垂直な直線の方程式の求め方と応用【垂直条件】

更新日時 2022/02/11

座標平面において,2本の直線が垂直になる条件を2つ紹介します。また,垂直条件の応用例を2つ紹介します。 垂直条件

目次
  • 傾きを用いた直線の垂直条件

  • 一般形の直線の垂直条件

  • 垂直条件の応用例

  • 二次曲線の法線の方程式

傾きを用いた直線の垂直条件

2本の直線の傾きが分かるときは,「傾きの積が 1−1」という垂直条件が使えます。

垂直条件1

二直線:y=m1x+n1y=m_1x+n_1y=m2x+n2y=m_2x+n_2 が直交する     m1m2=1\iff m_1m_2=-1

例題1

y=2xy=2x と垂直で (0,3)(0,3) を通る直線の式を求めよ。

解答

求める直線の傾きを mm とおくと,「傾きの積が 1-1」なので

m×2=1m\times 2=-1

つまり m=12m=-\dfrac{1}{2}

また,(0,3)(0,3) を通るので切片は 33 よって,答えは y=12x+3y=-\dfrac{1}{2}x+3

次は,垂直条件1の証明です。

垂直条件1の証明

y=m1x+n1y=m_1x+n_1y=m2x+n2y=m_2x+n_2 が垂直

    y=m1x\iff y=m_1xy=m2xy=m_2x が垂直(直線の平行移動)

    \iff 三点 (0,0),(1,m1),(1,m2)(0,0),(1,m_1),(1,m_2) が(O\angle O が直角である)直角三角形をなす

    (12+m12)+(12+m22)=(m1m2)2\iff (1^2+m_1^2)+(1^2+m_2^2)=(m_1-m_2)^2

    m1m2=1\iff m_1m_2=-1

注:三平方の定理を使いましたが,三角形の相似を使っても証明できます。

一般形の直線の垂直条件

次は,直線の方程式が一般系 ax+by+c=0ax+by+c=0 で表されているときに使える垂直条件です。

垂直条件2

二直線:a1x+b1y+c1=0a_1x+b_1y+c_1=0a2x+b2y+c2=0a_2x+b_2y+c_2=0 が直交する     a1a2+b1b2=0\iff a_1a_2+b_1b_2=0

x+2y+3=0x+2y+3=06x3y+4=06x-3y+4=0 という2本の直線は,垂直に交わる。実際,垂直条件2を確認すると

1×6+2×(3)=01\times 6+2\times(-3)=0

となる。

次は,垂直条件2の証明です。

ax+by+c=0ax+by+c=0 の法線ベクトルが (a,b)(a,b) であることを使えばスマートに証明できます。(法線ベクトルについては直線の方程式の一般形参照)

垂直条件2の証明

二直線が直交する

    \iff 二本の法線が直交する

    \iff 二本の法線ベクトルの内積が 00

    a1a2+b1b2=0\iff a_1a_2+b_1b_2=0

注:場合分け&傾きの条件に帰着させて証明することもできますが,法線ベクトルの考え方は重要なので上の証明を理解してください。

垂直条件の応用例

垂直条件2を利用すると,以下の便利な公式が得られます。

便利な公式

ax+by+c=0ax+by+c=0 に垂直で,(x0,y0)(x_0,y_0) を通る直線の方程式は,

b(xx0)a(yy0)=0b(x-x_0)-a(y-y_0)=0

実際,垂直条件2を確認すると,

a×b+b×(a)=0a\times b+b\times(-a)=0 となっています。また,

b(xx0)a(yy0)=0b(x-x_0)-a(y-y_0)=0

(x0,y0)(x_0,y_0) を通ることも簡単にわかります。

例題2

x2y+3=0x-2y+3=0 に垂直で (2,1)(2,1) を通る直線の方程式を求めよ。

解答

便利な公式より

2(x2)(y1)=0-2(x-2)-(y-1)=0

つまり,2x+y5=02x+y-5=0

二次曲線の法線の方程式

さらに,さきほどの便利な公式を応用することで,二次曲線の法線の方程式を求めることができます。ここでは楕円の場合を考えてみます(双曲線,放物線も同様)。

楕円の法線の方程式

楕円: x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1 上の点 A(x0,y0)A(x_0,y_0) における法線の方程式は, y0b2(xx0)x0a2(yy0)=0\dfrac{y_0}{b^2}(x-x_0)-\dfrac{x_0}{a^2}(y-y_0)=0

証明

AA における楕円の接線の方程式は,x0a2x+y0b2y=1\dfrac{x_0}{a^2}x+\dfrac{y_0}{b^2}y=1 (これは有名な公式→楕円の接線を求める公式とその証明)である。

求める法線は,この接線に垂直で (x0,y0)(x_0,y_0) を通るので,さきほどの便利な公式より

y0b2(xx0)x0a2(yy0)=0\dfrac{y_0}{b^2}(x-x_0)-\dfrac{x_0}{a^2}(y-y_0)=0

楕円の法線の応用例として,楕円の反射定理とその証明もどうぞ。

楕円も双曲線も数学的な性質は似ていますが,私は楕円の方が好きです。

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