東大数学の過去問まとめ

更新日時 2021/06/10

この記事では、東京大学の数学の過去問をまとめています。

本サイトが現時点で扱っている過去問題は以下の通りです。

理系

  • 2021年
  • 2018年
  • 2017年

文系

  • 2021年
  • 2020年
  • 2019年
  • 2018年
  • 2017年

※以下の解答と解説は東京大学が公表したものではなく,当サイトオリジナルのものです。問題は東京大学第2次試験問題からの引用です。

目次
  • 東大理系数学2021

  • 東大文系数学2021

  • 東大文系数学2020

  • 東大文系数学2019

  • 東大理系数学2018

  • 東大文系数学2018

  • 東大理系数学2017

  • 東大文系数学2017

東大理系数学2021

試験は2021/2/25に行われました。

全体分析

項目 データ
試験日時 2021/2/25(木)
試験時間 150分
解答問題数 6題
分量(前年比) 増加
難易度(前年比) 難化
特徴・傾向 論証,計算ともに難しい。
時間内にすべて解くのは厳しいだろう。

大問分析

問題番号 難易度 難易度
1 図形と方程式 やや難
2 複素数 標準
3 微分・積分 標準
4 整数 激しく難
5 微分・積分 標準
6 式と証明

第一問〜第六問までの問題・解答・解説は、以下の記事を参考にしてください。

東大文系数学2021

第一問

aa を正の実数とする。座標平面上の曲線 CCy=ax32xy = ax^3 -2x で定める。原点を中心とする半径 11 の円と CC の共有点の個数が 66 個であるような aa の範囲を求めよ。

第一問が一番簡単だったと思います。対称性や置き換えができないと,計算がやや煩雑になってしまいますが,それでも四問の中では解きやすい問題です。よく勉強しておくと良いと思います。

第二問はうまく考えることができれば時間をかけずに解くことができます。この記事の解答例を是非参考にしてください。

第三問,第四問は難しいです。第三問(1),第四問(1),(4)は比較的やりやすいのでそこは落とさずにとって,あとは「逃げるが勝ち」だったと言えるでしょう。

近年難しい問題セットが続いています。数学は文系の方も是非力を入れて勉強することをおすすめします。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大文系数学2020

第一問

a>0, b>0a>0,~b>0 とする。座標平面上の曲線 C: y=x33ax2+b C:~ y = x^3 -3ax^2 + b が以下の2条件を満たすとする。

条件1:  C~Cxx 軸に接する。

条件2:  x~x 軸と CC で囲まれた領域(境界は含まない)に,xx 座標と yy 座標がともに整数である点がちょうど1個ある。

bbaa で表し,aa のとりうる値の範囲を求めよ。

全体的に記述しにくい難問が多かったです。本番受験された受験生の方々はとても苦労されたと思います。

第一問は必要条件を見つけて,その十分性を確認するというところまでやって満点になりますが,必要条件を求めるだけでも部分点が来るでしょう。満点の解答をかけなくても,考えた形跡を答案に残しておく癖をつけましょう。

第二問は,場合分けの記述が大変です。具体的な状況を考えても一般性を失わないなら,具体的に考えて議論を進めましょう。

第三問は,この年の問題の中では一番簡単な問題と言えますが,(2)は少し工夫をしないと計算が煩雑になってしまって解けなかった人も多かったかもしれません。

第四問は方針すら見つからなかった人もいたと思います。本番ではいわゆる「捨て問」に当たると思いますが,普段の学習に使うならとても価値のある問題です。よく勉強しておきましょう。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大文系数学2019

第一問

座標平面の原点を OO とし,O,A(1,0),B(1,1),C(0,1)O,A(1,0),B(1,1),C(0,1) を辺の長さが 11 の正方形の頂点とする。3点 P(p,0),Q(0,q),R(r,1)P(p,0), Q(0,q), R(r,1) はそれぞれ辺 OA,OC,BCOA,OC,BC 上にあり,3点 O,P,QO,P,Q および3点 P,Q,RP,Q,R はどちらも面積が 13\dfrac{1}{3} の三角形の3頂点であるとする。

(1) qqrrpp で表し,p,q,rp,q,r それぞれのとりうる値の範囲を求めよ。

(2) CROQ\dfrac{CR}{OQ} の最大値,最小値を求めよ。

座標平面上で図形を考えさせる問題が多かったですね。東大受験生にとってこの分野は要注意です。よく勉強しておきましょう。

第一問,第二問については,誘導が丁寧でしたし,ぜひ解ききりたいところです。

第三問の確率の問題についてですが,(1)は簡単です。(2)が場合分けでやろうとするととても大変だったでしょう。場合分けが面倒そうだと思った時は,今回紹介した解答例のように,nn 回の操作をした後の状況を考えてみると,漸化式を解くことで対処できることがあります。

第四問は答え方の幅はとても広そうです。感覚的には当たり前なことをきちんと説明する解答を作らなければならないからです。どこまで厳密に記述するか迷いどころですが,この記事の解答例を一つの参考にしていただければと思います。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大理系数学2018

第一問

f(x)=xsinx+cosx  (0<x<π)f(x) = \dfrac{x}{\sin x} + \cos x ~~ (0 < x < \pi) の増減表をつくり,x+0, xπ0x \rightarrow +0,~x \rightarrow \pi - 0 のときの極限を調べよ。

第五問,第六問は時間内に解き切るのはなかなか難しいでしょう。この二問に関しては,部分点を狙いに小問をちょっと挑戦してみるというのが受験では正しい戦略になると思います。ただ,学習価値は高い問題ですし,他の解き方はないのかなど,いろいろ研究してみるのも楽しいかもしれません。

全体の難易度から考えると,第一問から第四問までをいかに解けるかが鍵になってきます。特に第一問と第四問は理系の東大受験生ならば落としたくない問題と言えるでしょう。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大文系数学2018

第一問

座標平面上に放物線 CCy=x23x+4y = x^2 -3x + 4 で定め,領域 DDyx23x+4y \geq x^2 -3x + 4 で定める。原点を通る2直線 l,ml,mCC に接するものとする。

(1) 放物線 CC 上を動く点 AA と直線 l,ml,m の距離をそれぞれ L,ML,M とする。L+M\sqrt{L} + \sqrt{M} が最小値をとるときの点 AA の座標を求めよ。

(2) 次の条件を満たす点 P(p,q)P(p,q) の動きうる範囲を求め,座標平面上に図示せよ。

条件:領域 DD のすべての点 (x,y)(x,y) に対し不等式 px+qy0px + qy \leq 0 が成り立つ。

変にひねった問題はなく,問題を読んですぐに大雑把な方針は立てられるような出題が多かったです。しかし,計算量はそれなりに多く100分で全てを解き切るのはなかなか難しいでしょう。

また,この年度の出題の特徴として,誘導が(過剰なほど)丁寧だったことがあげられます。簡単な問題の後には,その問題の過程や結果を使う問題が続くと身構えておきましょう。

また,図形と方程式の分野からの出題が目立ちました。特に軌跡の問題は東大が好んで出しますので,よく復習しておきましょう。また,図を丁寧にかつ素早くかけるようになると,点数アップにつながるかもしれません。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大理系数学2017

第一問

実数 a,ba,b に対して

f(θ)=cos3θ+acos2θ+bcosθ f(\theta) = \cos 3 \theta + a \cos 2 \theta + b \cos \theta

とし,0<θ<π0 < \theta < \pi で定義された関数

g(x)=f(θ)f(0)cosθ1 g(x) = \dfrac{f(\theta) - f(0)}{\cos \theta - 1}

を考える。

(1) f(θ)(1)\ f(\theta)g(θ)g(\theta)x=cosθx=\cos \theta の整式で表せ。

(2) g(θ)(2)\ g(\theta)0<θ<π0< \theta < \pi の範囲で最小値 00 をとるための a,ba,b についての条件を求めよ。また,条件をみたす点 (a,b)(a,b) が描く図形を座標平面上に図示せよ。

全体として近年の東大の理系数学の中では簡単な問題が多い年でした。理科三類の受験生や数学を得点源にしたい受験生は 100100 点は取れるとよいでしょう。

各問題についてです。

第一問は三角関数も二次関数冷静に対処すれば問題なくこなせたと思います。

第二問の確率は,図を書くとわかりやすかったでしょう。66 秒しかないので最悪書き出していくことも十分に可能です。きれいな解き方が思いつかなくても自分でうまく一般化すれば十分完答できるのではないでしょうか。

第三問の複素数は,複素数に対して苦手意識を持っている人でも基本的な円の公式がわかれば解けたと思います。(2)(2) はきれいに前の問題を利用できる問題でしたね。

第四問は数列です。文系でも同じ問題が出題されていましたが,整数に苦手意識があっても誘導にのれば解けたでしょう。

第五問の二次関数は少し骨があったでしょうか。見慣れない数式でも放物線なので,ビビる必要はありません。グラフを書くなどして冷静に対処しましょう。 また,数式の図形的な意味や y=xy=x 対称を利用した検算など図形と数式を結びつけながら問題を解けると数学を楽しめるようになるでしょう。

第六問は回転体でしたが,(2)(2) は難しかったでしょう。軸に垂直な断面を考えて,それを回転させた面積を積分するという典型的な解き方に落とし込むのが大事でした。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。

東大文系数学2017

第一問

座標平面において2つの放物線 A:y=s(x1)2A : y = s (x-1)^2B:y=x2+t2B : y = -x^2 + t^2 を考える。ただし s,ts,t は実数で,0<s , 0<t<10<s\ ,\ 0 < t <1 を満たすものとする。放物線 AAxx 軸および yy 軸で囲まれる領域の面積を PP とし,放物線 BBx0x \geqq 0 の部分と xx 軸および yy 軸で囲まれる領域の面積を QQ とする。AABB がただ1点を共有するとき,QP\dfrac{Q}{P} の最大値を求めよ。

例年通りの難易度でした。

第一問は問題文が長く,わかりにくかったでしょう。しかし,図を書いて整理すれば解けなくはない難易度です。

第三問,第四問の後ろの小問は解き方が思いつかないものもあったでしょうが,誘導の意図を組む練習になります。

計算量も少なく,解法がわかれば解き切れる問題量です。

第一問の解答・解説、および第二問以降の問題・解答・解説は以下の記事を参考にしてください。