cosxの微分公式のいろいろな証明

更新日時 2021/03/07

コサインの微分:

y=cosxy=\cos x の導関数は,y=sinxy'=-\sin x

cos\cos の微分公式をいろいろな方法で証明します。

目次
  • コサインの微分のいろいろな証明方法

  • 1.加法定理で計算

  • 4.平行移動を用いる

  • 5.三角関数の公式を用いる

  • 6.倍角の公式を用いる

コサインの微分のいろいろな証明方法

いろいろな方法があります!

1.加法定理で計算(重要)

2.和積公式で計算

3.図形的に解釈

4.平行移動したら sin\sin になる(重要)

5. sin2x+cos2x=1\sin^2x+\cos^2x=1 を用いる

6. sin2x=2sinxcosx\sin 2x=2\sin x\cos x を用いる

1〜3はコサインの微分を直接求める方法です。サインの場合と全く同様(→sinxの微分公式の3通りの証明)なので,ここでは1のみ概要を示します。2,3もよい練習になるのでやってみてください。

4〜6は サインの微分公式:(sinx)=cosx(\sin x)'=\cos x を前提知識としてコサインの微分を証明します。以下でそれぞれ解説します。

1.加法定理で計算

証明

(cosx)=limh0cos(x+h)cosxh=limh0cosx(cosh1)sinxsinhh=cosx0sinx1=sinx(\cos x)'=\displaystyle\lim_{h\to 0}\dfrac{\cos (x+h)-\cos x}{h}\\ =\displaystyle\lim_{h\to 0}\dfrac{\cos x(\cos h-1)-\sin x\sin h}{h}\\ =\cos x\cdot 0 -\sin x\cdot 1\\ =-\sin x

なお,最後の極限計算はサインの微分を証明するときと全く同じです。よく分からない方は上記リンク先を参照して下さい。

4.平行移動を用いる

cosx=sin(x+π2)\cos x=\sin (x+\dfrac{\pi}{2}) を用います。

証明

(cosx)=(sin(x+π2))(\cos x)'=(\sin (x+\frac{\pi}{2}))'

ここで,サインの微分がコサインであることと,合成関数の微分公式より,

(sin(x+π2))=cos(x+π2)(\sin (x+\frac{\pi}{2}))'=\cos (x+\frac{\pi}{2})

さらに,加法定理より,

cos(x+π2)=sinx\cos (x+\frac{\pi}{2})=-\sin x

サインとコサインは「平行移動で移り会える,似たものどうし」と覚えておきましょう。

5.三角関数の公式を用いる

以下二つの証明は邪道ですが,けっこう面白いので解説します。

sin2x+cos2x=1\sin^2x +\cos^2x=1 を用いて証明します。なお,cosx\cos x が連続微分可能であることを仮定しています。

証明

sin2x+cos2x=1\sin^2x+\cos^2x=1 の両辺を xx で微分する(合成関数の微分公式を用いる)と,

2sinxcosx+2cosx(cosx)=02\sin x\cos x+2\cos x(\cos x)'=0

よって,cosx0\cos x\neq 0 なる xx では (cosx)=sinx(\cos x)'=-\sin x

導関数が連続関数という仮定のもと,cosx=0\cos x= 0 なる点でも (cosx)=sinx(\cos x)'=-\sin x が成立する。

6.倍角の公式を用いる

5と似たような方法ですが,今回はサインの倍角公式を用います。同様に cosx\cos x が連続微分可能であることを仮定しています。

証明

sin2x=2sinxcosx\sin 2x=2\sin x\cos x の両辺を微分すると,

2cos2x=2sinx(cosx)+2cos2x2\cos 2x=2\sin x(\cos x)'+2\cos^2 x

ただし,左辺では合成関数の微分,右辺では積の微分公式を用いた。両辺を2で割り,倍角の公式を用いると,

2cos2x1=sinx(cosx)+cos2x2\cos^2x-1=\sin x(\cos x)'+\cos^2x

整理すると,

sin2x=sinx(cosx)-\sin^2x=\sin x(\cos x)'

よって,sinx0\sin x\neq 0 なる xx では (cosx)=sinx(\cos x)'=-\sin x

導関数が連続関数という仮定のもと,sinx=0\sin x= 0 なる点でも (cosx)=sinx(\cos x)'=-\sin x が成立する。

証明5,地味に好きです。

Tag:微分公式一覧(基礎から発展まで)