2. tt0t10 \leqq t\leqq 1 の範囲を動くときに点 Ut\mathrm{U}_t が描く曲線と,線分 AD\mathrm{AD} で囲まれた部分の面積を求めよ。
  3. aa0<a<10 < a < 1 を満たす実数とする。tt0ta0 \leqq t \leqq a の範囲を動くときに点 Ut\mathrm{U}_t が描く曲線の長さを,aa の多項式の形で求めよ。

→【解答・解説】東大理系数学2025

  • 三角形の三辺の長さの情報に変換して代数的に証明する
  • 不等式が斉次式なら規格化する
  • 三辺の長さに関する不等式にはRavi変換

→数学オリンピックの練習問題(幾何不等式)

mod2\bmod{2}mod3\bmod{3} で情報が得られなくても mod8,mod9\bmod{8}, \bmod{9} など大きな数字で考えると新たな情報を得られることもある

→不定方程式の難問

方針

ルートの入った方程式は両辺二乗してルートを外すというのが鉄則です。しかし,ルートが3つ以上ある場合は一般に両辺を二乗しても複雑になるだけです。そこで,適切に移項してから両辺を二乗します。

→2015年JJMO予選第7問の3通りの解法

問題

x+y+z=1x+y+z=1 を満たす非負の実数 x,y,zx,y,z に対して以下の不等式を証明せよ:

0xy+yz+zx2xyz7270\leq xy+yz+zx-2xyz\leq\dfrac{7}{27}

→1984年IMO第1問の解説

ポアンカレ予想

単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である。

→ポアンカレ予想の主張の解説