指数方程式の解き方

指数方程式の解法を,出題パターンごとに解説します。

指数方程式とは

指数方程式とは,指数関数が含まれるような方程式のことをいいます。

指数方程式の例

3x=273^{x}=27

を満たす xx を求めよ。

指数方程式の出題パターン

指数方程式の出題パターンには,以下のようなものがあります。

  • 基本形
  • 置換を利用して解く指数方程式
  • 底が異なる指数方程式
  • 指数方程式の連立方程式

様々な指数方程式の解法

「基本形」の指数方程式の解き方

さきほど紹介した 3x=273^{x}=27 は,指数方程式の「基本形」です。

解答

3x=273x=33x=3\begin{aligned} 3^{x} &= 27\\ 3^{x}&=3^{3}\\ x&=3 \end{aligned}

このように,ax=ba^{x}=b と表される指数方程式は ax=aca^{x}=a^{c} の形に変形して x=cx=c と解くことができます。底を共通にして解いています。

置換を利用して解く指数方程式

22x62x+8=02^{2x}-6\cdot 2^{x}+8=0

解答

2x=t2^{x}=t と置く(0<t0<t

すると与式は t26t+8=0(t4)(t2)=0t=2,4 \begin{aligned} t^{2}-6t+8=0\\ (t-4)(t-2)=0\\\\ \therefore t=2,4 \end{aligned} つまり,2x=2,42^{x}=2,4 。したがって

x=1,2x=1,2

このように,指数関数の底がそろっているときには置換しましょう。いつも通りの見慣れた方程式になり解きやすくなります。

底が異なる指数方程式

3x=7x+13^{x}=7^{x+1}

この方程式は,置換を利用してもきれいな式にはなりません。底も違うので ax=aca^{x}=a^{c} の形にもならない式です。

このような場合は,どちらかの指数の底と同じ底を持つ対数を取ってあげることで,式が簡単になり,解くことができます。

解答

両辺を底が 33 の対数を取ると与式は log33x=log37x+1x=(x+1)log37(1log37)x=log37x=log371log37 \begin{aligned} \log_33^{x}&=\log_37^{x+1}\\ x&=(x+1)\log_37\\ (1-\log_37)x&=\log_37\\ x&=\dfrac{\log_37}{1-\log_37}\\ \end{aligned}

指数方程式の連立方程式

応用例題として,指数方程式の連立方程式を解いてみましょう。

{25x3y=15x+3y=14\begin{cases} 2\cdot 5^{x}-3^{y}=1\\ 5^{x}+3^{y}=14 \end{cases}

解答

5x=X,3y=Y5^{x}=X,3^{y}=Y と置く。与式は,

{2XY=1X+Y=14\begin{cases} 2\cdot X-Y=1\\ X+Y=14 \end{cases}

となる。これを解くと

X=5,Y=9X=5,Y=9

したがって

5x=5,3y=95^{x}=5,3^{y}=9

x=1,y=2\therefore x=1,y=2

指数関数を含む計算は微分方程式や積分方程式でも頻出です。指数の計算は練習しておきましょう。

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