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ロルの定理,平均値の定理とその証明

更新日時 2021/03/07

1.最大値の原理を用いてロルの定理を証明

2.ロルの定理を用いて平均値の定理を証明

という有名な流れを解説します。

目次
  • 最大値の原理

  • ロルの定理とその証明

  • 平均値の定理

  • 平均値の定理の証明

最大値の原理

最大値の原理も立派な定理で,厳密には証明すべきことですがこの記事では認めてしまいます。

最大値の原理(一次元)

有界閉区間上の連続関数は最大値を持つ。

感覚的には当たり前ですね!

ロルの定理とその証明

ロルの定理

区間 [a,b][a,b] で連続,(a,b)(a,b) で微分可能,f(a)=f(b)f(a)=f(b) である関数 f(x)f(x) に対して,

a<c<ba <c <b なる ccf(c)=0f'(c)=0 を満たす cc が存在する。

実用上はあまり登場しない定理です。平均値の定理の証明のための定理という感じです。

証明

f(x)f(x) が区間内で定数関数のとき

a<c<ba <c <b なる任意の ccf(c)=0f'(c)=0 となりOK

f(a)<f(t)f(a) <f(t) なる tt が存在するとき

最大値の原理より,a<c<ba <c <bf(c)f(c) が最大となるような cc が存在する。このとき f(c)=0f'(c)=0 を証明する。f(x)f(x)x=cx=c で微分可能であることと f(c)f(c+h)f(c)\geq f(c+h) より,

f(c)=limh+0f(c+h)f(c)h0f'(c)=\displaystyle\lim_{h\to +0}\dfrac{f(c+h)-f(c)}{h}\leq 0

f(c)=limh0f(c+h)f(c)h0f'(c)=\displaystyle\lim_{h\to -0}\dfrac{f(c+h)-f(c)}{h}\geq 0

つまり f(c)=0f'(c)=0

f(a)>f(t)f(a) > f(t) なる tt が存在するときも同様(最小値を考える)

平均値の定理

平均値の定理

区間 [a,b][a,b] で連続,(a,b)(a,b) で微分可能な関数 f(x)f(x) に対して,

a<c<ba <c <b なる ccf(b)f(a)ba=f(c)\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c) を満たす cc が存在する。

  • 図形的な意味や応用例については平均値の定理とその応用例題2パターンをどうぞ。
  • f(a)=f(b)f(a)=f(b) なる関数に平均値の定理を用いるとロルの定理が出てきます。つまり,平均値の定理はロルの定理の一般化です。

平均値の定理の証明

平均値の定理はロルの定理の一般化とみなせましたが,実はロルの定理から簡単に導出できます!

ロルの定理を使うために,関数 f(x)f(x) に一次関数を加えてロルの定理の条件「端っこの値が等しい」を満たすような関数 g(x)g(x) を作ります。

証明

おもむろに関数 g(x)=f(x)+Axg(x)=f(x)+Ax を考えてみる。g(a)=g(b)g(a)=g(b) となるような AA を探す:

f(a)+Aa=f(b)+Abf(a)+Aa=f(b)+Ab

A=f(b)f(a)baA=-\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}

つまり,g(x)=f(x)f(b)f(a)baxg(x)=f(x)-\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}x という関数は g(a)=g(b)g(a)=g(b) を満たす。よってロルの定理が使えて,a<c<ba <c <b なる ccg(c)=0g'(c)=0 を満たす cc が存在する。

g(c)=f(c)f(b)f(a)bag'(c)=f'(c)-\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a} であるので平均値の定理は示された。

注:一次関数を求める部分(「つまり」以前の部分)は証明には不要ですが,考え方を伝えるために書きました。

ロルはRolleと書きます。ロールケーキ(roll cake)のrollとは違います。

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