表面積を求める公式一覧
立体の表面積を計算するための公式を整理しました。立方体からはじめて難しい公式まで一覧にしましたが,重要なのは,
- 「表面積は,すべての面の面積を求めて足し上げる」
- 球の表面積公式だけは覚えるべし
という2点です。
立方体・直方体の表面積
立方体・直方体の表面積
立方体の表面積
表面積=(1辺の長さ×1辺の長さ)×6
例えば,1辺の長さが3の立方体の表面積は, です。
正方形の面積が「1辺の長さ」の2乗で,立方体は6枚の正方形からなるので6倍します。
直方体の表面積
表面積=2×(縦×横+横×高さ+高さ×縦)
例えば,縦=1,横=3,高さ=4である直方体の表面積は, です。
柱体の表面積
柱体の表面積
すべて 表面積=底面積×2+側面積 です。
円柱の表面積
- 表面積=底面積×2+側面積
さらに,底面積は「半径×半径×円周率」で側面積は「2×円周率×半径×高さ」なので
- 表面積=2×半径×半径×円周率+2×円周率×半径×高さ
と表すこともできます。共通因数でくくると,
- 表面積=2×半径×円周率×(半径+高さ)
とも表せます。例えば,半径=4,高さ=3である円柱の表面積は,
です。ただし, は円周率です。
三角柱の表面積
- 表面積=底面積×2+側面積
さらに,側面積は長方形3枚の面積の和であり,これは「底面の周の長さ×高さ」で計算できるので,
- 表面積=底面積×2+底面の周の長さ×高さ
です。この紫文字の公式は三角柱に限らず,四角柱や五角柱などでも成立します。
球の表面積
球の表面積
表面積=
は円周率, は球の半径です。
導出には高校数学で習う積分を使います。
→球の体積と表面積の公式の覚え方・積分での求め方
円錐の表面積
円錐の表面積
- 表面積=底面積+側面積
さらに,底面積は「半径×半径×円周率」であり側面積は「半径×円周率×母線」なので
- 表面積=半径×半径×円周率+半径×円周率×母線
と表すこともできます。共通因数でくくると,
- 表面積=半径×円周率×(半径+母線)
とも表せます。
正多面体の表面積
正多面体の表面積
1辺の長さが である正多面体の表面積は,以下のようになります。
- 正四面体の表面積:
正三角形の面積 の4倍です。 - 正六面体の表面積:
立方体です。 - 正八面体の表面積:
正三角形の面積 の8倍です。 - 正12面体の表面積:
正五角形の面積の12倍です。五角形で構成されるので正12面体だけ圧倒的に計算が大変です。→正12面体のいろいろな計算(対角線・表面積・体積・内接球・外接球) - 正20面体の表面積:
正三角形の面積 の20倍です。→正二十面体の対角線・体積・内接球などを座標で計算
その他
その他
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大学入試では「内接球の半径」を計算するときに表面積が登場します。
→内接球の半径を求める公式と例題・証明 -
球体を引き伸ばした楕円体(ラグビーボール)の表面積も,少し複雑ですが計算できます。
→楕円体・回転楕円体の意味と体積・表面積
円錐の側面積と球の表面積以外は覚える必要はありません。