フビニの定理~重積分の計算について の例題1の積分を思い出す。
I=∫0∞(∫0∞(1+x)(1+xy2)1dx)dy
積分を入れ替えると
I=∫0∞(∫0∞(1+x)(1+xy2)1dy)dx=∫0∞1+x1(∫0∞1+xy21dy)dx=∫0∞1+x1([xarctan(xy)]0∞)dx=∫0∞2(1+x)xπdx
となる。ここで t=x と置換すると
I=∫0∞2(1+t2)t2πtdt=∫0∞1+t2πdt=[πarctant]0∞=2π2
と計算される。
順序を入れ替えずに積分を計算する。
∫0∞(1+x)(1+xy2)1dx=∫0∞1−y21(1+x1−1+xy2y2)dx=1−y21[log(1+x)−log(1+xy2)]0∞=1−y21[log1+xy21+x]0∞=1−y21logy21
よって
I=2∫0∞1−y2−logydy
となる。
さて y=t1 と置き換えると
∫1∞1−y2−logydy=∫101−(t1)2−logt1t2−dt=∫011−t2−logtdt
となる。よって
I=4∫011−y2−logydy
である。
1−y21 は [0,1] で k=0∑∞y2k に一様収束する。
これを用いると
I=∫01k=0∑∞y2klogy1=k=0∑∞∫01y2klogy1dy
となる。
各項を計算すると,
∫01y2klogy1dy=ε→0lim[2k+1y2k+1logy1]ε1−ε→0lim∫ε12k+1y2k+1(−y1)dy=ε→0lim(2k+1ε2k⋅εlogε1)−∫012k+1ydy=(2k+1)21
と計算される。
こうして
I=k=0∑∞(2k+1)21
となる。
以上より
k=0∑∞(2k+1)21=8π2
となる。