三角方程式の解き方

更新日時 2021/05/28
三角方程式

三角方程式とは,

cosθ=22\cos\theta=\dfrac{\sqrt{2}}{2}

ような三角関数を含む方程式のことです。

目次
  • 三角方程式のパターン

  • 三角方程式の解き方

  • 三角方程式を解く上での注意点

三角方程式のパターン

三角方程式の解き方にはいくつかのパターンがあります。

  • 置き換えを利用する
  • 三角関数の相互関係を利用する
  • 三角関数の倍角の公式を利用する
  • 三角関数の合成を利用する

4パターンそれぞれを解説します。

三角方程式の解き方

置き換えを利用する三角方程式の解き方

三角関数をうまく置換することで,通常の見慣れた方程式に直して解きます。その解から角度を求めることができます。

この時,置換した文字に範囲が付くことに注意が必要です。

cos2θ+2cosθ+1=0\cos^{2}\theta+2\cos\theta+1=0 ( 0θ<2π0\leq\theta<2\pi )

解答

cosθ=t\cos\theta=t と置く。ただし,1t1-1\leq t\leq 1 である。このとき

t2+2t+1=0(t+1)2=0t=1 \begin{aligned} t^{2}+2t+1 &=0\\ (t+1)^{2} &=0\\ t&=-1 \end{aligned}

よって,cosθ=1\cos\theta =-1 より,

θ=π\theta =\pi

相互関係を利用する三角方程式の解き方

三角関数の相互関係を用いて式を簡単にして,前節の置換できる形まで変形させる解法です。

相互関係は他の公式の導出にも頻出なので必ず覚えましょう。

三角関数の相互関係の導出について詳しく知りたい方は,以下の記事を参考にしてください。→三角関数の相互関係とその証明

cos2θsinθ+1=0\cos^{2}\theta-\sin\theta+1=0 ( 0θ<2π0\leq \theta<2\pi )

解答

sin2θ+cos2θ=1\sin^{2}\theta+\cos^{2}\theta=1より (1sin2θ)sinθ+1=0sin2θ+sinθ2=0 \begin{aligned} (1-\sin^{2}\theta)-\sin\theta+1 &=0\\ \sin^{2}\theta+\sin\theta-2 &=0 \end{aligned}

sinθ=t\sin\theta=t と置く。ただし,1t1-1 \leq t \leq 1 である。このとき t2+t2=0(t2)(t+1)=0 \begin{aligned} t^{2}+t-2 &=0\\ (t-2)(t+1) &=0 \end{aligned}

条件より,t=1t=-1。よって

sinθ=1\sin\theta=-1

θ=32π\therefore \theta=\dfrac{3}{2}\pi

倍角の公式を利用する三角方程式の解き方

倍角の公式を利用して式を簡単にして,置き換えに持ち込む解法です。

倍角の公式は加法定理や相互関係を利用して導出できるので「覚える」or「覚えないけど導出できる」ようにしましょう。

三倍角の公式やその導出方法は以下を参考にしてください。→三倍角の公式と変形三倍角の公式

cos2θ3sinθ2=0\cos2\theta-3\sin\theta-2=0 ( 0θ<2π0\leq\theta<2\pi )

解答

倍角の公式より cos2θ=12sin2θ\cos2\theta=1-2\sin^{2}\theta であるから, cos2θ3sinθ2=02sin2θ3sinθ1=0 \begin{aligned} \cos2\theta-3\sin\theta-2=0\\ -2\sin^{2}\theta-3\sin\theta-1=0 \end{aligned}

sinθ=t\sin\theta=t と置く。ただし,1t1-1\leq t\leq 1 である。このとき,

2t2+3t+1=0(2t+1)(t+1)=0 \begin{aligned} 2t^{2}+3t+1&=0\\ (2t+1)(t+1)&=0 \end{aligned} t=12,1\therefore t=-\dfrac{1}{2},-1

sinθ=12,1\sin\theta=-\dfrac{1}{2},-1 より

θ=76π,116π,32π\theta=\dfrac{7}{6}\pi,\dfrac{11}{6}\pi,\dfrac{3}{2}\pi

合成を利用する三角方程式の解法

三角関数の合成公式は,sin\sincos\cos が混ざった式をどちらかのみの式で表すための公式です。

asinθ+bcosθ=a2+b2sin(θ+α)a\sin\theta+b\cos\theta=\sqrt{a^{2}+b^{2}}\sin(\theta+\alpha )

導出方法や cos\cos のみにするための公式は以下を参考にしてください。→三角関数の合成公式の証明と応用

sin2θcos2θ=1\sin2\theta-\cos2\theta=1 ( 0θ<2π0\leq \theta <2\pi )

解答

三角関数の合成公式より与式は 2sin(2θπ4)=1sin(2θπ4)=12 \begin{aligned} \sqrt{2}\sin\left(2\theta-\dfrac{\pi}{4}\right)&=1\\ \sin\left(2\theta-\dfrac{\pi}{4}\right)&=\dfrac{1}{\sqrt{2}} \end{aligned} ここで条件より,π42θπ4<15π4-\dfrac{\pi}{4}\leq 2\theta-\dfrac{\pi}{4}<\dfrac{15\pi}{4}なので 2θπ4=π4,34π,94π,114π2θ=π2,π,52π,3πθ=π4,π2,54π,32π \begin{aligned} 2\theta-\dfrac{\pi}{4}&=\dfrac{\pi}{4},\dfrac{3}{4}\pi,\dfrac{9}{4}\pi,\dfrac{11}{4}\pi\\ 2\theta&=\dfrac{\pi}{2},\pi,\dfrac{5}{2}\pi,3\pi\\ \therefore \theta&=\dfrac{\pi}{4},\dfrac{\pi}{2},\dfrac{5}{4}\pi,\dfrac{3}{2}\pi \end{aligned}

三角方程式を解く上での注意点

三角方程式を解く際は θ\theta (未知数)の範囲に注意しましょう。問題で θ\theta の範囲が与えられていないときは,以下のように「一般解」が存在することがあります。

三角方程式の一般解の例
  • sinθ=a\sin\theta=a の任意の一つの解を α\alpha とするとき, θ=±α+2nπ\theta=\pm\alpha+2n\pi (ただし nn は整数) は全て解になりうる。

  • sinθ=sinα\sin\theta=\sin\alpha のとき θ=α±2nπ\theta=\alpha\pm2n\pi (ただし nn は整数)

sin\sin の場合を紹介しましたが,cos\cos の場合も同様です。

三角方程式は入試でも頻出なので,全パターンしっかり練習しておきましょう。