総積の記号Π(パイ)の意味と性質
は, のことを表す。
という記号を使うと,たくさんの掛け算を簡潔に表せます。
総積記号について
総積記号について
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高校数学で習う総和記号 のかけ算バージョンです。
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はギリシャ文字のパイ の大文字です。
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は「総和」, は「総積」あるいは「総乗」です。
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TeX では \prod_{i=1}^na_i などと書きます。 と表示されます。\prod は積を表す英単語 product に由来します。
総積記号の性質
総積記号の性質
いずれも覚える必要はありません。かけ算をきちんと書き下せば明らかです。
その他の関連する話題
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空集合の積
ですが, のとき左辺を と定めることが多いです。このように定めればさきほどの性質
が でも成立したりして嬉しいです。
ちなみに総和記号の場合は と考えることが多いです。「何も足さないのは 」で「何もかけないのは 」と考えます。
総積と総和の関係
積は対数を取ると和になります。つまり,各 のとき, となります。つまり, とおくと, となります。積の計算は和の計算に帰着されます。
総和の公式は などおもしろいものがあります(→4乗の和,べき乗の和の公式)が,総積の公式で「よく使う」かつ「おもしろい」ものは無い印象です。
無限積
のことを と書くことがあります(無限和)。同様に, という記号もあります(無限積)。
ただし,無限積の場合は となる が つでもあると になってしまいつまらないので,その部分を除外して考える場合もあります。つまり, が収束するとは,ある自然数 があって,極限 が ではない値に収束することを指します。→sin の無限乗積展開とワイエルシュトラスの因数分解定理
「そうせき」で変換すると「漱石」になり,「そうじょう」で変換すると「相乗」になってしまいます。