指数・対数関数

    更新日時 2023/04/01

    覚えておきたい対数(log)の応用公式4点セット

    以下の公式は教科書に載っていない公式ですが,使いこなせばかなりの時間短縮になります。

    1. alogbc=clogbaa^{\log_b c}=c^{\log_b a}

    2. (logab)(logbc)=logac(\log_a b)(\log_b c)=\log_a c

    3. loganb=1nlogab\log_{a^n} b=\dfrac{1}{n}\log_a b

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    マクローリン展開にまつわる指数関数の不等式

    (i) ex1e^x\geq 1

    (ii) ex1+xe^x\geq 1+x

    (iii) ex1+x+x22e^x\geq 1+x+\dfrac{x^2}{2}

    (iv) ex1+x+x22+x36e^x\geq 1+x+\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{x^3}{6}

    ただし,(i)と(iii)は,x0x\geq 0 の範囲で成立する不等式で,(ii)と(iv)はすべての実数 xx に対して成立します。

    上記の4つの不等式について,背景を紹介します。

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    懸垂線の2通りの導出

    紐の両端を手で持ってたらした曲線の式は

    y=a(exa+exa)2y=\dfrac{a(e^{\tfrac{x}{a}}+e^{-\tfrac{x}{a}})}{2}

    この曲線は懸垂線またはカテナリーと呼ばれる非常に有名な曲線です。懸垂線に関する入試問題はたまに出題されるので,知っておくべき性質をまとめた後に導出を紹介します。

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    双曲線関数(sinh,cosh,tanh)の意味・性質・楽しい話題まとめ

    双曲線関数と呼ばれる重要な関数が以下の式で定義される:

    coshx=ex+ex2\cosh x=\dfrac{e^x+e^{-x}}{2}

    sinhx=exex2\sinh x=\dfrac{e^x-e^{-x}}{2}

    tanhx=sinhxcoshx=exexex+ex\tanh x=\dfrac{\sinh x}{\cosh x}=\dfrac{e^x-e^{-x}}{e^x+e^{-x}}

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    減衰曲線の重要な性質まとめ

    y=eaxsinbx,y=eaxcosbx(a,b>0)y=e^{-ax}\sin bx,y=e^{-ax}\cos bx (a,b > 0) は減衰曲線と呼ばれる重要な関数。

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    自然対数の底(ネイピア数)の定義:収束することの証明

    自然対数の底:

    数列 an=(1+1n)na_n=\left(1+\dfrac{1}{n}\right)^n の極限は存在するので,その値を ee と定義して自然対数の底(ネイピア数)と呼ぶ。

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    nのn乗根の最大項と極限

    今回は入試でもしばしばテーマになる数列「nのn乗根」について,覚えておくべき性質を3つ解説します。

    a1=1,a2=2,a3=33,a_1=1,a_2=\sqrt{2},a_3=\sqrt[3]{3},\cdots

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    ネイピア数eが無理数であることの証明

    ネイピア数 ee は無理数である

    このページでは有名なフーリエの方法を紹介します。オイラーの方法についても概略を述べます。

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    常用対数の覚え方と検算への応用

    log1020.3010\log_{10} 2\simeq 0.3010

    log1030.4771\log_{10} 3\simeq 0.4771

    log1070.8451\log_{10} 7\simeq 0.8451

    logex2.3log10x\log_{e} x\simeq 2.3\log_{10} x

    これらの値は覚えておくと便利です。

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    有名不等式logx≦x-1の証明と入試問題

    任意の正の実数 xx に対して logxx1\log x\leq x-1

    対数を1次関数で近似したいときに使える有名不等式です。入試でも頻出です。

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    指数関数のグラフの二通りの書き方

    このページでは,指数関数のグラフの書き方を詳しく解説します。 y=2xy=2^xy=(13)xy=\left(\dfrac{1}{3}\right)^xy=1+23x1y=1+2\cdot 3^{x-1} などのグラフをすばやく書けるようにしましょう!

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    e^xのマクローリン展開,三角関数との関係

    ex=1+x+x22!+x33!+x44!+e^x=1+x+\dfrac{x^2}{2!}+\dfrac{x^3}{3!}+\dfrac{x^4}{4!}+\cdots

    指数関数 exe^x の高階微分,マクローリン展開(x=0x=0 でのテイラー展開),指数関数と三角関数の関係式について解説します。

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    ゼロ乗,マイナス乗,分数乗,無理数乗

    正の実数 aa と任意の実数 xx に対して axa^x を以下のように定義する:

    1. xx が正の整数のとき,ax=a^x=aaxx 回かけたもの)

    2. xx00 のとき,ax=1a^x=1

    3. xx が負の整数のとき,ax=1axa^x=\dfrac{1}{a^{-x}}

    4. xx が有理数 qp\dfrac{q}{p} のとき,ax=(ap)qa^x=(\sqrt[p]a)^q

    5. xx が無理数のとき,f(x)=axf(x)=a^x が連続関数になるようにつなげる

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    底の変換公式の証明と例題

    底の変換公式:

    a,b,c>0a,b,c > 0a,c1a,c\neq 1 のとき

    logab=logcblogca\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}

    この記事では,底の変換公式について,意味や証明方法を解説します。

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    常用対数の意味と計算(桁数・最高位の数)

    この記事では,常用対数の意味と応用例を紹介します。常用対数を使えば「 2302^{30} の桁数を計算せよ」といった問題を解くこともできます。

    → 常用対数の意味と計算(桁数・最高位の数)

    対数の基本的な性質とその証明

    1. logaM+logaN=logaMN\log_a M+\log_a N=\log_a MN

    2. logaMp=plogaM\log_a M^p=p\log_a M

    3. loga1M=logaM\log_a \dfrac{1}{M}=-\log_a M

    4. logaMlogaN=logaMN\log_a M-\log_a N=\log_a \dfrac{M}{N}

    5. loga1=0\log_a 1=0

    6. logab=logcblogca\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}

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    指数法則の直感的な意味と利用例

    次の関係式を指数法則という。 am×an=am+nam÷an=amn(am)n=amn(ab)n=anbn(ab)n=anbn \begin{aligned} a^m \times a^n = a^{m+n} \\ a^m \div a^n = a^{m-n} \\ (a^m)^n = a^{mn} \\ (ab)^n = a^n b^n \\ \left(\dfrac{a}{b}\right)^n = \dfrac{a^n}{b^n} \end{aligned}

    この記事では,数字の右上に小さく乗っている数「指数」に関する公式「指数法則」について詳しく解説します。

    → 指数法則の直感的な意味と利用例

    累乗根の定義と具体例

    aa に対して,nn 乗して aa になるような数aann 乗根という。

    特定の nn を意識しない場合はまとめて累乗根とも言います。

    → 累乗根の定義と具体例

    指数方程式の解き方

    指数方程式とは,指数関数が含まれるような方程式のことをいいます。

    指数方程式の例

    3x=273^{x}=27

    を満たす xx を求めよ。

    指数方程式の解法を,出題パターンごとに解説します。

    → 指数方程式の解き方

    指数不等式の解法

    指数不等式とは,未知数を指数に持つ指数関数が含まれている不等式のことです。

    指数不等式の例

    2x<242^{x} < 2^{4}

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    対数(log)の定義・計算方法・便利な公式まとめ

    対数の定義

    ac=ba^c=b となるような cclogab\log_ab と表記する。これを対数と呼ぶ。

    数学Ⅱで学習する対数(log)について,意味・計算方法・覚えておくべき性質を整理しました。

    → 対数(log)の定義・計算方法・便利な公式まとめ

    二乗・累乗の特徴と対数との関係

    二乗・累乗・べき乗に関連した用語をわかりやすく解説します。

    → 二乗・累乗の特徴と対数との関係

    対数方程式の例題と解き方

    対数方程式とは, log2(x+1)=2+log2x \log_2 (x+1) = 2 + \log_2 x のように対数(ログ)を含む方程式のことです。

    対数方程式について,解き方2パターンを解説します。

    対数の計算が怪しい人は先に対数の基本的な性質とその証明を確認してください。特に底の変換公式をたくさん使います。

    → 対数方程式の例題と解き方

    対数不等式の例題と解き方

    対数不等式とは, log2(x+3)<2log2(x+1)\log_2 (x+3) < 2 \log_2 (x+1) のように対数(ログ)を含む不等式のことです。

    この記事では,対数不等式の解き方を解説します。

    対数不等式を解くためには,対数の計算に慣れている必要があります。不安な人は, 対数の基本的な性質とその証明底の変換公式の証明と例題を参照してください。

    → 対数不等式の例題と解き方