例題2
I=∬Dxy2dxdy
を計算せよ。
解答
(x で積分してから y で積分する)
積分範囲は
1−y≤x≤1
,0≤y≤1
と書けるので,
I=∫01(∫1−y1xy2dx)dy=∫01[2x2y2]1−y1dy=∫01(y3−2y4)dy=41−101=203
別解
(y で積分してから x で積分する)
積分範囲は
1−x≤y≤1,0≤x≤1
と書けるので,
I=∫01(∫1−x1xy2dy)dx=∫01[3xy3]1−x1dx=∫01(x2−x3+3x4)dx=31−41+151=203
別解の方がやや計算が大変です。このように積分する順番によって計算の手間は変わります。
なお,逐次積分できる条件についてはフビニの定理~重積分の計算についてで詳しく紹介しています。
例題3
I=∬D−(2x+y+1)21dxdy
を計算せよ。
解答
(yで積分してからxで積分する)
積分範囲は
x2≤y≤x
,0≤x≤1
と書けるので,
I=∫01(∫x2x−(2x+y+1)21dy)dx=∫01[2x+y+11]x2xdx=∫01(3x+11−(x+1)21)dx=[31log(3x+1)+x+11]01=31log4−21
なお,先に
x
で積分してもできますが,計算がけっこう煩雑になります。