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収束半径の意味と求め方

更新日時 2021/03/07

べき級数 n=0anzn\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty}a_nz^n に対して,以下を満たす ρ\rho (ただし 0ρ0\leq \rho \leq\infty )が存在する:

z<ρ|z| < \rho ならこのべき級数は収束

z>ρ|z| > \rho ならこのべき級数は発散

このような ρ\rho をべき級数の収束半径と言います。

この記事では zz は複素数を表すものとします(実数と考えても差し支えありません)。

目次
  • 収束半径について

  • 収束半径の例

  • 収束半径の求め方

収束半径について

べき級数が収束するか発散するかにはしきい値が存在します。このしきい値が収束半径です。複素数平面で考えると「半径」の意味が分かります。

収束半径のイメージ

00 以外の)全ての zz に対して発散するようなべき級数の収束半径は 00 です。

全ての zz に対して収束するようなべき級数の収束半径は \infty と考えます。

なお,ギリギリの点,つまり z=ρ|z|=\rho の場合にべき級数が発散するか収束するかはケースバイケースです。

冒頭の定理の証明は解析学の教科書を参照して下さい(難しくありません)。

収束半径の例

例題

べき級数 1+z+z2+z3+z4+1+z+z^2+z^3+z^4+\cdots の収束半径 ρ\rho を求めよ。

解答

ρ=1\rho=1 であることを証明する。

等比数列の和の公式より

1+z+z2+z3++zn=(1zn+1)1z1+z+z^2+z^3+\cdots +z^n=\dfrac{(1-z^{n+1})}{1-z}

であるので,nn\to\infty とすると,z<1|z| < 1 のとき収束し,z>1|z| > 1 のとき発散する。

注:この例ではギリギリの点,つまり z=1|z|=1 の場合も発散します。

収束半径の求め方

収束半径の求め方の一つであるダランベールの判定法を紹介します。

ダランベールの判定法

limnan+1an=C\displaystyle\lim_{n\to\infty}\left|\dfrac{a_{n+1}}{a_n}\right|=C が存在すれば,収束半径は 1C\dfrac{1}{C} である。ただし 10=,1=0\dfrac{1}{0}=\infty,\dfrac{1}{\infty}=0 とみなす。

an|a_n| が激しく減少する→ an+1an\left|\dfrac{a_{n+1}}{a_{n}}\right| は小さい→収束半径は大きい

という感じです。

例題(再掲)

べき級数 1+z+z2+z3+z4+1+z+z^2+z^3+z^4+\cdots の収束半径 ρ\rho を求めよ。

解答

an=1a_n=1 であるので C=1C=1 ,収束半径も 11

例題2

べき級数 1+z+z22!+z33!+z44!+1+z+\dfrac{z^2}{2!}+\dfrac{z^3}{3!}+\dfrac{z^4}{4!}+\cdots の収束半径 ρ\rho を求めよ。

解答

an=1n!a_n=\dfrac{1}{n!} であるので,

an+1an=1n+1\dfrac{a_{n+1}}{a_n}=\dfrac{1}{n+1}

となり C=0C=0 。よって収束半径は \infty

解析の記事は証明を書くのが難しいので,定理の主張や使い方を中心に解説しようと思います。

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