覚えておきたい対数(log)の応用公式4点セット
- 教科書レベルの対数の基本的な性質・公式
を復習した上で,
- 対数の応用公式4つ
を紹介します。使いこなせばかなり時間短縮になります。
対数の公式一覧
対数の公式一覧
基本公式
まずは,教科書レベルの基本公式です。
対数の定義:
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(底の変換公式)
これら1~6の詳細は,対数の基本的な性質とその証明 をどうぞ。
応用公式
ここからが本題です。覚えておくと便利な対数の応用公式です。
(1)
(2)
(3)
(4)
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(1) は重要かつ頻出です。「指数の肩に が乗っているときは左下と右上が交換できる」と覚えましょう。この公式は が計算できる場合に有効で の場合が頻出です。一見計算できない式を簡単な形に変形できます。
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(2), (3) は時間を惜しまないなら毎回底の変換公式を用いて計算すればよいのですが,(1) は形を見た時にピンとこないと厳しいです。
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(4) は底の変換公式の特殊な形ですが,覚えておくと便利です。
対数の応用公式が活躍する計算例
対数の応用公式が活躍する計算例
上記の公式(1)~(4)を使った計算例です。
(1) の例:
(1) の例:
(2) の例:
(2) の例:
(3) の例:
基本公式のみを使って計算するよりも方針が立ちやすく,かつ素早く計算できますね。
応用公式の証明
応用公式の証明
(1)~(4)を順に証明していきます。
自明な等式 において,
対数の基本的な性質2
を用いれば
を得る。よって,対数の中身が等しいことから求める公式を得る。
底の変換公式
の分母を払えばよい。
こちらも底の変換公式から,
底の変換公式から, とすると, であることより
(1)は地味ですが知っているかどうかでかなり差がつくポイントです。