証明1
第一余弦定理:a=bcosC+ccosB より,
a2=a×a=a(bcosC+ccosB)=b×acosC+c×acosB
この第一項に,第一余弦定理 b=acosC+ccosA を使い,第二項に第一余弦定理 c=acosB+bcosA を使うと
a2=b(b−ccosA)+c(c−bcosA)=b2+c2−2bccosA
証明2
一般の三角形に対して b2+c2−2bccosA=a2 を示す。
第一余弦定理より a=bcosC+ccosB が成り立つ。この両辺を2乗すると,
a2=(bcosC+ccosB)2=b2cos2C+c2cos2B+2bccosBcosC⋯∗
が得られる。
sin2θ+cos2θ=1 を用いると,
∗=b2(1−sin2C)+c2(1−sin2B)+2bccosBcosC=b2+c2+2bccosBcosC−b2sin2C−c2sin2B+2bc(sinBsinC−sinBsinC)=b2+c2+2bccosBcosC−2bcsinBsinC−b2sin2C−c2sin2B+2bcsinBsinC=b2+c2+2bc(cosBcosC−sinBsinC)−(bsinC−csinB)2⋯∗∗
と変形できる。
三角形 ABC の面積を S をおくと,
S=21absinC=21acsinB
である。こうして bsinC=csinB を得る。
また,加法定理を用いることで
cosBcosC−sinBsinC=cos(B+C)
となる。A,B,C は三角形の内角であったため,A+B+C+=π である。ゆえに cos(B+C)=cos(π−A)=−cosA である。
上記をまとめると,
∗∗=b2+c2+2bccos(B+C)=b2+c2+2bccos(π−A)=b2+c2−2bccosA