解析

    更新日時 2022/06/09

    オイラーの公式と複素指数関数

    高校数学では三角関数や指数関数の定義域は実数ですが,一般に複素数の三角関数や指数関数を考えることもできます。

    一般に複素数の指数関数は,実数の指数関数及び三角関数を用いて以下のように定義される。

    e(a+bi)=ea(cosb+isinb)(a,bR)e^{(a+bi)}=e^a(\cos b+i\sin b)\hspace{15mm}(a,b \in \mathbb{R})

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    多変数のガウス積分

    多変数のガウス積分

    exp(12xAx+bx)dx=(2π)ndetAexp(12bA1b)\displaystyle\int \exp(-\dfrac{1}{2}x^{\top}Ax+b^{\top}x)dx=\sqrt{\dfrac{(2\pi)^n}{\det A}}\exp (\dfrac{1}{2}b^{\top}A^{-1}b)

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    関数の連続性と一様連続性

    limxaf(x)=f(a)\displaystyle\lim_{x\to a}f(x)=f(a)

    が成立するとき,関数 f(x)f(x)x=ax=a で連続という。

    また,定義域(考えている区間内)の任意の点 aa で関数 ff が連続のとき,ff を連続関数と呼ぶ。

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    フレネル積分(sin x^2の積分)

    フレネル積分

    sinx2dx=cosx2dx=π2\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\sin x^2dx=\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\cos x^2dx=\sqrt{\dfrac{\pi}{2}}

    ※被積分関数は (sinx)2(\sin x)^2 ではなく x2x^2 のサインです。

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    ガンマ関数(階乗の一般化)の定義と性質

    階乗 n!n!nn を正の整数でない部分にも定義できるように一般化した概念としてガンマ関数というものがある。

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    複素数の対数関数とiのi乗の主値が実数であること

    虚数単位 iiii 乗はいくらなのか?というのを目標に,複素数の対数関数と指数関数について解説します。

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    ディリクレ関数の定義と有名な3つの性質

    ディリクレ関数

    実数全体で定義され,有理数のときに 11 ,無理数のときに 00 を取る関数をディリクレ関数と言う。

    f(x)={1(xQ)0(otherwise)f(x) = \left\{ \begin{array}{ll} 1 & (x\in \mathbb{Q}) \\ 0 & (\mathrm{otherwise}) \end{array} \right.

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    ゼータ関数の定義と基本的な話

    s>1s > 1 なる実数に対してゼータ関数 ζ(s)\zeta(s) は以下のように定義される:

    ζ(s)=n=11ns=11s+12s+13s+\zeta(s)=\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}\dfrac{1}{n^s}=\dfrac{1}{1^s}+\dfrac{1}{2^s}+\dfrac{1}{3^s}+\cdots

    (リーマンの)ゼータ関数のごく基本的な話をざっくりと解説します。

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    テイラーの定理の例と証明

    テイラーの定理

    f(x)f(x)axba\leq x\leq b において nn 回微分可能なとき,

    f(b)=k=0n1f(k)(a)(ba)kk!+f(n)(c)(ba)nn!f(b)=\displaystyle\sum_{k=0}^{n-1}f^{(k)}(a)\dfrac{(b-a)^{k}}{k!}+f^{(n)}(c)\dfrac{(b-a)^n}{n!}

    を満たす c(a<c<bc\:(a <c <b )が存在する。

    テイラー展開の根拠となる非常に重要な定理です。

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    変数分離形の微分方程式の解法と例題

    微分方程式について簡単に述べた後,微分方程式の最も基本的なパターンの一つ「変数分離形微分方程式」を解説します。数検1級や大学の期末試験でも頻出です。

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    一般化二項定理とルートなどの近似

    一般化二項定理

    x<1|x|<1 なる複素数 xx と,任意の複素数 α\alpha に対して

    (1+x)α=1+αx+α(α1)2!x2+(1+x)^{\alpha}=1+\alpha x+\dfrac{\alpha(\alpha-1)}{2!}x^2+\cdots

    が成立する。

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    各点収束と一様収束の違いと具体例

    関数列の収束には「各点収束」と「一様収束」という二つの概念があり,一様収束の方が強い。

    → 各点収束と一様収束の違いと具体例

    絶対収束と条件収束の意味と具体例

    無限級数の絶対収束と条件収束について。絶対収束なら収束することの証明,絶対収束するとなぜ嬉しいのか。

    → 絶対収束と条件収束の意味と具体例

    放射性炭素年代測定法の原理と微分方程式

    動物や植物などが死んでからどれくらい経過したのかを推定する方法である「放射性炭素年代測定法」について解説します。簡単な微分方程式が登場します。

    → 放射性炭素年代測定法の原理と微分方程式

    sup(上限)とinfの意味,maxとの違い

    要素が実数である集合 AA に対して

    maxA\max AAA の最大値,maximum(英語),マックス(読み方の例)

    minA\min AAA の最小値,minimum,ミン

    supA\sup AAA の上限,supremum,スープ

    infA\inf AAA の下限,infimum,インフ

    大学の解析のしょっぱなで学ぶ sup\sup の意味について解説します。

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    C1級関数,Cn級関数などの意味と具体例

    一変数関数 f(x)f(x) が以下を満たすとき,C1C^1 級関数であると言う。

    ・ 微分可能

    f(x)f'(x) が連続

    連続微分可能,連続的微分可能と言うこともあります。

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    ロルの定理,平均値の定理とその証明

    1.最大値の原理を用いてロルの定理を証明

    2.ロルの定理を用いて平均値の定理を証明

    という有名な流れを解説。

    → ロルの定理,平均値の定理とその証明

    フーリエ級数展開の公式と意味

    フーリエ級数展開

    f(x)f(x) が周期 TT の「まともな」関数なら

    f(x)=a02+n=1(ancos2πnxT+bnsin2πnxT)f(x)=\dfrac{a_0}{2}+\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}\left(a_n\cos \dfrac{2\pi n x}{T}+b_n\sin \dfrac{2\pi nx}{T}\right)

    ただし,

    an=2T0Tf(x)cos2πnxTdxa_n=\dfrac{2}{T}\displaystyle\int_0^{T}f(x)\cos\dfrac{2\pi nx}{T}dx

    bn=2T0Tf(x)sin2πnxTdxb_n=\dfrac{2}{T}\displaystyle\int_0^{T}f(x)\sin\dfrac{2\pi nx}{T}dx

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    多変数関数の極値判定とヘッセ行列

    多変数関数が極値を取るための必要条件,極大点であるための十分条件,極小点であるための十分条件について。

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    複素数型のフーリエ級数展開とその導出

    フーリエ級数展開には

    実三角関数 sinnx,cosnx\sin nx,\cos nx で展開する表現と

    複素指数関数 einxe^{inx} で展開する表現がある。

    今回のメインは複素数型のフーリエ級数展開です。

    → 複素数型のフーリエ級数展開とその導出

    偏微分の順序交換の十分条件とその証明

    実用上多くの場合,偏微分の順序交換が可能。

    つまり fxy=fyxf_{xy}=f_{yx}

    偏微分の順番を交換できるための十分条件,交換不可能な例などを整理しました。

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    二変数関数のテイラー展開の意味と具体例

    二変数関数 f(x,y)f(x,y)Cn+1C^{n+1} 級なら,

    f(a+h,b+k)t=0n1t!(hx+ky)tf(a,b)f(a+h,b+k)\simeq\displaystyle\sum_{t=0}^n\dfrac{1}{t!}(h\dfrac{\partial}{\partial x}+k\dfrac{\partial}{\partial y})^tf(a,b)

    (x,y)=(a,b)(x,y)=(a,b) における nn 次までのテイラー展開)

    多変数関数のテイラー展開の意味と具体例を解説します。三変数以上でもほぼ同様なので二変数関数の場合で説明します。

    → 二変数関数のテイラー展開の意味と具体例

    ヤコビ行列,ヤコビアンの定義と極座標の例

    微分係数の多変数関数バージョンであるヤコビ行列,およびヤコビアンについて解説します。具体例として,二次元,三次元極座標変換の場合にヤコビアンを求めてみます。

    → ヤコビ行列,ヤコビアンの定義と極座標の例

    微分方程式の階数,線形性などの意味と具体例

    微分方程式の基本的な分類(常,偏,階数,線形性,同次,非同次)について解説。後半では物理で登場する様々な具体例を通じて理解を深めます。

    → 微分方程式の階数,線形性などの意味と具体例

    三次元極座標についての基本的な知識

    三次元極座標の基本的な知識(変換式,ヤコビアン,重積分の変換公式など)を整理しました。

    → 三次元極座標についての基本的な知識

    勾配ベクトルの意味と例題

    偏微分係数を並べたものを勾配ベクトルと言う。

    ベクトル解析の基本的な概念「勾配ベクトル」について解説します。

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    ノルムの意味とL1,L2,L∞ノルム

    nn 次元ベクトル xundefined=(x1,x2,,xn)\overrightarrow{x}=(x_1,x_2,\cdots, x_n) および 1p<1\leq p< \infty なる pp に対して

    x1p+x2p++xnpp\sqrt[p]{|x_1|^p+|x_2|^p+\cdots +|x_n|^p}

    xundefined\overrightarrow{x}LpL^p ノルムと言い,xundefinedp\|\overrightarrow{x}\|_p と書く。

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    直交多項式の意味と4つの有名な例

    どの二つを取っても互いに直交するような多項式の集合を直交多項式系と言う。

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    連鎖律(多変数関数の合成関数の微分)

    連鎖律とは,高校数学で習う合成関数の微分公式を多変数関数に拡張した公式です。例えば,2変数関数の場合,以下のようになります。

    (x,y)(x,y) から (u,v)(u,v) が定まり,(u,v)(u,v) から ff が定まるとき,

    fx=fuux+fvvx\dfrac{\partial f}{\partial x}=\dfrac{\partial f}{\partial u}\dfrac{\partial u}{\partial x}+\dfrac{\partial f}{\partial v}\dfrac{\partial v}{\partial x}

    fy=fuuy+fvvy\dfrac{\partial f}{\partial y}=\dfrac{\partial f}{\partial u}\dfrac{\partial u}{\partial y}+\dfrac{\partial f}{\partial v}\dfrac{\partial v}{\partial y}

    → 連鎖律(多変数関数の合成関数の微分)

    コーシーリーマンの関係式と微分可能性

    f(z)f(z) が複素関数の意味で微分可能

        \iff f(z)f(z) の実部と虚部が2変数実関数の意味で全微分可能,かつコーシーリーマンの関係式が成立する。

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    重積分の計算方法と例題3問

    この記事では重積分の計算方法を,例題を通じて解説します。重積分の厳密な定義や順序交換の条件などは専門書を読んで下さい。

    なお,二重積分のみ扱います。三重積分なども同様に計算できます。

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    収束半径の意味と求め方

    べき級数 n=0anzn\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty}a_nz^n に対して,以下を満たす ρ\rho (ただし 0ρ0\leq \rho \leq\infty )が存在する:

    z<ρ|z| < \rho ならこのべき級数は収束

    z>ρ|z| > \rho ならこのべき級数は発散

    このような ρ\rho をべき級数の収束半径と言います。

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    イプシロンデルタ論法とイプシロンエヌ論法

    関数や数列の極限を厳密に議論するために必要な,イプシロンデルタ論法,イプシロンエヌ論法について解説します。

    → イプシロンデルタ論法とイプシロンエヌ論法

    線形補間の計算式と近似誤差

    関数 y=f(x)y=f(x) が2点 (x1,y1)(x_1,y_1)(x2,y2)(x_2,y_2) を通ることがわかっているとする。このとき,関数 f(x)f(x) を,2点を通る線分:

    y=y1+y2y1x2x1(xx1)y=y_1+\dfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}(x-x_1)

    で近似する手法を線形補間と言う。

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    BSD予想の主張の解説

    BSD予想 (バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想)

    楕円曲線 EE の階数は,EELL 関数 L(s,E)L(s, E)s=1s=1 における零点の位数に等しい。

    ミレニアム懸賞問題とは,100万ドルの懸賞金がかけられている,数学における重要な7つの難問です。ミレニアム懸賞問題の概要と大雑把な説明

    このページでは,ミレニアム懸賞問題の1つであるBSD予想についてざっくりと説明します。特に楕円曲線について詳しく解説し,LL 関数については簡単に触れる程度とします。

    → BSD予想の主張の解説

    ガウスの発散定理・ストークスの定理の証明

    ガウスの発散定理(英:Divergence Theorem) SAndS=VAdV \int_S \boldsymbol{A} \cdot \boldsymbol{n} dS = \int_V \nabla \cdot \boldsymbol{A} dV ストークスの定理(英:Stokes’ Theorem) CAdr=S(×A)ndS \oint_C \boldsymbol{A} \cdot d\boldsymbol{r} = \int_S \left(\nabla \times \boldsymbol{A}\right) \cdot \boldsymbol{n} dS

    ベクトル解析の有名な公式「ガウスの発散定理」「ストークスの定理」を導出します。物理でよく使われる公式です。

    ガウスの発散定理とストークスの定理は証明の構造がとても似ています。

    → ガウスの発散定理・ストークスの定理の証明

    微分方程式の解法(同次形・線形微分方程式)

    定義

    同次形の微分方程式とは,ある関数 ff を用いて dxdt=f(xt) \dfrac{dx}{dt} = f\left( \dfrac{x}{t} \right) と表せる微分方程式のことです。

    微分方程式には様々な種類があります。この記事では,常微分方程式の中で,同次型定数係数の線形微分方程式の解法を紹介します。

    → 微分方程式の解法(同次形・線形微分方程式)

    連立微分方程式の3通りの解き方

    この記事では,(1階の)連立線形微分方程式の解法を3通り紹介します。

    解法
    1. 変数を消去する
    2. 良い関数を作る
    3. 行列の指数関数を用いる

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    リッカチの微分方程式・ベルヌーイの微分方程式

    リッカチの微分方程式

    dxdt=f(t)x2+g(t)x+h(t) \dfrac{dx}{dt} = f(t) x^2+ g(t) x +h(t)

    という形の微分方程式をリッカチ(Riccati)の微分方程式と言う。ただし f(t),g(t),h(t)f(t),g(t),h(t) は与えられた tt の関数である。

    非線形な微分方程式のなかでも特に重要なものです。

    1. リッカチの微分方程式を解くために必要なベルヌーイの微分方程式の解法
    2. それを用いたリッカチの微分方程式の解法

    という順で説明します。

    → リッカチの微分方程式・ベルヌーイの微分方程式

    フーリエ変換の意味と応用例

    フーリエ変換

    可積分関数 f(x)f(x) のフーリエ変換(Fourier transform)f^(ξ)\hat{f}(\xi) f^(ξ)=f(x)eixξdx\hat{f}(\xi) = \int_{-\infty}^{\infty} f(x) e^{-ix \xi} dx

    と定める(可積分関数とは f(x)dx<\int_{-\infty}^{\infty} |f(x)|dx < \infty を満たす関数のこと)。

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    ディラックのデルタ関数

    任意の(なめらかな)関数 f(x)f(x) に対して f(x)δ(x)dx=f(0)\int_{-\infty}^\infty f(x)\delta(x)dx=f(0) を満たすような「仮想的な」関数 δ(x)\delta(x) を,ディラック(Dirac)のデルタ関数という。

    → ディラックのデルタ関数

    limsup、liminfの意味(数列・集合の上極限・下極限)

    数列の上・下極限の定義

    数列 ana_n の上極限とは,limn(supknak)\displaystyle\lim_{n\to\infty}\left(\sup_{k\geq n} a_k\right) のこと。

    数列 ana_n の上極限を lim supnan\displaystyle\limsup_{n\to\infty}a_n または limnan\displaystyle\varlimsup_{n\to\infty} a_n と書く。

    数列 ana_n の下極限とは,limn(infknak)\displaystyle\lim_{n\to\infty}\left(\inf_{k\geq n} a_k\right) のこと。

    数列 ana_n の下極限を lim infnan\displaystyle\liminf_{n\to\infty}a_n または limnan\displaystyle\varliminf_{n\to\infty} a_n と書く。

    → limsup、liminfの意味(数列・集合の上極限・下極限)

    オイラー法をわかりやすく解説

    オイラー法について,以下の順で解説します。

    1. 問題設定(微分方程式の初期値問題を数値的に解くとは?)
    2. 前進オイラー法・後退オイラー法の意味と例
    3. 前進オイラー法・後退オイラー法の良い点・悪い点

    → オイラー法をわかりやすく解説

    グリーンの定理

    グリーンの定理(Greenの定理/グリーンの公式)とは,線積分と二重積分の架け橋となるベクトル解析の公式です。

    グリーンの定理

    (単純)閉曲線 CC と,CC で囲まれた領域 DD を考える。DD 上で C1C^1 級の任意の関数 P(x,y)P(x,y)Q(x,y)Q(x,y) に対して以下が成り立つ。

    C(P(x,y)  dx+Q(x,y)  dy)=D(QxPy)  dxdy \oint_{C} (P(x,y) \; dx + Q(x,y) \; dy) = \iint_{D} \left( \dfrac{\partial Q}{\partial x} - \dfrac{\partial P}{\partial y} \right) \; dxdy

    ただし,始点と終点が一致する曲線を閉曲線といい,そのなかでも途中で自分と交わらないものを単純閉曲線と言います。

    → グリーンの定理

    複素積分の導入~複素線積分とその性質

    複素積分には非常に豊かな世界が広がっており,留数定理やコーシーの積分公式などの多種多様な定理・公式があります。

    複素数の世界で積分をし,それを実数の世界に「もちこむ」ことで興味深い積分が計算できることもあります。例えばフレネル積分は sin(x2)\sin (x^2) の積分で,実の範囲だけでは計算ができません。

    この記事では複素積分の導入を行います。例題も用意しています。複素解析への第一歩を踏み出しましょう。

    → 複素積分の導入~複素線積分とその性質

    コーシーの積分定理と積分経路の変形

    コーシーの積分定理

    ff を単連結な(つながっていて穴がない)領域 DD 内で正則な複素関数とする。CCDD 内の単純閉曲線(自分自身と交わらない閉じた曲線)とする。 このとき Cf(z)  dz=0 \oint_{C} f(z) \; dz = 0 である。

    コーシーの積分定理は,正則関数の積分についての美しい定理です。コーシーの積分定理とそこから導かれる積分経路の変形について解説します。

    → コーシーの積分定理と積分経路の変形

    コーシーの積分公式とその応用~グルサの定理・モレラの定理

    コーシーの積分公式(コーシーの積分表示)
    • DD を単純閉曲線(自分と交わらない閉じた曲線)で囲まれた領域とする。
    • ff を領域 D=DD\overline{D} = D \cup \partial D で正則な関数とする。

    このとき DD の内部の任意の点 zz f(z)=12πiDf(ζ)ζzdζ f(z) = \dfrac{1}{2\pi i} \oint_{\partial D} \dfrac{f(\zeta)}{\zeta - z} d\zeta となる(線積分の向きは反時計回り)。

    コーシーの積分公式は正則関数を積分によって表現する公式です。この記事ではコーシーの積分公式と,積分公式から得られる重要な定理を,具体例・証明とともに紹介していきます。

    → コーシーの積分公式とその応用~グルサの定理・モレラの定理

    ローラン展開の意味・計算方法・特異点の分類

    ローラン展開(Laurent展開)

    0<za<R0 < |z-a| < R で正則(微分可能)な複素関数 f(z)f(z) は,以下のようにべき級数展開できる。 f(z)=n=an(za)n f(z) = \sum_{n = -\infty}^{\infty} a_n (z-a)^n ただし,各係数 ana_nan=12πiζa=rf(z)(ζa)n+1  dζ a_n = \dfrac{1}{2 \pi i} \oint_{|\zeta - a| = r} \dfrac{f(z)}{(\zeta - a)^{n+1}} \; d\zeta で計算できる (rr0<r<R0 < r < R を満たす実数ならなんでもよい)。

    これをローラン展開(Laurent展開・ローラン級数展開)といいます。右辺の級数をローラン級数といいます。

    → ローラン展開の意味・計算方法・特異点の分類

    積分と極限(無限和)の交換

    積分と極限の交換

    ablimnfn(x)dx=limnabfn(x)dx\displaystyle\int_a^b\lim_{n\to\infty}f_n(x)dx=\lim_{n\to\infty}\int_a^b f_n(x)dx

    という式について,

    1. fn(x)f_n(x) が一様収束するなら成立する(十分条件)
    2. ただし,一般には成立しない
    3. 一様収束しなくても成立することがある(単調収束・一様有界など他の十分条件がある)

    → 積分と極限(無限和)の交換

    留数定理

    留数定理
    • 単連結な領域 DD 内に,区分的になめらかな単純閉曲線 CC がある
    • f(z)f(z)DD 内で有限個の点 {a1,a2,an}\{a_1 , a_2 \cdots ,a_n\} を除いて正則

    このとき,

    12πiCf(z)  dz\displaystyle\dfrac{1}{2\pi i} \oint_{C} f(z) \; dz = i=1nRes(f,ai)\displaystyle\sum_{i=1}^n \mathrm{Res} (f , a_i)

    ただし,Res(f,ai)\mathrm{Res} (f , a_i)f(z)f(z)z=aiz=a_i での留数とする。

    → 留数定理

    留数定理を用いた三角関数の積分

    問題

    次の積分を求めよ。

    1. 02πdt2+cost\displaystyle \int_0^{2\pi} \dfrac{dt}{2+\cos t}
    2. 02πcos2θ12acosθ+a2dθ(a<1)\displaystyle \int_0^{2\pi} \dfrac{\cos 2\theta}{1-2 a \cos \theta +a^2} d\theta \quad (|a| < 1)
    3. 0sinxx  dx\displaystyle \int_0^{\infty} \dfrac{\sin x}{x} \; dx
    4. sinx2  dx\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \sin x^2 \; dx
    5. 0ex2cos(ax)  dx(a>0)\displaystyle \int_0^{\infty} e^{-x^2} \cos (ax) \; dx \quad (a>0)

    この記事では留数定理の応用として,三角関数を含む実積分の計算方法を紹介します。

    → 留数定理を用いた三角関数の積分

    留数定理を用いた有理関数の積分

    問題

    次の積分を求めよ。

    1. dxx2+1\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty} \dfrac{dx}{x^2+1}
    2. p.v.dxx41\displaystyle p.v. \int_{-\infty}^{\infty} \dfrac{dx}{x^4-1}
    3. 0dxx3+1\displaystyle \int_0^{\infty} \dfrac{dx}{x^3+1}

    なお p.v.p.v. \int は主値積分を意味する。(補足を参照)

    この記事では留数定理の応用として,有理関数を含む実積分の計算方法を紹介します。

    → 留数定理を用いた有理関数の積分

    留数定理を用いた指数・対数関数の積分

    問題

    次の積分を求めよ。

    1. 0dxx12(x2+1)\displaystyle \int_0^{\infty} \dfrac{dx}{x^{\frac{1}{2}} (x^2+1)}
    2. 0logxx2+4  dx\displaystyle \int_0^{\infty} \dfrac{\log x}{x^2+4} \;dx

    この記事では留数定理の応用として,指数・対数関数を含む実積分の計算方法を紹介します。

    → 留数定理を用いた指数・対数関数の積分

    リュウビルの定理と代数学の基本定理

    Liouville の定理(リュービル・リウビルの定理)

    複素平面 C\mathbb{C} 全体で正則な関数を整関数という。有界な整関数は定数関数のみである。

    代数学の基本定理

    複素数係数の nn 次方程式は複素数の範囲で(重複度も含めて)nn 個の解を持つ。

    リウビルの定理は整関数に対する非常に強力な定理です。リウビルの定理によって代数学の基本定理の美しい証明が得られます。

    リウビルの定理は,定理自体も重要ですが,証明の過程で登場する不等式も複素解析において重要です。

    → リュウビルの定理と代数学の基本定理

    リーマンの可除特異点定理

    リーマンの可除特異点定理

    ff は,aa を孤立特異点として持つ Δ(a,R)\{a}={z0<za<R}\Delta (a,R) \backslash \{ a \} = \{ z \mid 0 < |z-a| < R \} 上で正則な関数とする。

    ffΔ(a,R)\{a}\Delta (a,R) \backslash \{ a \} 上で有界であれば,aa は除去可能特異点となる。

    すなわち,ffΔ(a,R)\{a}\Delta (a,R) \backslash \{ a \} 上で有界であれば,ffΔ(a,R)\Delta (a,R) 上でも正則となる。

    リーマンの可除特異点定理(特異点除去定理)は,孤立特異点がいつ可除なのかについての定理です。なんと有界性だけで可除であることがわかるのです。

    → リーマンの可除特異点定理