【解答・解説】東大理系数学2021

更新日時 2021/03/04

この記事は,本日2021/2/25に実施された「2021年度東京大学入学試験 数学(理系)」の速報記事です。

全体分析

項目 データ
試験日時 2021/2/25(木)
試験時間 150分
解答問題数 6題
分量(前年比) 増加
難易度(前年比) 難化
特徴・傾向 論証,計算ともに難しい。
時間内にすべて解くのは厳しいだろう。

大問分析

問題番号 難易度 難易度
1 図形と方程式 やや難
2 複素数 標準
3 微分・積分 標準
4 整数 激しく難
5 微分・積分 標準
6 式と証明

※以下の解答・解説,講評等はいずれも東京大学が公表したものではなく,当サイトオリジナルのものです。複数名の現役理系東大生によって作成されています。問題は東京大学第2次試験問題からの引用です。

目次
  • 第一問 [二次関数,軌跡・領域]

  • 第二問 [複素数]

  • 第三問 [積分]

  • 第四問 [整数]

  • 第五問 [微分]

  • 第六問 [式と証明]

第一問 [二次関数,軌跡・領域]

第一問

a,ba,b を実数をする。座標平面上の放物線

C:y=x2+ax+b C: y = x^2 + ax + b

は放物線 y=x2y=-x^2 と2つの共有点を持ち,一方の共有点の xx 座標は 1<x<0-1 < x < 0 を満たし, 他方の共有点のxx 座標は 0<x<10 < x < 1 を満たす。

(1)(1)(a,b)(a, b) のとりうる範囲を座標平面上に図示せよ。

(2)(2) 放物線 CC の通りうる範囲を座標平面上に図示せよ。

(1)(1)CCy=x2y = - x^2 を連立して yy を消去して,共有点の xx 座標を考えましょう。

相異なる 22 実解をもち,かつそれらが,1<x<0,0<x<1-1 < x < 0 , 0 < x < 1 をみたす条件を考えます。

二次方程式の解の配置では 判別式,端点,軸33 つの条件を考えることが大事です(今回は軸の条件は使いません)。

第一問 (1)

(1) CCy=x2y = -x^2 の共有点の xx 座標を求める方程式は,h(x)=2x2+ax+b=0 h(x) = 2x^2 + ax + b = 0

で与えられる。まず異なる2つの共有点を保つためには, h(x)h(x) の判別式を DD として,a28b>0 a^2 -8b > 0

を満たすことが必要十分条件である。

さらに, h(x)=0h(x) = 0 の異なる 22 解が, 一方の xx 座標は 1<x<0-1 < x < 0 を, 他方の xx 座標は 0<x<10 < x < 1 を満たすためには,

{h(1)>0h(0)<0h(1)>0\begin{cases} h(-1) > 0\\ h(0) < 0\\ h(1) > 0 \end{cases}

をすべて満たすことが必要十分条件である。

以上を計算すると,

a28b>0    b<a28 a^2 -8b > 0 \iff b < \dfrac{a^2}{8} かつ,h(1)=2a+b>0h(0)=b<0h(1)=2+a+b>0 \begin{aligned} h(-1) &= 2 -a + b > 0\\ h(0) &= b < 0\\ h(1) &= 2 + a + b > 0 \end{aligned}

を満たせばよい。これを図示して下図。

第一問(1)答え

次に (2)(2) ですが,今回はパラメータが a,ba,b のふたつの状態で,2変数関数として x,yx,y の存在領域を考えるという複雑な問題になっています。

順像法(文字固定),逆像法(パラメータの存在条件を考える方法)のいずれを使っても解けます。いずれの場合もパラメータをひとつずつ処理していくことが大切です。

まずは順像法の解法です。詳しい考え方は→ファクシミリの原理と通過領域の例題2問をご覧ください。

bb の条件を aa に置き換えやすいので,まずパラメータを aa のみにしましょう。

第一問 (2) 順像法

x=kx = k で固定して yy がどの範囲を動くか考える。対称性から k0k \geq 0 として考えて良い。このとき y=k2+ak+b y = k^2 + ak + b である。

まず,0a20 \leq a \leq 2aa を固定する。このとき,a2b0a-2 \leq b\leq 0 であるから,k2+ak+a2yk2+ak k^2 + ak + a-2 \leq y \leq k^2 + ak k2+ak+a2=a(k+1)+k22k^2 + ak + a-2 = a(k+1)+k^2-2 について,0a20 \leq a \leq 2aa を動かせば,k22yk2+2k k^2 -2 \leq y \leq k^2 + 2k また,k2+akk^2 + ak について,0a20 \leq a \leq 2aa を動かせば,k2yk2+2k k^2 \leq y \leq k^2 + 2k k0k \geq 0 より,この不等式は必ず共通部分をもつため,k22yk2+2k k^2 -2 \leq y \leq k^2 + 2k

さらに,2a0-2 \leq a \leq 0aa を固定する。このとき,a2b0-a-2\leq b\leq 0 であるから,k2+aka2yk2+ak k^2 + ak -a-2 \leq y \leq k^2 + ak

0k10 \leq k \leq 1 のとき,

k2+aka2=a(k1)+k22k^2 + ak -a-2 = a(k-1)+k^2-2 について,2a0-2 \leq a \leq 0aa を動かせば,k22yk22k k^2 -2 \leq y \leq k^2 - 2k また,k2+akk^2 + ak について,2a0-2 \leq a \leq 0aa を動かせば,k22kyk2 k^2 -2k \leq y \leq k^2 よってこの和集合は,k22yk2 k^2 -2 \leq y \leq k^2

k>1k > 1 のとき,

k2+aka2=a(k1)+k22k^2 + ak -a-2 = a(k-1)+k^2-2 について,2a0-2 \leq a \leq 0aa を動かせば,k22kyk22 k^2 -2k \leq y \leq k^2 - 2 また,k2+akk^2 + ak について,2a0-2 \leq a \leq 0aa を動かせば,k22kyk2 k^2 -2k \leq y \leq k^2 この二つの不等式は共通部分をもつので,和集合をとれば k22kyk2 k^2 -2k \leq y \leq k^2

よってこれを合わせると,k>1k > 1 において,k22kyk2+2k k^2 - 2k \leq y \leq k^2 + 2k 0k10 \leq k \leq 1 において,k22yk2+2k k^2 - 2 \leq y \leq k^2 + 2k yy 軸に関して対称であることを考えれば, 第一問(2)答え

次に,逆像法です。bb の存在条件と aa の存在条件を順番に考えましょう。

第一問 (2) 逆像法

題意より yy 軸対称といえるので,x0x \geqq 0 として考える。

b=yx2axb = y - x^2 - ax である。

(()) 0a20 \leqq a \leqq 2 のとき a2b0a-2 \leqq b \leqq 0 なので,

a2yx2ax0a-2 \leqq y - x^2 - ax \leqq 0 となるとき,条件をみたす bb が存在するといえる。

x0x\ne 0 として x0x\geqq0 より

a2yx2ax ayx2+21+x (ⅰ)\begin{aligned} &a-2 \leqq y - x^2 - ax \\ \Leftrightarrow\ & a \leqq \dfrac{y - x^2 + 2}{1+x} \tag{ⅰ} \\ \end{aligned}

yx2ax0 yx2xa(ⅱ)\begin{aligned} &y - x^2 - ax \leqq 0 \\ \Leftrightarrow\ & \dfrac{y - x^2}{x} \leqq a \tag{ⅱ} \end{aligned}

これらがともに 0a20\leqq a \leqq 2 をみたす aa によって成立する x,yx,y のときに,条件をみたす aa が存在するといえるので,(),()(ⅰ),(ⅱ) より

yx2+21+x0 yx22 (x>1)(p)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2 + 2}{1+x} \geqq 0\\ \Leftrightarrow \ &y \geqq x^2 - 2 \ (\because x > -1) \tag{p} \end{aligned}

yx2x2 yx2+2x (x>0)(q)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2}{x} \leqq 2 \\ \Leftrightarrow \ &y \leqq x^2 + 2x \ (\because x > 0) \tag{q} \end{aligned}

よって,(p)(\mathrm{p}) かつ (q)(\mathrm{q})

(()) 2a0-2 \leqq a \leqq 0 のとき a2b0a-2 \leqq b \leqq 0 なので,

a2yx2ax0-a-2 \leqq y - x^2 - ax \leqq 0 となるとき,条件をみたす bb が存在するといえる。

x0,1x\ne 0,1 として,

a2yx2ax {ayx2+2x1 (x>1)ayx2+2x1 (0<x<1)(ⅲ)\begin{aligned} &-a-2 \leqq y - x^2 - ax \\ \Leftrightarrow\ & \begin{cases} a \leqq \dfrac{y - x^2 + 2}{x-1} \ (x > 1) \\ a \geqq \dfrac{y - x^2 + 2}{x-1} \ (0 < x < 1) \tag{ⅲ} \end{cases} \end{aligned}

yx2ax0 yx2xa(ⅳ)\begin{aligned} &y - x^2 - ax \leqq 0 \\ \Leftrightarrow\ & \dfrac{y - x^2}{x} \leqq a \tag{ⅳ} \end{aligned}

これらがともに 0a20\leqq a \leqq 2 をみたす aa によって成立する x,yx,y のときに,条件をみたす aa が存在するといえるので,(),()(ⅲ),(ⅳ) より

((1)-1) 0<x<10 < x < 1 のとき

yx2+2x10 yx22 (x<1)(r)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2 + 2}{x-1} \leqq 0\\ \Leftrightarrow \ &y \geqq x^2 - 2 \ (\because x < 1) \tag{r} \end{aligned}

yx2x0 yx2 (x>0)(s)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2}{x} \leqq 0 \\ \Leftrightarrow \ &y \leqq x^2 \ (\because x > 0) \tag{s} \end{aligned}

((2)-2) x>1x > 1 のとき

yx2+2x12 yx22x (x>1)(t)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2 + 2}{x-1} \geqq -2\\ \Leftrightarrow \ &y \geqq x^2 - 2x \ (\because x > 1) \tag{t} \end{aligned}

yx2x0 yx2 (x>0)(u)\begin{aligned} &\dfrac{y - x^2}{x} \leqq 0 \\ \Leftrightarrow \ &y \leqq x^2 \ (\because x > 0) \tag{u} \end{aligned}

よって,0<x<10<x<1 では (r)(\mathrm{r}) かつ (s)(\mathrm{s}) で,1<x1<x では (t)(\mathrm{t}) かつ (u)(\mathrm{u})

(())(()) をまとめて,0<x<10<x<1 では「(p)(\mathrm{p}) かつ (q)(\mathrm{q})」または「(r)(\mathrm{r}) かつ (s)(\mathrm{s})」 で,1<x1<x では「(p)(\mathrm{p}) かつ (q)(\mathrm{q})」または「(t)(\mathrm{t}) かつ (u)(\mathrm{u})」。   ()\ \ \ \cdots (\ast)

また,

(()) x=0x=0 のとき,

0a20 \leqq a \leqq 2a2y0a-2 \leqq y \leqq 0 より 2y0-2 \leqq y \leqq 0

2a0-2 \leqq a \leqq 0a2y0-a-2 \leqq y \leqq 0 より 2y0-2 \leqq y \leqq 0

(()) x=1x=1 のとき,

0a20 \leqq a \leqq 2a2y1a0a-2 \leqq y - 1 - a \leqq 0 より 1y3-1 \leqq y \leqq 3

2a0-2 \leqq a \leqq 0a2y1+a0-a-2 \leqq y - 1 + a \leqq 0 より 1y3-1 \leqq y \leqq 3

()(\ast) と,(())(())yy 軸対称であることから

第一問(2)答え-2

逆像法では x,yx,y (変数)の条件を a,ba,b (パラメータ)が存在するできるか確認することで求めていくイメージを持ってください。

第二問 [複素数]

第二問

複素数 a,b,ca, b, c に対して整式 f(z)=az2+bz+cf(z) = az^2 + bz + c を考える。ii を虚数単位とする。

(1)(1) α,β,γ\alpha, \beta, \gamma を複素数とする。f(0)=α,f(1)=β,f(i)=γf(0) = \alpha, f(1) = \beta, f(i) = \gamma が成り立つとき, a,b,ca, b, c をそれぞれ α,β,γ\alpha, \beta, \gamma で表せ。

(2)(2) f(0),f(1),f(i)f(0), f(1), f(i) がいずれも 11 以上 22 以下の実数であるとき, f(2)f(2) のとりうる範囲を複素数平面上に図示せよ。

(1)(1)f(0),f(1),f(i)f(0),f(1),f(i) を計算して,a,b,ca,b,c について解くのみです。

第二問 (1)

(1) f(0)=α,f(1)=β,f(i)=γf(0)=\alpha, f(1)=\beta, f(i) = \gamma が成立することから,{c=αa+b+c=βa+bi+c=γ \begin{cases} c = \alpha\\ a + b + c = \beta\\ -a + bi + c = \gamma \end{cases} この連立方程式をとけば,{a=α(1i)γ+βi1+ib=β+γ2α1+ic=α \begin{cases} a = \dfrac{\alpha(1-i)-\gamma+ \beta i}{1+i}\\ b = \dfrac{\beta + \gamma -2\alpha}{1+i}\\ c = \alpha\\ \end{cases}

(2)(2)(1)(1) の利用を考えましょう。f(2)f(2)a,b,ca,b,c で表すことができるので,f(2)f(2)α,β,γ\alpha,\beta,\gamma で表すことができます。

これと 1α,β,γ21 \leqq \alpha,\beta,\gamma \leqq 2 を合わせて考えましょう。

第二問 (2)

f(2)=4a+2b+c \begin{aligned} f(2) &= 4a + 2b + c\\ \end{aligned}

であるが,(1)(1) より,a=iα+1+i2β1i2b=1i2(β+γ2α)c=α\begin{aligned} a &= -i \alpha + \dfrac{1 + i}{2}\beta - \dfrac{1 - i}{2} \\ b &= \dfrac{1-i}{2} ( \beta + \gamma - 2\alpha ) \\ c &= \alpha \end{aligned}

となるので,これらを代入して,

f(2)=4iα +2(1+i)β2(1i)+(1i)(β+γ2α)+α=(12i)α+(3+i)β +(1+i) γ\begin{aligned} f(2) &= -4i\alpha \ + 2(1+i)\beta - 2(1-i) + (1-i) (\beta + \gamma - 2\alpha) + \alpha \\ & = ( -1 - 2i ) \alpha + ( 3 + i ) \beta \ + ( -1 + i ) \ \gamma \\ \end{aligned}

ここで,1α,β,γ21 \leqq \alpha , \beta , \gamma \leqq 2 より,

まず,(12i)α+(3+i)β( -1 - 2i ) \alpha + ( 3 + i ) \beta のとりうる範囲は以下。

2-2.1

そして,これに (1+i) γ( -1 + i ) \ \gamma を足すので,求める範囲は以下斜線部(境界含む)。

2-2.2

実部を xx 成分、虚部を yy 成分とみてベクトルの終点範囲のように考えるとわかりやすいでしょう。

第三問 [積分]

第三問

関数

f(x)=xx2+3 f(x) = \dfrac{x}{x^2 + 3}

に対して, y=f(x)y = f(x) のグラフを CC とする。点A(1,f(1))A(1, f(1)) における CC の接線を

l:y=g(x) l: y = g(x)

とする。

(1)(1) CCll の共有点で A\mathrm{A} と異なるものがただ 11 つ存在することを示し, その点の xx 座標を求めよ。

(2)(2) (1)(1) で求めた共有点の xx 座標を α\alpha とする。定積分

α1{f(x)g(x)}2dx \int_{\alpha}^{1} \{f(x) - g(x)\}^2 \, dx

を計算せよ。

まずは ll を求めてから C,lC,l の連立した方程式をときましょう。

第三問 (1)

f(x)=(3+x)(3x)(x2+3)2 f’(x) = \dfrac{(\sqrt{3}+x)(\sqrt{3}-x)}{(x^2 + 3)^2} より,ll の方程式は,yf(1)=18(x1)y=18(x+1) y - f(1) =\dfrac{1}{8}(x-1)\\ \therefore y = \dfrac{1}{8}(x+1) よって,C,lC,l の共有点の xx 座標は xx2+3=18(x+1)x=3,1 \dfrac{x}{x^2 + 3} = \dfrac{1}{8}(x+1)\\ \therefore x = -3, 1 よって, A\mathrm{A} と異なる共有点がただ一つ存在し,その xx 座標は x=3x = -3

(1)(1) を使って積分をするのみです。

第三問 (2)

31{xx2+318(x+1)}2dx=31{x2(x2+3)2x(x+1)4(x2+3)+164(x+1)2}dx=31{(x2+3)3(x2+3)2x2+x4(x2+3)+x2+2x+164}dx=31{3(x2+3)2+1x2+3x2+x4(x2+3)+x2+2x+164}dx=31{3(x2+3)2+4x2x4(x2+3)+x2+2x+164}dx=31{3(x2+3)2+(x2+3)+7x4(x2+3)+x2+2x+164}dx=31{3(x2+3)214+7x4(x2+3)+x2+2x+164}dx=31{3(x2+3)2+7x4(x2+3)+x264+x321564}dx \begin{aligned} & \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{x}{x^2 + 3} - \dfrac{1}{8}(x+1)\right\}^2 dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{x^2}{(x^2 + 3)^2} - \dfrac{x(x+1)}{4(x^2+3)} + \dfrac{1}{64}(x+1)^2\right\} dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{(x^2 + 3) - 3}{(x^2 + 3)^2} - \dfrac{x^2 + x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2+2x+1}{64}\right\} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{-3}{(x^2 + 3)^2} + \dfrac{1}{x^2 + 3} - \dfrac{x^2 + x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2+2x+1}{64}\right\} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{-3}{(x^2 + 3)^2} + \dfrac{4 - x^2 - x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2+2x+1}{64}\right\} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{-3}{(x^2 + 3)^2} + \dfrac{-(x^2 + 3) + 7 -x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2+2x+1}{64}\right\} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{-3}{(x^2 + 3)^2} - \dfrac{1}{4} + \dfrac{7 -x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2+2x+1}{64}\right\} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{\dfrac{-3}{(x^2 + 3)^2} + \dfrac{7 -x}{4(x^2+3)} + \dfrac{x^2}{64} + \dfrac{x}{32} - \dfrac{15}{64} \right\} \, dx \\ \end{aligned}

と整理できる。

第一項を I1I_{1} とすると,

I1=3311(x2+3)2dx I_{1} = -3 \int_{-3}^1 \dfrac{1}{(x^2 + 3)^2} \, dx

ここで x=3tanθx = \sqrt{3} \tan \theta と置換すると

(x2+3)2={3(1+tan2θ)}2=9cos4θdx=3cos2θdθ (x^2+3)^2 = \left\{3(1 + \tan^2 \theta)\right\}^2 = \dfrac{9}{\cos^4 \theta} \\ dx = \dfrac{\sqrt{3}}{\cos^2 \theta}\, d\theta

となるから,

I1=3π3π6cos4θ93cos2θdθ=33π3π6cos2θdθ=33π3π61+cos2θ2dθ=3π1214 \begin{aligned} I_{1} &= -3 \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{6}} \dfrac{\cos^4 \theta}{9} \dfrac{\sqrt{3}}{\cos^2 \theta}\, d\theta \\ &= -\dfrac{\sqrt{3}}{3} \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{6}} \cos^2 \theta \, d\theta \\ &= -\dfrac{\sqrt{3}}{3} \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{6}} \dfrac{1 + \cos 2\theta}{2} \, d\theta \\ &= - \dfrac{\sqrt{3}\pi}{12} - \dfrac{1}{4} \end{aligned}

同様の置換を用いて,第二項 I2I_{2} を計算すると,

I2=317x4(x2+3)dx=31{74(x2+3)x4(x2+3)}dx=74π3π6cos2θ33cos2θdθ1431xx2+3dx=7312π3π6dθ1412[log(x2+3)]31=73π24+18log3 \begin{aligned} I_{2} &= \int_{-3}^1 \dfrac{7 -x}{4(x^2+3)} \, dx \\ &= \int_{-3}^1 \left\{ \dfrac{7}{4(x^2+3)} - \dfrac{x}{4(x^2+3)} \right\}\, dx \\ &= \dfrac{7}{4} \cdot \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{6}} \dfrac{\cos^2 \theta}{3} \dfrac{\sqrt{3}}{\cos^2 \theta}\, d\theta \\ & - \dfrac{1}{4} \int_{-3}^1 \dfrac{x}{x^2+3} \, dx \\ &= \dfrac{7\sqrt{3}}{12} \cdot \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{6}} \, d\theta - \dfrac{1}{4} \cdot \dfrac{1}{2} \left[ \log(x^2+3) \right]^1_{-3} \\ &= \dfrac{7\sqrt{3} \pi}{24} + \dfrac{1}{8} \log 3 \end{aligned}

さらに,第三項以降の項 I3I_{3} をまとめて計算すると,

I3=31(x264+x321564)dx=1112 \begin{aligned} I_{3} &= \int_{-3}^1 \left(\dfrac{x^2}{64} + \dfrac{x}{32} - \dfrac{15}{64} \right) \, dx \\ &= - \dfrac{11}{12} \end{aligned}

以上をまとめると

α1{f(x)g(x)}2dx=I1+I2+I3=(3π1214)+(73π24+18log3)+(1112)=76+53π24+18log3 \begin{aligned} & \int_{\alpha}^{1} \{f(x) - g(x)\}^2 \, dx \\ =& I_{1} + I_{2} + I_{3} \\ =& \left(- \dfrac{\sqrt{3}\pi}{12} - \dfrac{1}{4} \right) + \left(\dfrac{7\sqrt{3} \pi}{24} + \dfrac{1}{8} \log3 \right) + \left( - \dfrac{11}{12} \right) \\ =& -\dfrac{7}{6} + \dfrac{5\sqrt{3}\pi}{24} + \dfrac{1}{8}\log 3 \end{aligned}

数値は難しいですが、式変形は簡単な数3積分の内容です。置換積分など、詳しくは以下を確認してください。→置換積分の公式の証明と例題

第四問 [整数]

第四問

以下の問いに答えよ。

(1)(1) 正の奇数 K,LK,L と正の整数 A,BA,B が KA=LBKA=LB を満たしているとする。 KK44 で割った余りが LL44 で割った余りと等しいならば, AA44 で割った余りは BB44 で割った余りと等しいことを示せ。

(2)(2) 正の整数 a,ba,ba>ba>b を満たしているとする。このとき, A=4a+1C4b+1,B=aCbA = {}_{4a+1}\mathrm{C}_{4b+1}, B = {}_{a}\mathrm{C}_{b} に対して KA=LBKA=LB となるような正の奇数 K,LK,L が存在することを示せ。

(3)(3) a,ba,b(2)(2) の通りとし,さらに aba-b22 で割り切れるとする。 4a+1C4b+1{}_{4a+1}\mathrm{C}_{4b+1}44 で割った余りは aCb{}_a\mathrm{C}_b44 で割った余りと等しいことを示せ。

(4)(4) 2021C37_{2021}\mathrm{C}_{37}44 で割った余りを求めよ。

44 でわったあまりを考えるので、合同式を使いましょう。

合同式は和や積の余りを考えるときに便利です。→合同式の意味とよく使う6つの性質

第四問 (1)

KA=LBKA=LB より KALB(mod4)()KA \equiv LB \pmod{4} \tag{$\ast$} (i)KL1(i) K \equiv L \equiv 1 の場合 KAA(mod4)KA \equiv A \pmod{4} LBB(mod4)LB \equiv B \pmod{4} であるから,()(\ast) と合わせて,AB(mod4) A \equiv B \pmod{4} (ii)KL1(ii) K \equiv L \equiv -1 の場合 KAA(mod4)KA \equiv -A \pmod{4} LBB(mod4)LB \equiv -B \pmod{4} であるから,()(*) と合わせて,AB(mod4)    AB(mod4) \begin{aligned} -A \equiv -B \pmod{4} \\ \iff A \equiv B \pmod{4} \end{aligned}

第四問 (2),(3)

nn を正整数として,

ab=2na-b = 2n なる正整数 a,ba,b について,A=4a+1C4b+1,B=aCbA = {}_{4a+1}\mathrm{C}_{4b+1}, B = {}_{a}\mathrm{C}_{b} とすると,KA=LBKA = LB なる正の奇数 K,LK,L が存在し,KL  (mod 4)K \equiv L ~~(\mathrm{mod} ~4) となる ・・・()(*)

を示す。bb についての帰納法を考える。

  • b=1b = 1 のとき

A=8n+5C5,B=2n+1A = {}_{8n+5}\mathrm{C}_{5}, B = 2n+1 より,15A=(8n+5)(8n+3)(4n+1)(8n+1)B 15A = (8n+5)(8n+3)(4n+1)(8n+1)B となる。15(8n+5)(8n+3)(4n+1)(8n+1)  (mod 4)15 \equiv (8n+5)(8n+3)(4n+1)(8n+1) ~~(\mathrm{mod} ~4) であり,いずれも奇数である。

  • b=mb = m のとき,()(*) が成立するとして,b=m+1b = m+1 での ()(*) の成立を示す。

k=m+2nk = m+2n とすると,Am=4k+1C4m+1,Bm=kCmA_m = {}_{4k+1}\mathrm{C}_{4m+1}, B_m = {}_{k}\mathrm{C}_{m} として,KmAm=LmBm,KmLm  (mod 4) K_mA_m = L_mB_m, K_m \equiv L_m ~~(\mathrm{mod} ~4) なる正の奇数 Km,LmK_m, L_m が存在する。

ここで,Am+1=4(k+1)+1C4(m+1)+1,Bm+1=k+1Cm+1A_{m+1} = {}_{4(k+1)+1}\mathrm{C}_{4(m+1)+1}, B_{m+1} = {}_{k+1}\mathrm{C}_{m+1} とすると,{Am+1=(4k+5)(4k+4)(4k+3)(4k+2)(4m+5)(4m+4)(4m+3)(4m+2)AmBm+1=k+1m+1Bm \begin{cases} A_{m+1} = \dfrac{(4k+5)(4k+4)(4k+3)(4k+2)}{(4m+5)(4m+4)(4m+3)(4m+2)}A_m\\ B_{m+1} = \dfrac{k+1}{m+1}B_m \end{cases} より,(4m+5)(4m+4)(4m+3)(4m+2)(k+1)KmAm+1=(4k+5)(4k+4)(4k+3)(4k+2)(m+1)LmBm+1 (4m+5)(4m+4)(4m+3)(4m+2)(k+1)K_mA_{m+1}\\ = (4k+5)(4k+4)(4k+3)(4k+2)(m+1)L_mB_{m+1} が成立する。両辺を整理して,(4m+5)(4m+3)(2m+1)KmAm+1=(4k+5)(4k+3)(2k+1)LmBm+1 (4m+5)(4m+3)(2m+1)K_mA_{m+1}\\ = (4k+5)(4k+3)(2k+1)L_m B_{m+1} (4m+5)(4m+3)(2m+1)Km(4k+5)(4k+3)(2k+1)Lm  (mod 4)(4m+5)(4m+3)(2m+1)K_m \equiv (4k+5)(4k+3)(2k+1)L_m ~~(\mathrm{mod}~4) であり,ともに正の奇数である。よって ()(*) が成立する。

帰納法により,()(*) が常に成立する。

よって,(1)より,題意は示された。

(4) {2021=4×505+137=4×9+1 \begin{cases} 2021 = 4 \times 505 + 1\\ 37 = 4 \times 9 + 1 \end{cases} a=505,b=9a = 505, b = 9 とすると,(3)の結果が利用できて,2021C37505C9  (mod 4) {}_{2021}\mathrm{C}_{37} \equiv {}_{505}\mathrm{C}_{9} ~~ (\mathrm{mod}~ 4) 同様に考えると,{505=4×126+19=4×2+1 \begin{cases} 505 = 4 \times 126 + 1\\ 9 = 4 \times 2 + 1 \end{cases} より,505C9126C2=1261252=63125313  (mod 4) \begin{aligned} {}_{505}\mathrm{C}_{9} &\equiv {}_{126}\mathrm{C}_{2}\\ &= \dfrac{126\cdot 125}{2}\\ &= 63 \cdot 125\\ &\equiv 3\cdot 1\\ &\equiv 3~~ (\mathrm{mod}~ 4) \end{aligned}

(2)について別解を以下に述べます。

帰納法を用いた解き方ですが、本問では a,ba,b の両方が独立に動くので、aa が増えても、bb が増えても題意をみたすことを示せれば良いでしょう。

まずは、a,ba,b ともに最小の (a,b)=(2,1)(a,b) = (2,1) の場合を考えましょう。

(2)の別解

正の奇数 K,LK,L に対して,KA=LBKA=LB が成り立つ場合,右辺と左辺で素因数 22 の個数が一致することから,A=2nAB=2nB \begin{aligned} A = 2^n ・ A' \\ B = 2^n ・ B' \\ \end{aligned} (nn: 00 以上の整数, AA'BB': 奇数) とおくことができる。

すなわち,正の整数 a,b(a>b)a,b (a>b) に対して,AABB に含まれる素因数 22 の個数が等しいことを示せば良い。

まず,b=1b = 1 に固定した場合に題意が成り立つことを帰納法で示す。

(ⅰ)a=2,b=1(ⅰ) a = 2, b = 1 の場合 A=9C5=632B=2C1=2 \begin{aligned} &A = {}_9\mathrm{C}_5 = 63 \cdot 2 \\ &B = {}_2\mathrm{C}_1 = 2 \end{aligned} であり,成り立つ。

(ⅱ)a=k,b=1(ⅱ) a = k, b = 1 (k( k22 以上の自然数 )) で成り立つと仮定する。

a=k+1a = k + 1 の場合,Bn=nCbB_{n} = {}_{n}\mathrm{C}_{b} とおくと,Bk+1Bk=k+1k+1b \dfrac{B_{k+1}}{B_{k}} = \dfrac{k+1}{k+1-b}

同様に,An=4n+1C4b+1A_{n} = {}_{4n+1}\mathrm{C}_{4b+1} とおくと,

Ak+1Ak=(4k+5)(4k+3)(2k+1)(4k4b+3)(4k4b+1)(2k2b+1)k+1k+1b=(奇数)(奇数) Bk+1Bk \begin{aligned} \dfrac{A_{k+1}}{A_{k}} &= \dfrac{(4k+5)(4k+3)(2k+1)}{(4k-4b+3)(4k-4b+1)(2k-2b+1)} \cdot \dfrac{k+1}{k+1-b} \\ &= \dfrac{(奇数)}{(奇数)} \ \cdot \dfrac{B_{k+1}}{B_{k}} \end{aligned}

と表せる。ここで,仮定より Ak,BkA_{k}, B_{k} に含まれる素因数 22 の個数が等しいので,Ak+1,Bk+1A_{k+1}, B_{k+1} に含まれる素因数 22 の個数も等しい。 ()\cdots (\ast)

したがって, a=k+1a = k + 1 でも成り立つ。

以上 ()()(ⅰ)(ⅱ)a>ba>b より, a>2a>2 であることから、 b=1b = 1 に固定した場合に題意が成り立つことが示された。

次に,ある aa に対して,bb を動かした時に題意が成り立つことを示す。

b=l (lb=l \ (la1a-1 より小さい自然数 )) で成り立つと仮定する。 Bn=aCnB'_{n} = {}_{a}\mathrm{C}_{n} とおくと,Bl+1Bl=l+1al \dfrac{B'_{l+1}}{B'_{l}} = \dfrac{l+1}{a-l} 同様に,An=4a+1C4n+1A'_{n} = {}_{4a+1}\mathrm{C}_{4n+1} とおくと,Al+1Al=(4l+5)(4l+3)(2l+1)(4a4l1)(4a4l3)(2a2l1)l+1al=(奇数)(奇数)Bl+1Bl \begin{aligned} \dfrac{A'_{l+1}}{A'_{l}} &= \dfrac{(4l+5)(4l+3)(2l+1)}{(4a-4l-1)(4a-4l-3)(2a-2l-1)} \cdot \dfrac{l+1}{a-l} \\ &= \dfrac{(奇数)}{(奇数)} \cdot \dfrac{B'_{l+1}}{B'_{l}} \end{aligned} と表せる。ここで,仮定より Al,BlA'_{l}, B'_{l} に含まれる素因数 22 の個数が等しいので,Al+1,Bl+1A'_{l+1}, B'_{l+1} に含まれる素因数 22 の個数も等しい。

したがって, b=l+1b = l + 1 でも成り立つ。

()(\ast) より b=1b = 1 の場合に成立することはすでに明らかとなっているので,ある aa に対して,帰納的に,a>ba>b を満たす全ての整数 bb で題意が成り立つといえる。

以上より,題意が示された。

第五問 [微分]

第五問

α\alpha を正の実数とする。0θπ0 \leqq \theta \leqq \pi における θ\theta の関数 f(θ)f(\theta) を, 座標平面上の2点 A(α,3),P(θ+sinθ,cosθ)A(-\alpha, -3), P(\theta + \sin \theta, \cos \theta) 間の距離 APAP22 乗として定める。

(1)(1) 0<θ<π0 < \theta < \pi の範囲に f(θ)=0f’(\theta) = 0 となる θ\theta がただ 11 つ存在することを示せ。

(2)(2) 以下が成り立つような α\alpha の範囲を求めよ。

0θπ0 \leqq \theta \leqq \pi における θ\theta の関数 f(θ)f(\theta) は, 区間 0<θ<π20 < \theta < \dfrac{\pi}{2} のある点において最大になる。

三角関数や θ2\theta^2θ\theta と三角関数の積の項が混在しているので、平方完成などでエレガントに証明するのは難しそうです。

f(θ)=0f^{\prime}(\theta)=0 の条件を f(θ)f^{\prime}(\theta) の正負の切り替わりと考えると、関数の増減を調べるために微分するという発想になるでしょう。

ただ、今回は f(θ)f^{\prime\prime}(\theta) を見るだけでは f(θ)f^{\prime}(\theta) の増減がわかりません。増減がわかるところまで辛抱強く微分しましょう。

第五問 (1)

(1) f(θ)=(θ+sinθ+α)2+(cosθ+3)2\begin{aligned} f (\theta) &= ( \theta + \sin \theta + \alpha )^2 + ( \cos \theta + 3)^2 \end{aligned}

となるので,これを微分して

f(θ)=2(1+cosθ)(θ+sinθ+α)2(cosθ+3)sinθ=2{cosθsinθ+θcosθ+αcosθ+θ+sinθ+αcosθsinθ3sinθ}=2{θcosθ+αcosθ+θ2sinθ+α}f(θ)=2{θsinθ+cosθ+1αsinθ2cosθ}=2{θsinθαsinθcosθ}+2=2{(θ+α)sinθ+cosθ}+2f(θ)=2{(θ+α)cosθsinθ+sinθ}=2(θ+α)cosθ\begin{aligned} f^{\prime}(\theta) &= 2 ( 1 + \cos \theta ) (\theta + \sin \theta + \alpha) - 2 (\cos \theta + 3) \sin \theta \\ &= 2\left\{ \cos \theta \sin \theta + \theta \cos \theta + \alpha \cos \theta + \theta + \sin \theta + \alpha - \cos \theta \sin \theta - 3 \sin \theta \right\} \\ &= 2\left\{ \theta \cos \theta + \alpha \cos \theta + \theta - 2 \sin \theta + \alpha \right\} \\ \\ f^{\prime \prime}(\theta) &= 2 \left\{ - \theta \sin \theta + \cos \theta + 1 - \alpha \sin \theta - 2 \cos \theta \right\} \\ &= 2 \left\{ - \theta \sin \theta - \alpha \sin \theta - \cos \theta \right\} + 2 \\ &= -2 \left\{ (\theta + \alpha ) \sin \theta + \cos \theta \right\} + 2 \\ \\ f^{\prime \prime \prime}(\theta) &= -2 \left\{ ( \theta + \alpha ) \cos \theta - \sin \theta + \sin \theta \right\} \\ &= -2 ( \theta + \alpha ) \cos \theta \end{aligned}

θ0,α>0\theta \geqq 0 , \alpha > 0 より f(θ)f^{\prime \prime }( \theta ) についての増減と概形は以下のようになる。

θ0π2πf(θ)2α0+π+αf(θ)04 \begin{array}{|c|c|c|c|c|c|} \hline \theta & 0 & \cdots & \frac{\pi}{2} & \cdots & \pi \\ \hline f^{\prime \prime \prime}(\theta) & -2 \alpha & - & 0 & + & \pi + \alpha \\ \hline f^{\prime \prime}(\theta) & 0 & \searrow & - & \nearrow & 4 \\ \hline \end{array} 第五問1

これより, f(θ)f^{\prime \prime }( \theta ) の正負が切り替わる θ\theta の値が (π2<β<π)\left( \dfrac{\pi}{2} < \beta < \pi \right) にただ一つ存在することがわかる。これを β\beta とおいて f(θ)f^{\prime}(\theta) の増減表と図を描くと以下のようになる。 θ0βπf(θ)00+4f(θ)4α0 \begin{array}{|c|c|c|c|c|c|} \hline \theta & 0 & \cdots & \beta & \cdots & \pi \\ \hline f^{\prime \prime }(\theta) & 0 & - & 0 & + & 4 \\ \hline f^{\prime}(\theta) & 4 \alpha & \searrow & - & \nearrow & 0 \\ \hline \end{array}

第五問2

4α>04\alpha > 0 より,0<θ<β0 < \theta < \beta の範囲に f(θ)=0f^{\prime} (\theta) = 0 となる θ\theta がただ一つ存在するので,題意は示された。

0θπ0 \leqq \theta \leqq \pi での f(θ)f(\theta) の最大値は (1)(1) で求めた f(θ)f^{\prime}(\theta) の正負の切り替わる点であることに気づけると良いでしょう。

0<θ<γ0 < \theta < \gammaf(θ)f^{\prime}(\theta) が正、γ<θ<π\gamma < \theta < \pif(θ)f^{\prime}(\theta) が負になることを利用しましょう。

第五問 (2)

(1)(1) で示した f(θ)=0f^{\prime} (\theta) = 0 となる θ\theta の唯一の値を γ\gamma (0<γ<β)(0 < \gamma < \beta ) とすると,

f(θ)f^{\prime} (\theta)θ=γ\theta = \gamma の前後で正から負に変わるので,f(θ)f(\theta)θ=γ\theta = \gamma で最大値を取る。

第五問(2)図示

f(θ)f(\theta) が 区間 0<θ<π20 < \theta < \dfrac{\pi}{2} のある点で最大となる」 のは 0<γ<π20 <\gamma < \dfrac{\pi}{2} となるときである。

θ<γ\theta < \gamma のとき f(θ)>0f^{\prime} (\theta) > 0 となり,θ>γ\theta > \gamma のとき f(θ)<0f^{\prime} (\theta) < 0 となること及び,f(0)>0f^{\prime} (0) > 0 より, 0<γ<π20 <\gamma < \dfrac{\pi}{2} となるための条件は,

f(π2)<02(π2cosπ2+αcosπ2+π22sinπ2+α)<02(π22+α)<0α<2π2\begin{aligned} f^{\prime}\left(\dfrac{\pi}{2} \right) &< 0 \\ 2 \left( \dfrac{\pi}{2}\cos \dfrac{\pi}{2} + \alpha \cos \dfrac{\pi}{2} + \dfrac{\pi}{2} - 2 \sin \dfrac{\pi}{2} + \alpha \right) &< 0 \\ 2 \left( \dfrac{\pi}{2} - 2 + \alpha \right) &< 0 \\ \alpha &< 2 - \dfrac{\pi}{2} \end{aligned} よって題意を満たす α\alpha の範囲は 0<α<2π2\underline{0 < \alpha < 2 - \dfrac{\pi}{2}} である。

計算は厄介ですが、考え方はわかりやすい問題だったでしょう。

このような問題に臆せずに解き切れることが大事です。

第六問 [式と証明]

第六問

定数 b,c,p,q,rb,c,p,q,r に対し,

x4+bx+c=(x2+px+q)(x2px+r)x^4 + bx + c = \left( x^2 + px + q \right)\left(x^2-px+r\right)

xx についての恒等式であるとする。

(1)(1) p0p \neq 0 であるとき, q,rq,rp,bp,b で表せ。

(2)(2) p0p \neq 0 とする。b,cb,c が定数 aa を用いて

b=(a2+1)(a+2),  c=(a+34)(a2+1)b = (a^2 + 1)(a+2), \ \ c = - \left( a + \dfrac{3}{4} \right) (a^2+1)

と表されているとき, 有理数を係数とする tt についての整式 f(t)f(t)g(t)g(t)

{p2(a2+1)}{p4+f(a)p2+g(a)}=0\left\{ p^2 - (a^2 + 1) \right\}\left\{ p^4 + f(a)p^2 + g(a) \right\} = 0

を満たすものを 11 組求めよ。

(3)(3) aa を整数とする。 xx44 次式

x4+(a2+1)(a+2)x(a+34)(a2+1)x^4+(a^2+1)(a+2)x - \left( a + \dfrac{3}{4} \right)(a^2+1)

が有理数を係数とする 22 次式の積に因数分解できるような aa をすべて求めよ。

第六問

(1)(1)

恒等式の係数を比較することにより,q+rp2=0p(rq)=b \begin{aligned} q + r - p^2 = 0\\ p (r-q) = b \end{aligned} よって,{q+r=p2q+r=bp \begin{cases} q + r = p^2\\ -q + r = \dfrac{b}{p} \end{cases} これを解いて,{r=12(p2+bp)q=12(p2bp) \begin{cases} r = \dfrac{1}{2}\left(p^2 + \dfrac{b}{p}\right)\\ q = \dfrac{1}{2}\left(p^2 - \dfrac{b}{p}\right) \end{cases}

第六問 (2)

(2)(2)

恒等式の 00 次の係数を比較することで c=qrc=qr が成り立つことがわかる。したがって,(a+34)(a2+1)=14(p4b2p2)4p2(a+34)(a2+1)=p6b24p2(a+34)(a2+1)=p6(a2+1)2(a+2)2p2(4a+3)(a2+1)=p6(a2+1)2(a+2)2\begin{aligned} -\left( a + \dfrac{3}{4} \right)(a^2+1) &= \dfrac{1}{4}(p^4 - \dfrac{b^2}{p^2}) \\ -4p^2 \left( a + \dfrac{3}{4} \right)(a^2+1) &= p^6 - b^2 \\ -4p^2 \left( a + \dfrac{3}{4} \right)(a^2+1) &= p^6 - (a^2 + 1)^2 (a+2)^2 \\ -p^2 \left( 4a + 3 \right)(a^2+1) &= p^6 - (a^2 + 1)^2 (a+2)^2 \end{aligned}