一次分数関数のグラフと漸近線

更新日時 2021/03/07

一次分数関数:y=ax+bcx+dy=\dfrac{ax+b}{cx+d} は反比例のグラフ y=Cxy=\dfrac{C}{x} を平行移動したものである。

目次
  • 一次分数関数の基本形

  • 一次分数関数のグラフ

  • 一次分数関数のグラフの漸近線

一次分数関数の基本形

  • 一次に限らず,分数関数(有理式)に対しては,分子を分母で割って分数の部分を「分母の次数 > 分子の次数」となるようにするのが鉄則です。分母の次数が分子の次数より高いような分数関数をプロパーな有理式といいます。

  • 一次分数関数: y=ax+bcx+dy=\dfrac{ax+b}{cx+d} も割り算をしてプロパーにすることで性質が分かりやすくなります。

  • 具体的には, 任意の一次分数関数は yA=CxBy-A=\dfrac{C}{x-B} という形にできます。これを一次分数関数の基本形といいます。

例1

y=2x+3x+1y=\dfrac{2x+3}{x+1} を基本形に変形せよ。

解答

2x+32x+3x+1x+1 で割ると,2x+3=2(x+1)+12x+3=2(x+1)+1 となるので,基本形は,

y=2+1x+1y=2+\dfrac{1}{x+1} ,つまり y2=1x+1y-2=\dfrac{1}{x+1} となる。

例2

y=3x42x+1y=\dfrac{-3{x}-4}{2x+1} を基本形に変形せよ。

解答

3x4-3{x}-42x+12x+1 で割ると,3x4=32(2x+1)52-3{x}-4=-\dfrac{3}{2}(2x+1)-\dfrac{5}{2} となるので,基本形は,

y+32=52(2x+1)y+\dfrac{3}{2}=-\dfrac{5}{2(2x+1)} つまり, y+32=54x+12y+\dfrac{3}{2}=\dfrac{-\frac{5}{4}}{x+\frac{1}{2}} となる。

一次分数関数のグラフ

一次分数関数は,基本形にしてしまえばグラフは簡単に描くことができます。

yA=CxBy-A=\dfrac{C}{x-B}y=Cxy=\dfrac{C}{x} のグラフを xx 軸方向に BByy 軸方向に AA だけ平行移動させたものです。よって,(B,A)(B,A) を原点と見て反比例のグラフ:y=Cxy=\dfrac{C}{x} をかけばOKです。→グラフの平行移動の公式の証明と例

例1

y=2x+3x+1y=\dfrac{2x+3}{x+1} のグラフをかけ。

分数関数のグラフ

解答

基本形はさきほどの結果より y2=1x+1y-2=\dfrac{1}{x+1} なので (1,2)(-1,2) を中心として y=1xy=\dfrac{1}{x} のグラフをかけばよい。

具体的に注意することとしては,

  • まずは x=1,y=2x=-1,y=2 を点線でかく(漸近線)。
  • xx 軸との交点 (0,3)(0,3)yy 軸との交点 (32,0)(-\dfrac{3}{2},0) を通るように反比例のグラフをかく。
例2

y=3x42x+1y=\dfrac{-3{x}-4}{2x+1} のグラフをかけ。

分数関数のグラフ2

解答

基本形はさきほどの結果より y+32=54x+12y+\dfrac{3}{2}=\dfrac{-\frac{5}{4}}{x+\frac{1}{2}} なので (12,32)(-\dfrac{1}{2},-\dfrac{3}{2}) を中心として y=54xy=-\dfrac{5}{4x} のグラフをかけばよい。

具体的に注意することとしては,

  • まずは x=12,y=32x=-\dfrac{1}{2},y=-\dfrac{3}{2} を点線でかく(漸近線)。
  • xx 軸との交点 (0,43)(0,-\dfrac{4}{3})yy 軸との交点 (0,4)(0,-4) を通るように反比例のグラフをかく。

一次分数関数のグラフの漸近線

漸近線とはグラフが近づいていく直線(または曲線)のことです。厳密には極限を用いて定義されますが,一次分数関数に関しては漸近線は極限の議論をしなくても分かります。さきほどかいた二つのグラフを見れば明らかでしょう。

一次分数関数 yA=CxBy-A=\dfrac{C}{x-B} の漸近線は,x=Bx=B および y=Ay=A である。

まとめ

分数関数に関しては以下の二つを意識しておくとよいでしょう。

  • 分数関数は分母も分子も一次なら扱いが簡単。グラフも簡単にかける,漸近線も分かる。
  • 二次以上になるとめんどくさいけど,とりあえず割り算して分母の次数>分子の次数にするべき。

二次以上の分数関数になると微分を使う必要があります。

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