【解説】東大理系数学2019 第一問
次の定積分を求めよ。
2019年の東大理系数学の第一問は積分の問題でした。定積分を計算させるだけの問題ということで話題になりました。この定積分の様々な解法を紹介します。
2019年の入試のその他の問題は 【解説】東大理系数学2019 をチェックしてください。
解 その1
解 その1
まずはカッコを展開して4つの積分に分ける解法を紹介します。
となる。各項で計算をする。
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1項目
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2項目
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3項目
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4項目 なお, と計算した。
以上を足すと となる。
4項目の部分積分を思いつけるかどうかがミソになります。 の積分の経験があると思いつきやすいかもしれません。
置換する方法
の形が現れたら と置き換えたくなりますね。 4項目を置換積分で計算してみましょう。
解 その2
解 その2
その1とは異なる方法で4項に分けます。
と展開された。2項目と3項目について と変形できる。
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2項目
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3項目
となる。
テクニカルな変形が必要な代わりに積分は簡単になりましたね。
解 その3
解 その3
を微分すると となります。この事実を踏まえると左の括弧(に手を加えたもの)の微分は,右の括弧と同じような形になるのではないかと予想できます。
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1項目
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2項目
以上をまとめると となる。
丁寧に計算すれば解けますが,本番出題されたら焦りますね。