指数不等式の解法

指数不等式とは,未知数を指数に持つ指数関数が含まれている不等式のことです。

指数不等式の例

2x<242^{x} < 2^{4}

指数不等式の解法

以下では指数不等式の解き方について説明します。

指数不等式を解く方針
  • グラフの概形を考える
  • 底を揃える

1. グラフの概形を考える

指数不等式ではその指数関数の概形を考えることが大切です。

例

(12)x<(12)3\left(\dfrac{1}{2}\right)^{x} < \left(\dfrac{1}{2}\right)^3 を満たす xx の範囲を求めよ。

この問題が出題されたとき x<3x < 3 と解答してしまうミスがよくあります。

しかし, y=(12)xy = \left( \dfrac{1}{2} \right)^{x} のグラフの概形を思い浮かべてみてください。12\dfrac{1}{2} は 11 より小さい値なので,このグラフは単調減少であることがわかると思います。

ですから,関数 (12)x\left(\dfrac{1}{2}\right)^x は指数部分の xx が増加すればするほど,値は小さくなります。つまり,もとの不等式と答えの不等式の大小関係は逆転します。

このことに注意するとこの問題の答えは 3<x3 < x となります。

この大小関係が逆転するのは底 "1""1" が境目です。

(A) a>1a>1 の時 y=axy=a^{x} が単調増加な関数なので以下が成り立つ。

ap<aq  ⟺  p<qa^{p} < a^{q} \iff p < q

(B) a<1a < 1 の時 y=axy=a^{x} が単調減少な関数なので以下が成り立つ。

ap<aq  ⟺  p>qa^{p} < a^{q} \iff p>q

2. 底を揃える

例

2x−4<81−2x2^{x-4} < 8^{1-2x} を満たす xx の範囲を求めよ。

底が違う不等式は,まず底を揃えるところから始めましょう。

解答

2x−4<23(1−2x)2^{x-4} < 2^{3(1-2x)}

ここで,底 22 が 11 より大きいので x−4<3(1−2x)7x<7x<1 \begin{aligned} x-4 &< 3(1-2x)\\ 7x &< 7\\ x &< 1 \end{aligned}

3. 指数とその逆数が不等式に含まれる場合

例

2x−25−x−4>02^{x}-2^{5-x}-4>0 を満たす xx の範囲を求めよ。

この不等式には,2−x2^{-x} が紛れています。

この場合は 2−x2^{-x} を 12x\dfrac{1}{2^{x}} とみて,両辺に 2x2^{x} をかけてみましょう。

解答

両辺に 2x2^{x} ( >0>0 )をかけると与式は 22x−4⋅2x−25>022x−4⋅2x−32>0(2x−8)(2x+4)>0 \begin{aligned} 2^{2x}-4\cdot2^{x}-2^{5}>0\\ 2^{2x}-4\cdot2^{x}-32>0\\ (2^{x}-8)(2^{x}+4)>0\\ \end{aligned}

∴−4<2x<8\therefore -4 < 2^{x}<8

2x>02^{x} > 0 より

0<2x<80 < 2^{x} < 8

したがって x<3x < 3

このように両辺に 2x2^{x} をかけてあげることで 2x2^{x} の二次不等式になります。

二次不等式については,二次不等式の解き方(2通りの考え方)と例題 を参照してください。

指数方程式は指数関数の概形を浮かべながら解きましょう。