三角比・三角関数

    更新日時 2021/03/11

    覚えておくと便利な三角比の値

    1515^{\circ}1818^{\circ} の三角比は,値そのもの(または導出方法)を覚えておくとよいでしょう。

    sin15=624\sin 15^{\circ}=\dfrac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}

    cos15=6+24\cos 15^{\circ}=\dfrac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}

    tan15=626+2=23\tan 15^{\circ}=\dfrac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{\sqrt{6}+\sqrt{2}}=2-\sqrt{3}

    sin18=514\sin 18^{\circ}=\dfrac{\sqrt{5}-1}{4}

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    マクローリン展開にまつわる三角関数の不等式

    微分法を用いて不等式を示す問題の背景。

    以下の不等式は三角関数のマクローリン展開が元になっています。

    (i) sinxx(x0)\sin x\leq x\qquad(x\geq 0)

    (ii) cosx1x22(xR)\cos x\geq 1-\frac{x^2}{2}\qquad(x\in \mathbb{R})

    (iii) sinxxx36(x0)\sin x\geq x-\frac{x^3}{6}\qquad(x\geq 0)

    (iiii) cosx1x22+x424(xR)\cos x\leq 1-\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{24}\qquad(x\in \mathbb{R})

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    タンジェントの美しい関係式(tanA+tanB+tanC=tanAtanBtanC)

    (i) A+B+C=πA+B+C=\pi のとき

    tanA+tanB+tanC=tanAtanBtanC\tan A+\tan B+\tan C=\tan A \tan B\tan C

    (ii) α+β+γ=π2\alpha+\beta+\gamma=\dfrac{\pi}{2} のとき

    1tanα+1tanβ+1tanγ=1tanαtanβtanγ\dfrac{1}{\tan \alpha}+\dfrac{1}{\tan \beta}+\dfrac{1}{\tan \gamma}=\dfrac{1}{\tan \alpha \tan \beta\tan \gamma}

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    三倍角の公式と変形三倍角の公式

    三倍角の公式 とは,θ\theta の三角関数と 3θ3\theta の三角関数の間に成り立つ以下の関係式のことです:

    sin3θ=4sin3θ+3sinθ\sin 3\theta=-4\sin^3\theta+3\sin\theta

    cos3θ=4cos3θ3cosθ\cos3\theta=4\cos^3\theta-3\cos\theta

    このページでは,三倍角の公式の証明,応用例についてわかりやすく解説します。

    → 三倍角の公式と変形三倍角の公式

    外接円の半径と内接円の半径の関係

    三角形 ABCABC の内接円の半径を rr , 外接円の半径を RR とするとき以下の式が成立する:

    r=4RsinA2sinB2sinC2r=4R\sin\dfrac{A}{2}\sin\dfrac{B}{2}\sin\dfrac{C}{2}

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    三角形の内角における和積公式

    三角形の内角における和積・積和公式

    A+B+C=πA+B+C=\pi のとき以下の関係式が成立する:

    sin\sin 和積) sinA+sinB+sinC=4cosA2cosB2cosC2\sin A+\sin B+\sin C=4\cos \dfrac{A}{2}\cos \dfrac{B}{2}\cos \dfrac{C}{2}

    sin\sin 積和) sinAsinBsinC=14(sin2A+sin2B+sin2C)\sin A\sin B\sin C=\dfrac{1}{4}(\sin 2A+\sin 2B+\sin 2C)

    cos\cos 和積) cosA+cosB+cosC=4sinA2sinB2sinC2+1\cos A+\cos B+\cos C=4\sin \dfrac{A}{2}\sin \dfrac{B}{2}\sin \dfrac{C}{2}+1

    cos\cos 積和) cosAcosBcosC=14(cos2A+cos2B+cos2C+1)\cos A\cos B\cos C=-\dfrac{1}{4}(\cos 2A+\cos 2B+\cos 2C+1)

    → 三角形の内角における和積公式

    四倍角の公式の証明と考察

    四倍角の公式は加法定理から導ける,オイラーの公式(ド・モアブルの定理)からも導ける。

    → 四倍角の公式の証明と考察

    正弦定理の意味と3通りの証明・頻出の応用例

    正弦定理とは

    正弦定理とは,三角形において,

    asinA=bsinB=csinC=2R\dfrac{a}{\sin A}=\dfrac{b}{\sin B}=\dfrac{c}{\sin C}=2R

    が成立するという定理です。ただし,RR は外接円の半径です。

    → 正弦定理の意味と3通りの証明・頻出の応用例

    三角関数の基本公式一覧

    三角関数の基本的な公式を一覧にしました。青枠内の公式がすべて理解できているか,確認してみてください。

    → 三角関数の基本公式一覧

    ヴィエトの無限積の公式

    オイラーの公式:

    n=1cos(x2n)=cosx2cosx4cosx8=sinxx\displaystyle\prod_{n=1}^{\infty}\cos\left(\dfrac{x}{2^n}\right)=\cos\dfrac{x}{2}\cos\dfrac{x}{4}\cos\dfrac{x}{8}\cdots=\dfrac{\sin x}{x}

    → ヴィエトの無限積の公式

    チェビシェフ多項式

    定理1(チェビシェフ多項式):

    cosnθ\cos n\thetacosθ\cos\thetann 次多項式で表せる

    そのような nn 次多項式をチェビシェフ多項式と呼び,Tn(x)T_n(x) と表します。

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    位相が等差数列である三角関数の和の公式

    (位相が等差数列なら)複素指数関数と等比数列の和の公式を用いて三角関数の和を計算することができる:

    k=0nsin(θ+kϕ)=sin((n+1)ϕ2)sin(θ+nϕ2)sinϕ2\displaystyle\sum_{k=0}^n\sin(\theta+k\phi)=\dfrac{\sin(\frac{(n+1)\phi}{2})\sin(\theta+\frac{n\phi}{2})}{\sin\frac{\phi}{2}}

    k=0ncos(θ+kϕ)=sin((n+1)ϕ2)cos(θ+nϕ2)sinϕ2\displaystyle\sum_{k=0}^n\cos(\theta+k\phi)=\dfrac{\sin(\frac{(n+1)\phi}{2})\cos(\theta+\frac{n\phi}{2})}{\sin\frac{\phi}{2}}

    三角関数の和を求めるタイプの問題に対するかなり万能な方法です。

    → 位相が等差数列である三角関数の和の公式

    三角関数の3通りの定義とメリットデメリット

    三角関数は図形問題にはもちろんのこといろいろな分野に登場する重要な関数です。以下,三角関数の定義を3通り解説しますが2つめまでは理解して自分でも説明できるようになっておきましょう。

    → 三角関数の3通りの定義とメリットデメリット

    逆三角関数の重要な性質まとめ

    y=sinxy=\sin x の逆関数を y=Arcsinxy=\mathrm{Arcsin}x などと書き,逆三角関数と呼ぶ。

    逆三角関数のきちんとした定義,グラフ,微分公式などを解説します。

    → 逆三角関数の重要な性質まとめ

    三角関数sec, cosec, cotと記号の意味

    secx=1cosx\sec x=\dfrac{1}{\cos x} , cosecx=1sinx\mathrm{cosec} x=\dfrac{1}{\sin x} , cotx=1tanx\cot x=\dfrac{1}{\tan x}

    cosec\mathrm{cosec} のことを csc\csc と書く人もいます。

    → 三角関数sec cosec cotと記号の意味

    三角関数の合成公式の証明と応用

    三角関数の合成公式とは,sin と cos が混ざった式を,sin だけで表すための,以下のような公式です。

    asinθ+bcosθ=a2+b2sin(θ+α)a\sin\theta+b\cos\theta=\sqrt{a^2+b^2}\sin(\theta+\alpha)

    → 三角関数の合成公式の証明と応用

    加法定理の証明(一般角に対する厳密な方法)

    三角関数の加法定理: 任意の実数 α,β\alpha,\beta に対して

    1. sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ\sin (\alpha+\beta)=\sin\alpha\cos\beta+\cos\alpha\sin\beta

    2. sin(αβ)=sinαcosβcosαsinβ\sin (\alpha-\beta)=\sin\alpha\cos\beta-\cos\alpha\sin\beta

    3. cos(α+β)=cosαcosβsinαsinβ\cos (\alpha+\beta)=\cos\alpha\cos\beta-\sin\alpha\sin\beta

    4. cos(αβ)=cosαcosβ+sinαsinβ\cos (\alpha-\beta)=\cos\alpha\cos\beta+\sin\alpha\sin\beta

    (さらに,α,β,α±β\alpha,\beta,\alpha\pm\betatan\tan が存在するとき,)

    5. tan(α+β)=tanα+tanβ1tanαtanβ\tan (\alpha+\beta)=\dfrac{\tan\alpha+\tan\beta}{1-\tan\alpha\tan\beta}

    6. tan(αβ)=tanαtanβ1+tanαtanβ\tan (\alpha-\beta)=\dfrac{\tan\alpha-\tan\beta}{1+\tan\alpha\tan\beta}

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    度数法ではなく弧度法を使うメリット

    弧度法

    弧度法とは「半径が 11 で弧の長さが LL である扇形の中心角を LL ラジアンとする」ような角度の表し方。

    → 弧度法の意味と度数法に対するメリット

    三角関数を微分すると位相が90度進むこと

    sinx\sin x および cosx\cos x は微分すると位相が90度進む。積分すると位相が90度遅れる。

    三角関数の微分,積分と位相の進み,遅れについて。交流回路への応用を見据えて。

    → 三角関数を微分すると位相が90度進むこと

    積和公式の導出と覚え方

    三角関数の積和公式:

    1. sinAcosB=12{sin(A+B)+sin(AB)}\sin A\cos B=\dfrac{1}{2}\{\sin(A+B)+\sin(A-B)\}

    2. sinAsinB=12{cos(A+B)+cos(AB)}\sin A\sin B=\dfrac{1}{2}\{-\cos(A+B)+\cos(A-B)\}

    3. cosAcosB=12{cos(A+B)+cos(AB)}\cos A\cos B=\dfrac{1}{2}\{\cos(A+B)+\cos(A-B)\}

    三角関数の「積」を「和」にする「公式」です。

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    正接定理とその証明

    正接定理:三角形 ABCABC において,

    tanAB2tanA+B2=aba+b\dfrac{\tan\frac{A-B}{2}}{\tan\frac{A+B}{2}}=\dfrac{a-b}{a+b}

    → 正接定理とその証明

    90°+θ,180°+θなどの三角比の公式と覚え方

    三角関数の還元公式一覧およびその覚え方(導出方法)を解説します。

    → 90°+θ,180°+θなどの三角比の公式と覚え方

    倍角の公式とその証明

    倍角の公式:

    sin2θ=2sinθcosθ\sin 2\theta=2\sin\theta\cos\theta

    cos2θ=cos2θsin2θ=2cos2θ1=12sin2θ\cos 2\theta=\cos^2\theta-\sin^2\theta\\ =2\cos^2\theta-1\\ =1-2\sin^2\theta

    tan2θ=2tanθ1tan2θ\tan 2\theta=\dfrac{2\tan\theta}{1-\tan^2\theta}

    倍角の公式(2倍角の公式)の意味,証明,および図形的な考察について紹介します。

    → 倍角の公式とその証明

    三角関数の相互関係とその証明

    1. sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1

    2. tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}

    3. 1+tan2θ=1cos2θ1+\tan^2\theta=\dfrac{1}{\cos^2\theta}

    三角関数 sinθ,cosθ,tanθ\sin\theta,\cos\theta,\tan\theta の間には,上記のような3つの関係式が成立します。これらの関係式のことを, 三角関数の相互関係と言います。

    このページでは,三角関数の相互関係の証明を2通り解説します。

    → 三角関数の相互関係とその証明

    y=tanxのグラフといろいろな性質

    y=tanxy=\tan x という関数について,そのグラフおよび基本的な性質(グラフを描く際に意識すべきポイント)についてまとめました。

    → y=tanxのグラフといろいろな性質

    タンジェントの加法定理とその拡張

    タンジェントの加法定理:

    tan\tan の中身が全て π2\dfrac{\pi}{2} の奇数倍でないような任意の実数 α,β\alpha,\beta に対して)

    tan(α+β)=tanα+tanβ1tanαtanβ\tan (\alpha+\beta)=\dfrac{\tan\alpha+\tan\beta}{1-\tan\alpha\tan\beta}

    tan(αβ)=tanαtanβ1+tanαtanβ\tan (\alpha-\beta)=\dfrac{\tan\alpha-\tan\beta}{1+\tan\alpha\tan\beta}

    前半は教科書内容,後半は発展的な内容(美しい!)です。

    → タンジェントの加法定理とその拡張

    三角関数の微分公式と問題例

    三角関数の微分公式

    (sinx)=cosx(cosx)=sinx(tanx)=1cos2x(Arcsin x)=11x2(Arccos x)=11x2(Arctan x)=11+x2 \begin{aligned} (\sin x)' &= \cos x\\ (\cos x)' &= -\sin x\\ (\tan x)' &= \dfrac{1}{\cos^2 x}\\ (\mathrm{Arcsin}~ x)' &= \dfrac{1}{\sqrt{1-x^2}}\\ (\mathrm{Arccos}~ x)' &= -\dfrac{1}{\sqrt{1-x^2}}\\ (\mathrm{Arctan}~ x)' &= \dfrac{1}{1+x^2}\\ \end{aligned}

    この記事では,三角関数サイン・コサイン・タンジェントに関する公式の簡単な証明,その公式を使った問題例について解説します。

    → 三角関数の微分公式と問題例

    三角形の面積のベクトル・成分を用いた公式

    OAundefined=aundefined=(a1a2), OBundefined=bundefined=(b1b2)\overrightarrow{OA} = \overrightarrow{a} = \left( \begin{array}{c} a_1\\ a_2 \end{array} \right), ~ \overrightarrow{OB} = \overrightarrow{b} = \left( \begin{array}{c} b_1\\ b_2 \end{array} \right) としたとき,三角形 OABOAB の面積 SS は以下のように表せる。

    S=12aundefined2bundefined2(aundefinedbundefined)2(1)S = \dfrac{1}{2}\sqrt{\|\overrightarrow{a}\|^2\|\overrightarrow{b}\|^2 - \left(\overrightarrow{a} \cdot \overrightarrow{b}\right)^2}\tag{1} S=12a1b2a2b1(2)S = \dfrac{1}{2}| a_1b_2 - a_2b_1| \tag{2}

    三角形OAB

    ベクトルや座標平面上に表された三角形の面積を表す公式について,証明とその利用例を解説します。

    → 三角形の面積のベクトル・成分を用いた公式