問題
自然数 k に対して,ak=2k とする.n を自然数とし,ak の整数部分が n 桁であるような k の個数を Nk とする。また,ak の整数部分が n 桁であり,その最高位の数が 1 であるような k の個数を Ln とする。次を求めよ。
n→∞limNnLn
ただし,例えば実数 2345.678 の整数部分は 2345 は 4 桁で,最高位の数は 2 である。
解答
ak の整数部分が n 桁であることを不等式で表すと
10n−1≦2k≦10n
となる。対数を取って二乗することで k について解くと
(log102n−1)2≦k≦(log102n)2
であるため
Nn=[(log102n)2]−[(log102n−1)2]
となる。
ak の整数部分が n 桁で,最高位の数が 1 であることを不等式で表すと
10n−1≦2k≦2×10n−1
となる。同様に k について解くと
(log102n−1)2≦k≦(log102n−1+1)2
であるため
Ln=[(log102n−1+1)2]−[(log102n−1)2]
となる。
x−1≦[x]<x であるため
(log102n)2−(log102n−1)2−1<Nn<(log102n)2−(log102n−1)2+1(log102n−1+1)2−(log102n−1)2−1<Ln<(log102n−1+1)2−(log102n−1)2+1
である。
(log102n)2−(log102n−1)2=(log102)22n−1(log102n−1+1)2−(log102n−1)2=log1022(n−1)+1
に注意すると
2n−1+(log102)22(n−1)(log102)<NnLn<2n−1−(log102)22(n−1)(log102)+2(log102)2
を得る。
n→∞lim2n−1+(log102)22(n−1)(log102)=log102n→∞lim2n−1−(log102)22(n−1)(log102)+2(log102)2=log102
である。はさみうちの法則より NnLn=log102 である。