証明
- f のフーリエ変換を計算する。
Ff(ξ)=∫−∞∞πax2+a2e−ixξdx
下図のように積分経路を取る。
留数定理 より
∫C1+C2x2+a2e−izξdz=2πiRes (ai,z2+a2e−izξ)=2πiz→ailimz+aie−izξ=aπeaξ
となる。
ここで
R→∞lim∫C1z2+a2e−izξdz=∫−∞∞x2+a2e−ixξdx
である。
∣∣R→∞lim∫C2z2+1e−izξdz∣∣≦R→∞lim∫0π∣R2e2iθ+1∣∣Rieiθe−iReiθξ∣dθ=R→∞lim∫0π∣R2e2iθ+1∣∣Rieiθe−iRξcosθeRξsinθ∣dθ≦R→∞lim∫0πR2−1ReRξsinθdθ
ξ<0 であれば Rξsinθ<0 となり
R→∞lim∫0πR2−1ReRξsinθdθ=0
である。
よって ξ<0 のとき
Ff(ξ)=eaξ
である。
ここで
Ff(−ξ)=∫−∞∞πax2+a2eixξdx=∫∞−∞πa(−x)2+a2e−ixξ(−dx)=∫−∞∞πax2+a2e−ixξdx=Ff(ξ)
となるため,Ff は偶関数である。よって
Ff(ξ)=e−a∣ξ∣
である。
- フーリエ逆変換を計算する。
こうして
(F(f)⋅F(f))(ξ)=e−2a∣ξ∣
と分かった。これをフーリエ逆変換すればよい。
F−1(e−2a∣ξ∣)=2π1∫−∞∞e−2a∣ξ∣eitξdξ=2π1∫0∞e−2aξ+itξdξ+2π1∫−∞0e2aξ+itξdξ=2π1[−2a+ite−2aξ+itξ]0∞+2π1[2a+ite2aξ+itξ]−∞0=2π1(2a−it1+2a+it1)=π(t2+4a2)2a
こうして
∫−∞∞f(x)f(t−x)dx=π(t2+4a2)2a
と計算できた。