黄金比にまつわる話題
は黄金比と呼ばれ,いろいろな場所に出現する。
「 という比率」を黄金比と呼ぶこともありますし,単に のことを黄金比と呼ぶこともあります。
黄金比と2次方程式
黄金比と代数
黄金比と図形
いろいろなとこに黄金比
黄金比と2次方程式
の近似値は です。 までは覚えておくとよいでしょう。
黄金比は様々な場面で登場します,まずは最も重要な性質を紹介します。
黄金比は方程式 の解である。
性質1は二次方程式を実際に解くことで簡単に確認できます。黄金比の定義と見ることもできます。数学の諸分野や自然界に黄金比が登場するのは,全て性質1が元になっています。
すなわち,なんらかのシステムが という方程式の成立を要求するときに,そのシステムに黄金比が登場します。様々な場面で黄金比が登場するので神秘的に思えますが,その背後には必ず上記の方程式があり,この方程式がいろいろな場面で登場するというわけです。
以下では黄金比が登場する,すなわち上記の方程式が登場する様々な例を紹介します。
黄金比と代数
黄金比はルートを無限個用いて表すことができます。
とおくと は黄金比
性質2の証明: は を満たす正の数です。これは整理すると かつ となり黄金比が登場します。
また,無限連分数展開で表示することができます。
とおくと は黄金比
性質3の証明: は を満たす正の数です。これは整理すると かつ となり黄金比が登場します。
背後には方程式 が潜んでいます。
フィボナッチ数列の隣り合う項の比の極限は黄金比である。
これはフィボナッチ数列の漸化式 の特性方程式が であることによっています。
詳しくは以下を参照してください。 →フィボナッチ数列の7つの性質(一般項・黄金比・互いに素)
黄金比と図形
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頂角が の二等辺三角形の辺の比は黄金比です。
→覚えておくと便利な三角比の値の下の方 -
また,本質的には同じことですが一辺が1の正五角形の対角線の長さは黄金比です。
→トレミーの定理とその3通りの証明,応用例の応用例2を参照してください。 -
さらに,正二十面体を座標表示したときにも黄金比が登場します。
→正二十面体の対角線・体積・内接球などを座標で計算
しつこいようですが,全て方程式 が元になっています。
いろいろなとこに黄金比
- パルテノン神殿の縦横比など,建築にも黄金比が登場するらしいです。
- 巻き貝や植物の形など自然界にも黄金比が登場するらしいです。
- 「黄金比は人間が最も美しいと感じる比率である」という説もあるらしいです。
ちなみに「白銀比」もあるらしいです。