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ノルムの意味とL1,L2,L∞ノルム

更新日時 2021/03/07

nn 次元ベクトル xundefined=(x1,x2,,xn)\overrightarrow{x}=(x_1,x_2,\cdots, x_n) および 1p<1\leq p< \infty なる pp に対して

x1p+x2p++xnpp\sqrt[p]{|x_1|^p+|x_2|^p+\cdots +|x_n|^p}

xundefined\overrightarrow{x}LpL^p ノルムと言い,xundefinedp\|\overrightarrow{x}\|_p と書く。

目次
  • n次元ベクトルとは

  • ノルムとは

  • p=2p=2 の場合,p=1p=1 の場合

  • pp が非常に大きい場合

  • 単位円,単位球

n次元ベクトルとは

nn 次元ベクトルは(この記事では)実数を nn 個並べたものだと考えて下さい。

高校数学で習う2次元ベクトル(平面ベクトル),3次元ベクトル(空間ベクトル)の一般化です。

ノルムとは

ノルムとはいろいろなものの「大きさ」を表す量です。より正確に言うと(実数上のベクトル空間 VV に対しては)任意の x,yVx,y\in V と任意の実数 aa に対して以下の3つの性質を満たす関数 \|*\| のことです。

  • xundefined=0    xundefined=0\|\overrightarrow{x}\|=0\iff \overrightarrow{x}=0

  • axundefined=axundefined\|a\overrightarrow{x}\|=|a|\|\overrightarrow{x}\|

  • xundefined+yundefinedxundefined+yundefined\|\overrightarrow{x}\|+\|\overrightarrow{y}\|\geq \|\overrightarrow{x}+\overrightarrow{y}\|

LpL^p ノルムは代表的なノルムです。実際, x1p+x2p++xnpp\sqrt[p]{|x_1|^p+|x_2|^p+\cdots +|x_n|^p} が上の3つの性質を満たすことが確認できます(3つ目については ミンコフスキーの不等式とその証明)。

p=2p=2 の場合,p=1p=1 の場合

L2L^2 ノルム: x12+x22++xn2\sqrt{x_1^2+x_2^2+\cdots +x_n^2}

高校数学でも扱う「普通の意味での長さ」です。ユークリッドノルムとも言います。

L1L^1 ノルム: x1+x2++xn|x_1|+|x_2|+\cdots +|x_n|

各成分の絶対値の和です。 L1L^1 ノルムを「大きさ」として扱うと便利なこともけっこうあります→L1距離(マンハッタン距離)の意味と性質

pp が非常に大きい場合

pp が非常に大きい場合を考えてみます。xi(1in)x_i\:(1\leq i\leq n) の中で最も絶対値が大きいものの1つを xkx_k とします。すると pp が十分大きいとき,

x1p+x2p++xnppxk\sqrt[p]{|x_1|^p+|x_2|^p+\cdots +|x_n|^p}\fallingdotseq |x_k|

となります。

そこで, LL^{\infty} ノルムを,絶対値最大の成分の絶対値と定義します。無限大ノルム,supノルムなどとも言います。

単位円,単位球

ノルムと単位球

二次元ベクトルに対して xundefinedp=1\|\overrightarrow{x}\|_p=1 であるような領域(単位円)を図示しました。

pp11 から徐々に増やしていくにつれて単位円はふくらんでいきます。これは n3n\geq 3 でも同様です。

ちなみに,0<p<10< p < 1 の場合にも x1p+x2p++xnpp\sqrt[p]{|x_1|^p+|x_2|^p+\cdots +|x_n|^p} を考えることはできますが,ノルムにはなりません(三角不等式を満たさない)。単位円はへこみます。

実際よく登場するのは L1,L2,LL^1,L^2,L^{\infty} ノルムです。

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