京大文系数学2020入試過去問解答解説

※以下の解答と解説は京都大学が公表したものではなく,当サイトオリジナルのものです。問題は京都大学第2次試験問題からの引用です。

この記事では,京都大学の2020年度入学試験の文系数学について解説します。

第一問[二次関数・積分]

第一問(30点)

aa を負の実数とする。xyxy 平面上で曲線 C:∣x∣x−3x+1C:|x|x -3x + 1 と直線 l:y=x+al:y = x + a のグラフが接するときの aa の値を求めよ。このとき,CC と ll で囲まれた部分の面積を求めよ。

CC の曲線をグラフに描けば,ll がどのように CC に対して接するかわかります。特に難しくありません。ただ,計算は少し大変です。

第一問

f(x)=∣x∣x−3x+1 f(x) = |x|x -3x + 1 とおくと, f(x)={x2−3x+1(x≥0)−x2−3x+1(x<0) f(x) = \begin{cases} x^2 -3x + 1 & (x \geq 0)\\ -x^2 -3x + 1 & (x < 0)\\ \end{cases} これを図示すると,下図のようになる。 第一問答え1

aa は負,つまり ll の yy 切片は負であるから,グラフより ll は CC の x≥0x \geq 0 の部分と接する。 y=x2−3x+1 y = x^2 -3x + 1 と y=x+a y = x + a について,これらを連立して, x2−3x+1=x+a∴x2−4x+1−a=0 \begin{aligned} x^2 - 3x + 1 &= x + a\\ \therefore x^2 -4x + 1 -a &= 0 \end{aligned} この方程式の判別式を DD とすれば, D4=22−(1−a)=3+a \dfrac{D}{4} = 2^2 - (1-a) = 3 + a D=0D = 0 のとき,CC と ll は接する。 3+a=0∴a=−3 \begin{aligned} 3 + a &= 0\\ \therefore a &= -3 \end{aligned} このとき,共有点は x2−3x+1=x−3(x−2)2=0x=2 \begin{aligned} x^2 -3x + 1 &= x - 3\\ (x-2)^2 &= 0\\ x = 2 \end{aligned} また, −x2−3x+1=x−3x2+4x−4=0 \begin{aligned} -x^2 -3x + 1 &= x-3\\ x^2 + 4x -4 &= 0 \end{aligned} x<0x < 0 より, x=−2−22 x = -2 -2\sqrt{2} これより,CC と ll を図示すると,下図のようになる。

第一問答え2

よって,求める面積 SS は, S=∫−2−220{(−x2−3x+1)−(x−3)}dx+∫02{(x2−3x+1)−(x−3)}dx=∫−2−220{−(x+2)2+8}dx+∫02(x−2)2dx=[−13(x+2)3+8x]−2−220+[13(x−2)3]02=−83−(−13(−22)3+8(−2−22))+83=16+3223 \begin{aligned} S &= \int_{-2-2\sqrt{2}}^0 \left\{(-x^2 -3x + 1) - (x-3)\right\}dx\\ & \quad \quad + \int_0^2 \left\{(x^2 -3x + 1)-(x-3)\right\}dx\\ &= \int_{-2-2\sqrt{2}}^0 \left\{-(x+2)^2 + 8\right\}dx\\ & \quad \quad + \int_0^2 (x-2)^2dx\\ &=\left[-\dfrac{1}{3}(x+2)^3 + 8x\right]_{-2-2\sqrt{2}}^0 + \left[\dfrac{1}{3}(x-2)^3\right]_0^2\\ &= -\dfrac{8}{3} - \left(-\dfrac{1}{3}(-2\sqrt{2})^3 + 8(-2-2\sqrt{2})\right) + \dfrac{8}{3}\\ &= 16 + \dfrac{32\sqrt{2}}{3} \end{aligned}

第二問[2次関数]

第二問(30点)

xx の 22 次関数で,そのグラフが y=x2y = x^2 のグラフと 22 点で直交するようなものをすべて求めよ。ただし,22 つの関数のグラフがある点で直交するとは,その点が 22 つのグラフの共有点であり,かつ接線どうしが直交することをいう。

問題の設定はとてもシンプルですが,なかなか難易度は高めです。シンプルで考える問題を出題してくるところがいかにも京大らしいですね。

求める2次関数を y=ax2+bx+c y = ax^2 + bx + c とおくのは良いと思います。x=tx = t で,y=x2,y=ax2+bx+cy = x^2, y = ax^2 + bx + c が直交することは,以下のように表現されます。 {at2+bt+c=t2(2at+b)⋅2t=−1 \begin{cases} at^2 + bt + c &= t^2\\ (2at + b)\cdot 2t &= -1 \end{cases} ここまではできた人が多かったと思います。ただ,解を α,β\alpha, \beta とおいた時に,これを上の2式にそのまま代入してしまうと,5つの変数が登場する連立方程式になってしまいます。そうして詰まってしまった人が結構いたと思われます。

この後のポイントは,これら2式は共通の解を持つので,恒等式を作ることができる点です。

この点を意識して解答例を以下に記載します。

第二問

問題の条件を満たす2次関数を f(x)=ax2+bx+c f(x) = ax^2 + bx + c とおく。ただし, a≠0(1) a \neq 0 \tag{1} x=tx = t において,y=x2y = x^2 と y=f(x)y = f(x) が直交することは,以下のように表現される: f(t)=t2f′(t)⋅2t=−1 \begin{aligned} f(t) &= t^2\\ f'(t)\cdot 2t &= -1 \end{aligned} これを整理すれば, (2)(2) について,y=x2y = x^2 と y=f(x)y = f(x) は 22 点で交わるはずなので, a≠1(4) a \neq 1 \tag{4} が必要である。このもとで,(2)(2) かつ (3)(3) は と同値である。(5),(6)(5),(6) は 22 解 α,β  (α<β)\alpha, \beta ~~ (\alpha < \beta) をもつので, が成立している必要がある。解が共通であることを考えれば,(5),(6)(5),(6) はどちらも (t−α)(t−β)=0 (t-\alpha)(t-\beta) = 0 と変形できる。よって,恒等的に t2+ba−1t+ca−1=t2+b2at+14a t^2 + \dfrac{b}{a-1}t + \dfrac{c}{a-1} = t^2 + \dfrac{b}{2a}t + \dfrac{1}{4a} が成立する。したがって, この問題は,(1),(4),(7),(8),(9),(10)(1),(4),(7),(8),(9),(10) を全て満たす a,b,ca,b,c の条件をもとめることに帰着される。

a≠0,a≠1,(10)a \neq 0, a \neq 1, (10) より, c≠0 c \neq 0 よって,(9)÷(10)(9) \div (10) ができて, bc=2b∴b(1−2c)=0 \dfrac{b}{c} = 2b\\ \therefore b(1-2c) = 0

(i) b=0b = 0 のとき

(10)(10) より, c=a−14a c = \dfrac{a-1}{4a} (7)(7) より, −4ca−1>0−4a−1⋅a−14a>0∴a<0 -\dfrac{4c}{a-1} > 0\\ -\dfrac{4}{a-1}\cdot\dfrac{a-1}{4a} > 0\\ \therefore a < 0 これらが満たされるとき,(1),(4),(8),(9)(1),(4),(8),(9) は自動的に満たされる。

(ii) c=12c = \dfrac{1}{2} のとき

(10)(10) より, a=−1 a = -1 これらが満たされるとき,(1),(4),(7),(8),(9)(1),(4),(7),(8),(9) は自動的に満たされる。

よって,(i),(ii) より,任意の負の実数 aa と,任意の実数 bb を用いて, {y=ax2+a−14ay=−x2+bx+12 \begin{cases} y = ax^2 + \dfrac{a-1}{4a}\\ y = -x^2 + bx + \dfrac{1}{2} \end{cases} とかける。

第三問[整数]

第三問(30点)

aa を奇数とし,整数 m,nm,n に対して, f(m,n)=mn2+am2+n2+8 f(m,n) = mn^2 + am^2 + n^2 + 8 とおく。f(m,n)f(m,n) が 1616 で割り切れるような整数の組 (m,n)(m,n) が存在するための aa の条件を求めよ。

整数の問題です。いきなり 1616 で割り切れるかを判定するのは難しいので,まずは偶数か奇数かで考えてみましょう。1616 になるためには偶数になることが必要です。

偶奇で場合分けすればよいことに気づけば,すんなり解けた問題だったと思います。

第三問

mm が奇数,nn が偶数のとき,mn2mn^2 は偶数,am2am^2 は奇数,n2n^2 は偶数となるから,mn2+am2+n2+8mn^2 + am^2 + n^2 + 8 は奇数となって,1616 の倍数にはなり得ない。

mm が偶数,nn が奇数のとき,mn2mn^2 は偶数,am2am^2 は偶数,n2n^2 は奇数となるから,mn2+am2+n2+8mn^2 + am^2 + n^2 + 8 は奇数となって,1616 の倍数にはなり得ない。

mm が奇数,nn が奇数のとき,mn2mn^2 は奇数,am2am^2 は奇数,n2n^2 は奇数となるから,mn2+am2+n2+8mn^2 + am^2 + n^2 + 8 は奇数となって,1616 の倍数にはなり得ない。

これより,m,nm,n は偶数となることが必要なので,整数 k,lk,l を用いて, {m=2kn=2l \begin{cases} m = 2k\\ n = 2l \end{cases} と置く。このとき f(m,n)=2k⋅4l2+a⋅4k2+4l2+8=4(2kl2+ak2+l2+2) \begin{aligned} f(m,n) &= 2k\cdot 4l^2 + a\cdot 4k^2 + 4l^2 + 8\\ &= 4(2kl^2 + ak^2 + l^2 + 2) \end{aligned}

よって,2kl2+ak2+l2+22kl^2 + ak^2 + l^2 + 2 が 44 の倍数となれば良い。

kk が偶数のとき,ak2ak^2 は偶数,2kl2+22kl^2 + 2 は偶数より,2kl2+ak2+l2+22kl^2 + ak^2 + l^2 + 2 が 44 の倍数となるには,l2l^2 は偶数になる必要がある。整数 p,qp,q を用いて {k=2pl=2q \begin{cases} k = 2p\\ l = 2q \end{cases} とおけて, f(m,n)=4(2⋅2⋅4q2+a⋅4p2+4q2+2)=4{4(4pq2+ap2+q2)+2} \begin{aligned} f(m,n) &= 4(2\cdot 2\cdot 4q^2 + a\cdot 4p^2 + 4q^2 + 2)\\ &= 4\left\{4(4pq^2 + ap^2 + q^2) + 2\right\} \end{aligned} 4(4pq2+ap2+q2)+24(4pq^2 + ap^2 + q^2) + 2 は 44 の倍数になり得ないので不適。

kk が奇数のとき,ak2ak^2 は奇数,2kl2+22kl^2 + 2 は偶数より,2kl2+ak2+l2+22kl^2 + ak^2 + l^2 + 2 が 44 の倍数となるには,l2l^2 は奇数になる必要がある。整数 p,qp,q を用いて {k=2p+1l=2q+1 \begin{cases} k = 2p + 1\\ l = 2q + 1 \end{cases} とおけて, f(m,n)=4(2⋅(2p+1)⋅(2q+1)2+a⋅(2p+1)2+(2q+1)2+2)=4{(4の倍数)+1+a} \begin{aligned} f(m,n) &= 4(2\cdot (2p+1)\cdot(2q + 1)^2 + a\cdot (2p+1)^2 + (2q + 1)^2 + 2)\\ &= 4\left\{(4 \text{の倍数}) + 1 + a\right\} \end{aligned} よって,a+1a + 1 が 44 の倍数となればよく,整数 ss を用いて, a=4s−1 a = 4s - 1 と書けることが条件となる。

第四問[空間図形・ベクトル]

第四問(30点)

kk の正の実数とする。座標空間において,原点 OO を中心とする半径 11 の球面上の 44 点 A,B,C,DA,B,C,D が次の関係式を満たしている。 OA→⋅OB→=OC→⋅OD→=12,OA→⋅OC→=OB→⋅OC→=−64,OA→⋅OD→=OB→⋅OD→=k \begin{aligned} \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OB} &= \overrightarrow{OC}\cdot\overrightarrow{OD} = \dfrac{1}{2},\\ \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OC} &= \overrightarrow{OB}\cdot\overrightarrow{OC} = -\dfrac{\sqrt{6}}{4},\\ \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OD} &= \overrightarrow{OB}\cdot\overrightarrow{OD} = k \end{aligned} このとき,kk の値を求めよ。ただし,座標空間の点 X,YX,Y に対して,OX→⋅OY→\overrightarrow{OX}\cdot\overrightarrow{OY} は,OX→\overrightarrow{OX} と OY→\overrightarrow{OY} の内積を表す。

空間図形の問題です。ちなみに,理系の第三問と共通の問題です。

この問題は図形的な考察を深くする必要なく解けますが,うまく座標を設定しないと計算が煩雑になってしまいます。

まず,A(1,0,0)A(1,0,0) とおいても構いません。AA は固定されましたが,この球を xx 軸を中心にぐるぐると回しても,AA の位置は変わらないので回すことができます。ぐるぐると回して,BB を xyxy 平面上に乗るように,つまり z=0z = 0 となるように調整することができます。

第四問

座標空間を {A(1,0,0)B(s,t,0) \begin{cases} A(1,0,0)\\ B(s,t,0) \end{cases} となるように取ることができる。 OA→⋅OB→=12 \overrightarrow{OA}\cdot \overrightarrow{OB} = \dfrac{1}{2} より, s=12 s = \dfrac{1}{2} また,BB は半径 11 の球面上にあることから, s2+t2=1∴t=±32 \begin{aligned} s^2 + t^2 &= 1\\ \therefore t &= \pm\dfrac{\sqrt{3}}{2} \end{aligned} 対称性から,正負のどちらを採用しても kk の値は同じなので,ここでは t=32 t = \dfrac{\sqrt{3}}{2} を採用して議論を進める。つまり,B(12,32,0)B\left(\dfrac{1}{2}, \dfrac{\sqrt{3}}{2}, 0\right) である。C(a,b,c)C(a,b,c) とおく。OA→⋅OC→=−64\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OC} = -\dfrac{\sqrt{6}}{4} より, a=−64 a = -\dfrac{\sqrt{6}}{4} OB→⋅OC→=−64\overrightarrow{OB} \cdot \overrightarrow{OC} = -\dfrac{\sqrt{6}}{4} より, 12a+32b=−64 \dfrac{1}{2}a + \dfrac{\sqrt{3}}{2}b = -\dfrac{\sqrt{6}}{4} これらにより, a=−64, b=−24 a = -\dfrac{\sqrt{6}}{4}, ~ b = -\dfrac{\sqrt{2}}{4} また,CC は半径 11 の球面上にあることから, a2+b2+c2=1∴c=±12=±22 \begin{aligned} a^2 + b^2 + c^2 &= 1\\ \therefore c &= \pm \dfrac{1}{\sqrt{2}} = \pm \dfrac{\sqrt{2}}{2} \end{aligned}

(i) c=22c = \dfrac{\sqrt{2}}{2} のとき

C(−64,−24,22)C\left(-\dfrac{\sqrt{6}}{4},-\dfrac{\sqrt{2}}{4}, \dfrac{\sqrt{2}}{2}\right) である。D(x,y,z)D(x,y,z) とおいたとき, {OC→⋅OD→=12OA→⋅OD→=OB→⋅OD→=kCは半径1の球面上にあること \begin{cases} \overrightarrow{OC}\cdot\overrightarrow{OD} = \dfrac{1}{2}\\ \overrightarrow{OA}\cdot\overrightarrow{OD} = \overrightarrow{OB}\cdot\overrightarrow{OD} = k\\ C \text{は半径} 1 の球面上にあること \end{cases} より, (2),(3)(2),(3) より, x=k,  y=13k x = k, ~~ y = \dfrac{1}{\sqrt{3}}k これらを (1)(1) に代入し, 22z=12+64k+24⋅13k∴z=22+223k \begin{aligned} \dfrac{\sqrt{2}}{2}z &= \dfrac{1}{2} + \dfrac{\sqrt{6}}{4}k + \dfrac{\sqrt{2}}{4}\cdot \dfrac{1}{\sqrt{3}}k\\ \therefore z &= \dfrac{\sqrt{2}}{2} + \dfrac{2\sqrt{2}}{3}k \end{aligned} よって,(4)(4) より, k2+13k2+(22+223k)2=116k2+46k−3=0k=−26±6216 \begin{aligned} k^2 + \dfrac{1}{3}k^2 + \left(\dfrac{\sqrt{2}}{2} + \dfrac{2\sqrt{2}}{3}k\right)^2 &= 1\\ 16k^2 + 4\sqrt{6}k - 3 &= 0\\ k = \dfrac{-2\sqrt{6} \pm 6\sqrt{2}}{16} \end{aligned} k>0k > 0 より, k=−26+6216 k = \dfrac{-2\sqrt{6} + 6\sqrt{2}}{16}

(ii) c=−22c = -\dfrac{\sqrt{2}}{2} のとき

(i)の zz に対し,z→−zz \to -z とすればよく, z=−22−223k z = -\dfrac{\sqrt{2}}{2} -\dfrac{2\sqrt{2}}{3}k これは (4)(4) に代入すれば,22 乗されて符号は相殺されるので, k=−26+6216 k = \dfrac{-2\sqrt{6} + 6\sqrt{2}}{16}

よって,(i),(ii) より, k=−26+6216=−6+328 k = \dfrac{-2\sqrt{6} + 6\sqrt{2}}{16}=\dfrac{-\sqrt{6}+3\sqrt{2}}{8}

第五問[場合の数]

第五問(30点)

縦 44 個,横 44 個のマス目のそれぞれに 1,2,3,41,2,3,4 の数字を入れていく。このマス目の横の並びを行といい,縦の並びを列という。どの行にも,どの列にも同じ数字が 11 回しか現れない入れ方は何通りあるか求めよ。下図はこのような入れ方の 11 例である。

第五問問題画像

場合の数の問題です。ちなみに,理系の第五問と共通の問題です。

問題がそんなに複雑ではないので,対称性を利用して減らせるところまで減らした後,数え上げてしまいましょう。

数字のパズルが好きでよく解いている人の方が,有利な問題かもしれませんね。

第五問

対称性により,1行目を左から順に 1,2,3,41,2,3,4 としてその場合の数 NN を求め,NN を 4!4! 倍したものが求める場合の数である。

さらに対称性より,1列目を上から順に 1,2,3,41,2,3,4 としてその場合の数 MM を求め,MM を 3!3! 倍したものが NN となる。

上から nn 行目,左から mm 列目のことを (n,m)(n,m) とかくことにする。

(i) (2,2)(2,2) に 11 があるとき

2行目は 2,1,4,32,1,4,3 に決まる。(3,2)(3,2) には 44 が入ることが決まる。これより3行目は 3,4,1,23,4,1,2 か 3,4,2,13,4,2,1 の 22 通りがある。4行目は3行目によって一意に定まる。

(ii) (2,2)(2,2) に 33 があるとき

2行目は 2,3,4,12,3,4,1 に決まる。3行目も 3,4,1,23,4,1,2 で一意に決まる。4行目も3行目によって一意に定まる。

(iii) (2,2)(2,2) に 44 があるとき

2行目は 2,4,1,32,4,1,3 に決まる。3行目も 3,1,4,23,1,4,2 で一意に決まる。4行目も3行目によって一意に定まる。

(i),(ii),(iii) により, M=4 M = 4 よって求めたい場合の和は 4×3!×4!=576 4 \times 3! \times 4! = 576 通りである。

京都大学二次試験文系数学2020入試問題解答解説まとめ

シンプルな問題設定なのに,数学力がとても必要になるという,京大らしい良問が揃っていました。特に,第二問,第五問あたりはその傾向が顕著に出ていました。

それに対し,基本的な問題も出題されていました。特に第一問は,京大受験生ならば取っておきたい問題に分類されるでしょう。

教科書レベルの問題を深く理解し,また同時に計算力を養って,まずは数学の土台となる部分を早期に完成させましょう。その上で,京大の過去問をはじめとする難関校の過去問に取り組み,数学力をあげていくことが必要です。

引き続き,数学の学習に頑張って取り組んでください。

いつもの京大文系数学に比べると,「難化」したと言える問題セットでしたね。