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斜めの楕円の方程式(特に45度回転)

更新日時 2021/03/07
斜めの楕円の方程式
  1. 原点を中心とする楕円は,
    Ax2+2Bxy+Cy2=1Ax^2+2Bxy+Cy^2=1
    ただし A>0,C>0,ACB2>0A > 0, C > 0, AC-B^2 > 0
    という方程式で表せる。

  2. 逆に,上記の方程式は原点を中心とする楕円を表す。

斜めの楕円の方程式の一般形について,上の二つの定理を証明し,特に45度回転の場合について考察します。

目次
  • 斜めの楕円

  • 1の証明

  • 2の証明

  • 45度回転させた楕円の方程式

斜めの楕円

数学3で扱う楕円は主軸が xxyy 軸方向であるようなもの: x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1 です。これを原点中心に回転させた斜めの楕円について考えてみます。

入試でもまれに斜めの楕円が登場します。特に,4545^{\circ} 回転させたもの(A=CA=C であるもの,詳細は後述)が頻出です。

4x2+2xy+3y2=14x^2+2xy+3y^2=1 という方程式は,4>0,3>0,4312>04 > 0, 3 > 0, 4\cdot 3-1^2 > 0 より,冒頭の定理から楕円を表すことがわかる。

斜めの楕円

1の証明

まずは,数学3で扱う「いつもの楕円」を回転させるとどうなるか計算することで1を証明します。

証明の概略

原点を中心とする一般の楕円は「いつもの楕円」 x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1 を適切に回転させることで得られる。

「いつもの楕円」を θ\theta 回転させたものが (X,Y)(X,Y) を通るとすると(回転行列を用いることにより),

(Xcosθ+Ysinθ)2a2+(Xsinθ+Ycosθ)2b2=1\dfrac{(X\cos\theta+Y\sin\theta)^2}{a^2}+\dfrac{(-X\sin\theta+Y\cos\theta)^2}{b^2}=1

これは,整理すると Ax2+2Bxy+Cy2=1Ax^2+2Bxy+Cy^2=1 という方程式になる。A>0A > 0 などは簡単に確認できる。

2の証明

こちらは少し大変です。高校数学のみで頑張って計算することもできますが,固有値,固有ベクトル対称行列の性質正定値行列の概念を用いるのがスマートです。

2の証明(大学数学を使う)

P=(ABBC)P=\begin{pmatrix} A&B\\B&C\end{pmatrix} と定義すると,Ax2+2Bxy+Cy2=1Ax^2+2Bxy+Cy^2=1 という方程式は,(xy)P(xy)=1(x\:\:\:y)\:P\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}=1 と書ける(二次形式の行列表現)。

ここで,条件より PP は正定値行列なので,ある直交行列(回転行列)UU を用いて UPU=(λ100λ2)UPU^{\top}=\begin{pmatrix}\lambda_1& 0\\0&\lambda_2\end{pmatrix} (λ1>0,λ2>0\lambda_1 > 0,\lambda_2 > 0)と対角化できる。

これを用いると,上記の方程式は,

(xy)U(λ100λ2)U(xy)=1(x\:\:\:y)\:U^{\top}\begin{pmatrix}\lambda_1& 0\\0&\lambda_2\end{pmatrix}U\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}=1 となる。

これは,UU による回転で λ1X2+λ2Y2=1\lambda_1X^2+\lambda_2Y^2=1 に移ることを表している。つまり,いつもの楕円を原点中心に回転させたものである。

45度回転させた楕円の方程式

45度回転した楕円

冒頭の式において,特に

A=C    A=C\iff いつもの楕円を 4545^{\circ} 回転させたもの

証明

いつもの楕円を 4545^{\circ} 回転させたもの     \iff y=xy=x に関して折り返しても図形は変わらない

に注意する。

  • A=CA=C のとき,xxyy に関して対称な式となり,y=xy=x に関して折り返しても図形は変わらない。
  • Ax2+2Bxy+Cy2=1Ax^2+2Bxy+Cy^2=1(±1A,0),(0,±1C)(\pm\dfrac{1}{\sqrt{A}},0),(0,\pm\dfrac{1}{\sqrt{C}}) を通るので,y=xy=x に関して折り返しても図形が変わらないとき,A=CA=C が必要である。

x2xy+y2=1x^2-xy+y^2=1 はいつもの楕円を45度回転した図形である(上の図の赤線の図形)。

固有値,固有ベクトルの考え方を使えば高次元の二次曲面についても議論できます!

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