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円に内接する四角形の性質とその証明まとめ

更新日時 2021/03/07

円に内接する四角形の性質を整理しました。円周角の定理からトレミーの定理まで,全部使えるようになっておきましょう!

目次
  • 円周角の定理

  • 角度の和

  • 面積に関する性質

  • 方べきの定理

  • トレミーの定理

円周角の定理

まずは当たり前ですが重要な性質,円周角の定理から。

性質0:円周角の定理が使える。つまり,

DAC=DBC\angle DAC=\angle DBC などが成り立つ。

角度の和

性質1:向かい合う内角の和は 180180^{\circ} である。つまり,

A+C=180\angle A+\angle C=180^{\circ}

B+D=180\angle B+\angle D=180^{\circ}

円に内接する四角形の対角の和

証明

円周角と中心角の関係より

A+C=12×360=180\angle A+\angle C=\dfrac{1}{2}\times 360^{\circ}=180^{\circ}

(赤+青= 12\dfrac{1}{2} (薄い赤+薄い青))

性質1は「外角」を使って表現されることも多いです。

性質1’:

A=C\angle A=\angle C の外角

などが成立する。

面積に関する性質

対角線の交点を EE とおきます。また,三角形 ABCABC の面積を ABC|ABC| などと書きます。

内接四角形と面積

性質2:

AD×DC:AB×BC=ADC:ABC=DE:EBAD\times DC: AB\times BC\\=|ADC|:|ABC|\\=DE:EB

証明
  • ADC=12AD×DCsinD|ADC|=\frac{1}{2}AD\times DC\sin DABC=12AB×BCsinB|ABC|=\frac{1}{2}AB\times BC\sin B
  • 性質1より sinB=sinD\sin B=\sin D

の二点から左側の等号が成立。

右側の等号は「底辺が共通な三角形の面積比は高さの比に等しい」ので成立。

次に,円に内接する四角形の面積の性質です。

性質3: AB=a,BC=b,CD=c,DA=d,s=a+b+c+d2AB=a,BC=b,CD=c,DA=d,s=\dfrac{a+b+c+d}{2} とおくと,四角形 ABCDABCD の面積は,

S=(sa)(sb)(sc)(sd)S=\sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}

ブラーマグプタの公式と言います。入試でもけっこう使えます。ブラーマグプタの公式とその証明に二通りの証明を掲載しています。

方べきの定理

性質4:

AE×EC=BE×EDAE\times EC=BE\times ED

また,ADADBCBC の交点を FF とおくと

FA×FD=FB×FCFA\times FD=FB\times FC

円に内接する四角形と方べき センター試験をはじめ,入試で超頻出です。性質0,1と比べて少し気づいにくいので注意が必要です。

方べきの定理の証明は方べきの定理とその統一的な証明を参照して下さい。

注:方べきの定理の逆も成り立ちます。四角形が円に内接することの証明に方べきの定理の逆を使うことはけっこう多いです。

トレミーの定理

性質5:

AB×CD+AD×BC=AC×BDAB\times CD+AD\times BC=AC\times BD

入試問題の検算や,数学オリンピックの証明問題などにときどき使えます。

証明や応用例はトレミーの定理とその証明,応用例を参照して下さい。

注:トレミーの定理の逆も成り立ちます。ただ,四角形が円に内接することの証明にトレミーの定理の逆を使うことはほとんどありません。

トレミーの定理がもっと有名になると嬉しいです。

Tag:数学Aの教科書に載っている公式の解説一覧

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