内分点,外分点の公式と証明
高校数学の教科書でしつこいくらい(4回も!)登場する内分点,外分点の公式について。
内分点,外分点の意味
内分点,外分点の公式(座標)
内分点,外分点の公式(ベクトル)
内分点,外分点の公式(複素数平面)
証明
内分点,外分点の意味
定義
線分 を に内分する点
→ を満たす点で線分 の内側にあるもの
線分 を に外分する点
→ を満たす点で線分 の外側にあるもの
諸注意
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図は くらい
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内分は分かりやすいが,外分の定義は忘れやすいので注意
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のときは は 側にあり, のときは は 側にある
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のとき は線分 の中点,外分点 は存在しない(強いて言うなら無限遠点)
内分点,外分点の公式(座標)
, のとき
線分 を に内分する点 の座標は
線分 を に外分する点 の座標は
空間座標の場合は 座標が同じように加わるだけです。
内分点,外分点の公式(ベクトル)
の位置ベクトルを , の位置ベクトルを とするとき,
線分 を に内分する点 の位置ベクトルは
線分 を に外分する点 の位置ベクトルは
内分点,外分点の公式(複素数平面)
複素数平面において, , とするとき,
線分 を に内分する点 を表す複素数は
線分 を に外分する点 を表す複素数は
証明
座標版,ベクトル版,複素数平面版,それぞれ表現方法は異なりますが全て同じ公式です。証明も同じようにできます。ここではベクトルの言葉で書きます。
内分点
より
であり,右辺を変形すると
となる。
外分点
のときを証明する( のときも同様にできる)。
より
であり,右辺を変形すると となる。
内分点,外分点の公式はよく使うので丸暗記をオススメしますが,このように一瞬で導出できるので忘れても問題ありません。
同じ公式が四回も(座標,平面ベクトル,空間ベクトル,複素数平面)登場することで教科書の紙面を圧迫しています。