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極大値,極小値の意味と注意点

更新日時 2021/03/07
極大・極小の大雑把な意味
  • 極大とは「自分の近くの範囲で一番大きい」ことを表す。
  • 極小とは「自分の近くの範囲で一番小さい」ことを表す。

極大・極小の定義最大・最小との違い極値の求め方などを解説します。

目次
  • 極大・極小とは

  • 極大と最大の違い

  • 微分可能な場合の極値の条件

  • 極値の求め方と例題(三次関数)

  • 微分不可能な場合の注意点

極大・極小とは

極大とは,自分の近くの範囲で一番大きいという意味です。

図の青い点も赤い点も「自分の近くの範囲で一番大きい」ので極大です。

極大値の意味

もう少しきちんと定義すると,ある正の実数 ε\varepsilon が存在して「 xa<ε|x-a|<\varepsilon なら f(x)f(a)f(x)\leq f(a)が成立するとき,f(a)f(a) を極大値と言います。

極小値も同様です。極小とは,自分の近くの範囲で一番小さいという意味です。

また,極小値,極大値を合わせて極値と言います。

極大と最大の違い

  • 極大(極小)は「自分の近くの範囲で一番大きい(小さい)」という意味でした。
    最大(最小)とは「全体の中で一番大きい(小さい)」という意味です。

極大値と最大値

  • 赤い点は「極大」であり「最大」です。
    青い点は「極大」ですが「最大ではない」です。

  • 極大(極小)は自分の周りだけで決まる局所的な性質です。最大(最小)は全体で決まる大域的な性質です。

  • 最大(世界で一番大きい)なら極大(近所でも一番大きい)ですが,逆は成り立つとは限りません。

ちなみに,最大をきちんと定義すると定義域内の任意の実数 xx に対して f(x)f(a)f(x)\leq f(a) のとき,f(a)f(a) を最大値と言うです。

微分可能な場合の極値の条件

f(x)f(x) が微分可能な場合,導関数を見ることで極大,極小を判定できます。

具体的には,f(x)f(x) が微分可能な場合には,以下の性質1~3が成立します。

性質1

f(x)f(x)x=ax=a で極大または極小 f(a)=0\Rightarrow f'(a)=0

性質1の説明
  • 説明その1
    山の頂上では接線の傾きは 00 なので,極大なら f(a)=0f'(a)=0 。極小も同様。

  • 説明その2
    x=ax=a の十分近くでは f(x)f(a)+(xa)f(a)f(x)\fallingdotseq f(a)+(x-a)f'(a) と一次近似できる(一次近似の意味とよく使う近似公式一覧)。また,x=ax=a で極大なら十分小さい ε>0\varepsilon > 0 に対して f(a+ε)f(a),f(aε)f(a)f(a+\varepsilon)\leq f(a),f(a-\varepsilon)\leq f(a) つまり εf(a)0\varepsilon f'(a)\leq 0 かつ εf(a)0-\varepsilon f'(a)\leq 0
    よって f(a)0f'(a)\leq 0 かつ f(a)0f'(a)\geq 0 つまり f(a)=0f'(a)=0

性質2

性質1の逆は成立するとは限らない。つまり, f(a)=0f'(a)=0 でも x=ax=a で極大または極小とは限らない。

性質2を示す例

f(x)=x3f(x)=x^3 という関数を考える。

f(x)=3x2f'(x)=3x^2f(0)=0f'(0)=0 である。しかし,f(0)f(0) は極大値でも極小値でもない(x>0x > 0 では f(x)>0f(x) > 0x<0x <0 では f(x)<0f(x) <0)。

性質3
  • f(x)f'(x) が正から負に切り替わるなら極大点
  • f(x)f'(x) が負から正に切り替わるなら極小点
性質3の説明

接線の傾きが正から負に変わる \to 上り坂から下り坂に変わる \to 極大点

といえる。また,性質1の説明その2と同じく一次近似の考え方からも説明できる。

なお,多変数関数の場合はややこしくなります。→多変数関数の極値判定とヘッセ行列

極値の求め方と例題(三次関数)

微分可能な場合,以下の手順で極値を求めることができます。

  1. f(x)=0f'(x)=0 を解いて極値の候補を探す。
  2. その候補の前後で f(x)f'(x) 符号が変化するか確認する。

実際に極値を求めてみましょう。

例題

f(x)=x33xf(x)=x^3-3x の極値を求めよ。

解答

f(x)=3x23f'(x)=3x^2-3

f(x)=0f'(x)=0 を解くと x=±1x=\pm 1 となる。これは極値を取るための必要条件。

  • x=1x=-1 では微分係数が+から−に変わるので極大。極大値は f(1)=2f(-1)=2
  • x=1x=1 では微分係数が−から+に変わるので極小。極小値は f(1)=2f(1)=-2

微分不可能な場合の注意点

「微分が−から+に変わるところが極小」という覚え方をしている人がいますが,それは微分可能な場合の話です。一般的な定義だと思ってはいけません。例えば極端な例ですが,図のような関数は x=0x=0 の前後で微分が−から+に変わりますが極大です。

極値の注意点

微分は一次近似である,ということを教科書でもう少し強調して欲しいですね。

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