図形と方程式・ベクトル分野:練習問題一覧|入試数学コンテスト過去問集

この記事では,入試数学コンテストで出題された問題のうち,図形と方程式・ベクトル分野のものをまとめています。

易しめの問題から超難問まで,幅広い難易度の問題が揃っています。全ての問題に解答解説がついているので,日々の学習・演習に役立ててください。

式が絡んだ図形の問題を解くコツ

図形と方程式分野

  • 図形と方程式の問題で求められることは,数式の処理能力数式で表現する能力です。

  • 数式の処理について,特に 必要条件と十分条件 には注意しましょう。具体的に次のような例題を見てみましょう。

tt が実数全体を動くとき,x=1t21+t2,y=2t1+t2x=\dfrac{1-t^2}{1+t^2} , y = \dfrac{2t}{1+t^2} を満たして動く (x,y)(x,y) の軌跡を求めよ

  • x2+y2x^2 + y^2 を計算してみると 11 になります。ということは x2+y2=1x^2+y^2=1 が求めるものになりそうです! しかし,それだけでは不十分です。(1,0)(-1,0) を満たす tt を計算してみましょう。1t21+t2=1\dfrac{1-t^2}{1+t^2} = -11t2=1t21-t^2 = -1-t^2 となり 2=02=0 となってしまいました。これは不成立です。つまり,どのような tt であっても (x,y)=(1,0)(x,y) = (-1,0) とはならないということです。
    すなわち「条件を満たす(x,y)x2+y2=1となる\text{条件を満たす} (x,y) \Rightarrow x^2+y^2=1 \text{となる}」という必要条件の確認だけでは不十分で,十分条件の考察も必要です。

  • 数式で表現する能力 も重要です。これは図形的な事実を方程式に直すという意味です。例えば「点 P\mathrm{P} は点 (1,1)(1,1) から距離が 33 となる点」と書かれていたとき,P(x,y)\mathrm{P} (x,y) とおくとこの条件は (x1)2+(y1)2=3\sqrt{(x-1)^2 + (y-1)^2} =3 と表現されますね。数式による計算は,難解な補助線を引くよりもずっと簡単に図形の性質を教えてくれることがあります。積極的に文字を置いて計算しましょう。

ベクトル分野

ベクトル分野も数式処理という意味では図形と方程式分野と大して変わりません。しかしベクトルには内積という特殊なツールがあります。内積を煩わしい暗記事項と捉えるか,図形の問題を解決するときに有用な武器と捉えるかで試験の出来は大きく変わってきます。

内積において覚えておくべき最大の事項は 直交するベクトルの内積は0である ことです。このことを活用すれば,シンプルな計算で角度が 9090^{\circ} であることを確認できます。

また発展的な内容として 正射影ベクトル外積 というものがあります。これらをマスターすることで,問題を解く能力をもう一段階先に引き上げることができます。高校数学の美しい物語やここで紹介する練習問題を通して,是非身に着けてください。

第2回第3問

問題

三次元空間に O(0,0,0),A(3,0,0),B(0,3,0),C(0,0,3)\mathrm{O} (0,0,0), \mathrm{A} (3,0,0), \mathrm{B} (0,3,0), \mathrm{C} (0,0,3) をとる。

(1)

OPundefined=s OAundefined(0s1) \overrightarrow{\mathrm{OP}} = s \ \overrightarrow{\mathrm{OA}} \quad (0 \leqq s \leqq 1)

となる点 P\mathrm{P} をとり, PXundefined1|\overrightarrow{\mathrm{PX}}| \leqq 1 となるような xyxy 平面上の点 X\mathrm{X} をとる。

X\mathrm{X} が存在し得るすべての領域の面積を求めよ。

(2)

OQundefined=s OAundefined+t OBundefined(0s1,0t1) \overrightarrow{\mathrm{OQ}} = s \ \overrightarrow{\mathrm{OA}} + t \ \overrightarrow{\mathrm{OB}} \quad (0 \leqq s \leqq 1, \, 0 \leqq t \leqq 1)

となる点 Q\mathrm{Q} をとり, QYundefined1|\overrightarrow{\mathrm{QY}}| \leqq 1 となるような点 Y\mathrm{Y} をとる。

Y\mathrm{Y} が存在し得るすべての領域の体積を求めよ。

(3)

ORundefined=s OAundefined+t OBundefined+u OCundefined(0s1,0t1,0u1) \overrightarrow{\mathrm{OR}} = s \ \overrightarrow{\mathrm{OA}} + t \ \overrightarrow{\mathrm{OB}} + u \ \overrightarrow{\mathrm{OC}} \quad (0 \leqq s \leqq 1, \, 0 \leqq t \leqq 1, \, 0 \leqq u \leqq 1)

となる点 R\mathrm{R} をとり, RZundefined1|\overrightarrow{\mathrm{RZ}}| \leqq 1 となるような点 Z\mathrm{Z} をとる。

Z\mathrm{Z} が存在し得るすべての領域の体積を求めよ。

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第4回第2問

問題

a,ba,b は正の実数とする。xyxy 平面上に曲線 C1:y=(xa)2C_1: y=(x-a)^2C2:y=bx2C_2: y = b-x^2 がある。点 PP(a,0)(a,0) とする。

以下の問いに答えよ。

(1) C1C_1C2C_2 が異なる2つの交点を持つ条件を a,ba,b の不等式により表せ。

(2) 以下 a,ba,b は(1)で求めた条件を満たすものとする。P1,P2P_1,P_2C1C_1C2C_2 の交点とする。ただし P1P_1xx 座標の小さいほうとする。今,bb を固定したとき P1PP2=90\angle P_1 P P_2 = 90^{\circ} となるような aa が存在する。bb の値の範囲を求めよ。

(3) 今,P1PP2=90\angle P_1 P P_2 = 90^{\circ} を満たしているとする。P,P1,P2P,P_1,P_2 を通る円を CC とする。CCyy 軸の交点の座標を bb を用いて求めよ。

(4) 円 CC の中心を QQ とおく。OP2Q\triangle OP_2Q が正三角形であるとする。このとき bb の値を求めよ。

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第5回第3問

問題

実数 a,ba,b に対して (a+cosαcosβ)2+(bsinαsinβ)2  (0α,βπ) (a + \cos \alpha - \cos \beta)^2 + (b - \sin \alpha - \sin \beta)^2 \; (0 \leqq \alpha , \beta \leqq \pi) の最小値を f(a,b)f(a,b) とおく。

(1) f(0,0)f(0,0) を求めよ。

(2) f(a,b)=0f(a,b) = 0 となる (a,b)(a,b)abab 平面に図示したとき,その領域の面積を求めよ。

(3) f(a,b)4f(a,b) \leqq 4 となる (a,b)(a,b)abab 平面に図示したとき,その図形の周長を求めよ。

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