計算
χ(x) を
χ(x)={10(−1≤x≤1)(x<−1,1<x)
とおくと,
f(ξ)=(21F[χ](ξ))3
となる。
フーリエ変換と畳み込みの関係から
f(ξ)=81F[(χ∗χ)∗χ](ξ)
となる。
フーリエ逆変換の式を思い出すと
ϕ(x)=∫−∞∞f(ξ)eixξdξ=2π2π1∫−∞∞f(ξ)eixξdξ=2πF−1[f]=4π((χ∗χ)∗χ)(x)
となる。
- ϕ(x)=0 となる x の範囲
χ∗χ(x)=∫−∞∞χ(y)χ(x−y)dy である。
χ(y)χ(x−y)=⎩⎨⎧10(−1≤y≤1,−1≤x−y≤1)(other)=⎩⎨⎧10(−1≤y≤1,x−1≤y≤x+1)(other)
−1≤y≤1 と x−1≤y≤x+1 が共通部分を持たない x では χ∗χ(x)=0 となる。逆に共通部分を持つような x では χ∗χ=0 である。
2区間が共通部分を持つのは x−1≤1,−1≤x+1 のとき,すなわち −2≤x≤2 のときである。
同じ考察から (χ∗χ)∗χ(x) が 0 にならない x の範囲は −3≤x≤3 であることがわかる。
(χ∗χ)∗χ(0)=∫−∞∞(χ∗χ(y))χ(−y)dy=∫−∞∞∫−∞∞χ(z)χ(y−z)χ(−y)dzdy=∫−11∫−11χ(y−z)dzdy=∫−11∫y−1y+1χ(w)dwdy
なお w=y−z と置換している。
-
−1≤y−1≤1 すなわち 0≤y≤2 のとき
∫y−1y+1χ(w)=1−(y−1)=2−y
-
−1≤y+1≤1 すなわち −2≤y≤0 のとき
∫y−1y+1χ(w)=y+1−(−1)=2+y
上記より
ϕ(0)=4π∫−10(2+y)dy+4π∫01(2−y)dy=4π(2−21+2−21)=43π
と計算される。