指数・対数関数

指数・対数関数 に関する23記事をまとめました。くわしくは各リンク先を見てください。

対数の基本公式

対数の定義:ab=c    logac=ba^b=c\iff \log_a c=b

  1. logaM+logaN=logaMN\log_a M+\log_a N=\log_a MN

  2. logaMp=plogaM\log_a M^p=p\log_a M

  3. loga1M=logaM\log_a \dfrac{1}{M}=-\log_a M

  4. logaMlogaN=logaMN\log_a M-\log_a N=\log_a \dfrac{M}{N}

  5. loga1=0\log_a 1=0

  6. logab=logcblogca\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}(底の変換公式)

→覚えておきたい対数(log)の応用公式4点セット

覚えておくと便利な常用対数
  • log1020.3010\log_{10} 2\fallingdotseq 0.3010
  • log1030.4771\log_{10} 3\fallingdotseq 0.4771
  • log1070.8451\log_{10} 7\fallingdotseq 0.8451
  • logex2.3log10x\log_{e} x\fallingdotseq 2.3\log_{10} x

→常用対数の覚え方と検算への応用

方針1

指数関数のグラフは,以下の三点を調べて,それをいい感じにつなげれば簡単に書ける

  • xx が十分小さいとき(xx\to -\infty
  • x=0x=0 のとき
  • xx が十分大きいとき(xx\to\infty

→指数関数のグラフの二通りの書き方

正の実数 aa と実数 xx に対して,axa^x を以下のように定義する:

  1. xx が正の整数のとき,ax=a^x=aaxx 回かけたもの)

  2. xx00 のとき,ax=1a^x=1

  3. xx が負の整数のとき,ax=1axa^x=\dfrac{1}{a^{-x}}

  4. xx が有理数 qp\dfrac{q}{p} のとき,ax=(ap)qa^x=(\sqrt[p]a)^q

  5. xx が無理数のとき,f(x)=axf(x)=a^x が連続関数になるようにつなげる

→ゼロ乗(0乗),マイナス乗,分数乗,無理数乗

底の変換公式

a,b,c>0a,b,c > 0a,c1a,c\neq 1 のとき logab=logcblogca\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a} が成り立つ。

底の変換公式

→底の変換公式の証明と例題

  1. logaM+logaN=logaMN\log_a M+\log_a N=\log_a MN

  2. logaMp=plogaM\log_a M^p=p\log_a M

  3. loga1M=logaM\log_a \dfrac{1}{M}=-\log_a M

  4. logaMlogaN=logaMN\log_a M-\log_a N=\log_a \dfrac{M}{N}

  5. loga1=0\log_a 1=0

  6. logab=logcblogca\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}

→対数の基本的な性質とその証明

  • 基本形
  • 置換を利用して解く指数方程式
  • 底が異なる指数方程式
  • 指数方程式の連立方程式

→指数方程式の解き方

底と真数とは

対数 logab\log_a b について,aa のことをbb のことを真数と言う。

→対数(log)の定義・計算方法・便利な公式まとめ

例題

次の方程式を解け。

(1) log2(x+1)=2+log2x\log_2 (x+1) = 2 + \log_2 x

(2) log9x=log3(x2)\log_9 x = \log_3 (x-2)

(3) (log2x)2=log2x2(\log_2 x)^2 = \log_2 x^2

(4) logx2=log2x2+1\log_x 2 = \log_2 x^2 +1

→対数方程式の例題と解き方

例題

次の不等式を解け。

(1) log2(x+3)<2log2(x+1)\log_2 (x+3) < 2 \log_2 (x+1)

(2) log0.5x+1log2(x+1)\log_{0.5} x + 1 \geqq \log_2 (x+1)

(3) (log2x)2log2x+2(\log_2 x)^2 \leqq \log_2 x + 2

→対数不等式の例題と解き方

1の三乗根

3乗して 11 になる複素数は3つある。具体的には,

111±3i2\dfrac{-1\pm\sqrt{3}i}{2}

→三乗根(立方根)の意味と計算をわかりやすく

常用対数

常用対数とは,1010 を底とする対数 log10N\log_{10}N のこと。

つまり,10x=N10^x=N を満たす xx のこと。

→常用対数の意味と計算(桁数・最高位の数)

aa に対して,nn 乗して aa になるような数aann 乗根という。

→累乗根の定義と具体例

(i) ex1e^x\geqq 1

(ii) ex1+xe^x\geqq 1+x

(iii) ex1+x+x22e^x\geqq 1+x+\dfrac{x^2}{2}

(iv) ex1+x+x22+x36e^x\geqq 1+x+\dfrac{x^2}{2}+\dfrac{x^3}{6}

ただし,(i)と(iii)は,x0x\geqq 0 の範囲で成立する不等式で,(ii)と(iv)はすべての実数 xx に対して成立します。

→マクローリン展開にまつわる指数関数の不等式

双曲線関数

双曲線関数と呼ばれる重要な関数 cosh,sinh,tanh\cosh,\sinh,\tanh が以下の式で定義される:

  • coshx=ex+ex2\cosh x=\dfrac{e^x+e^{-x}}{2}
  • sinhx=exex2\sinh x=\dfrac{e^x-e^{-x}}{2}
  • tanhx=sinhxcoshx=exexex+ex\tanh x=\dfrac{\sinh x}{\cosh x}=\dfrac{e^x-e^{-x}}{e^x+e^{-x}}

→双曲線関数(sinh,cosh,tanh)の意味・性質・楽しい話題まとめ

y=eaxsinbxy=e^{-ax}\sin bx およびy=eaxcosbxy=e^{-ax}\cos bx減衰曲線と呼ばれる重要な関数。

→減衰曲線の重要な性質まとめ

ネイピア数の定義

数列 an=(1+1n)na_n=\left(1+\dfrac{1}{n}\right)^nnn \to \infty での極限は存在する。その値を自然対数の底(ネイピア数)と呼び,ee と書く。

→自然対数の底(ネイピア数)の定義:収束することの証明

性質1

limnnn=1\displaystyle\lim_{n\to\infty}\sqrt[n]{n}=1

→nのn乗根の最大項と極限

ネイピア数 ee は無理数である

→ネイピア数eが無理数であることの証明

有名不等式

任意の正の実数 xx に対して

logxx1\log x\leqq x-1

→有名不等式logx≦x-1の証明と入試問題

懸垂線(カテナリー)

懸垂線

ひもの両端を手で持ってたらした曲線の式は y=a(exa+exa)2 y=\dfrac{a(e^{\tfrac{x}{a}}+e^{-\tfrac{x}{a}})}{2} この曲線を懸垂線またはカテナリーと呼ぶ。

→懸垂線の2通りの導出

双曲線関数のマクローリン展開

sinhx=x+x33!+x55!+coshx=1+x22!+x44!+tanhx=x13x3+215x5\begin{aligned} \sinh x &= x+\dfrac{x^3}{3!}+\dfrac{x^5}{5!}+\cdots\\ \cosh x &= 1+\dfrac{x^2}{2!}+\dfrac{x^4}{4!}+\cdots\\ \tanh x &= x-\dfrac{1}{3}x^3+\dfrac{2}{15}x^5-\cdots \end{aligned}

→双曲線関数(sinh,cosh,tanh)のマクローリン展開を3通りの方法で計算

指数関数のマクローリン展開

ex=1+x+x22!+x33!+x44!+e^x=1+x+\dfrac{x^2}{2!}+\dfrac{x^3}{3!}+\dfrac{x^4}{4!}+\cdots

→e^xのマクローリン展開,三角関数との関係