ニコメデスのコンコイド

ニコメデスのコンコイド

ニコメデスのコンコイドとは (xb)2(x2+y2)=a2x2 (x-b)^2 (x^2+y^2) = a^2 x^2 で表される曲線である。

特殊曲線の1つ ニコメデスのコンコイド を紹介します。

その他の特殊曲線については 媒介変数表示された有名な曲線7つ をご覧ください。

コンコイド

極方程式 r=f(θ)r = f(\theta) で表される曲線 CC と定数 cc に対して,極方程式 r=f(θ)+cr = f(\theta) + c で表される曲線をコンコイドといいます。

特に,CC として直線 x=b(r=bcosθ)x = b (r = \dfrac{b}{\cos \theta})c=ac = a としたものが,ニコメデスのコンコイドとなります。

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計算

直線 x=bx=b を極方程式で表すと r=bcosθr = \dfrac{b}{\cos \theta} である。

よってニコメデスのコンコイドは r=a+bcosθr = a+\dfrac{b}{\cos \theta} と表される。

r=x2+y2r = \sqrt{x^2+y^2}cosθ=xr\cos \theta = \dfrac{x}{r} を代入する。

x2+y2=a+bx2+y2x \sqrt{x^2 + y^2} = a+ \dfrac{b \sqrt{x^2+y^2}}{x}

変形すると (xb)x2+y2=ax (x-b) \sqrt{x^2+y^2} = a x 辺々二乗して (xb)2(x2+y2)=a2x2 (x-b)^2 (x^2+y^2) = a^2 x^2 を得る。

コンコイドの表示をまとめましょう。

コンコイドの表示

コンコイドは直交座標で (xb)2(x2+y2)=a2x2 (x-b)^2 (x^2+y^2) = a^2 x^2 極座標で r=a+bcosθ r = a + \dfrac{b}{\cos \theta} と表される。

角の三等分

「ニコメデスのコンコイドが描ければ」角の三等分をすることができます。

θ\theta を任意にとり,傾き θ\theta の直線上に点 Q(x0,y0)\mathrm{Q} (x_0,y_0) を取ります。xx 軸上(の正の部分)に M\mathrm{M} を取ります。このとき QOM=θ\angle \mathrm{QOM} = \theta です。

a=2OQa = 2\mathrm{OQ}b=x0b = x_0 としたコンコイド CC を描きます。

y=y0y = y_0CC の交点を P\mathrm{P} とおきます。POM=13θ\angle \mathrm{POM} = \dfrac{1}{3} \theta となります。

concide

証明

POM=\angle \mathrm{POM} = \bullet とおく。QP/ ⁣/OM\mathrm{QP} /\!/ \mathrm{OM} であるため,錯角は等しく OPQ=\angle \mathrm{OPQ} = \bullet である。

llOP\mathrm{OP} の交点を R\mathrm{R}PR\mathrm{PR} の中点を S\mathrm{S} とおく。

PS=12PR=OQ\mathrm{PS} = \dfrac{1}{2} \mathrm{PR} = \mathrm{OQ} である。

加えて QS=PS\mathrm{QS} = \mathrm{PS} となる。これより SQP=\angle \mathrm{SQP} = \bullet である。

  • 様々な方法で証明ができる。その1つを紹介する。
    PQR=90\angle \mathrm{PQR} = 90^{\circ} であり,S\mathrm{S}PR\mathrm{PR} の中点であることから,PQR\triangle \mathrm{PQR} の外心は S\mathrm{S} となる。これより従う。

さらに QS=OQ\mathrm{QS} = \mathrm{OQ} より QOS=QSO=SQP+SPQ(外角)=\begin{aligned} \angle \mathrm{QOS} &= \angle \mathrm{QSO}\\ &= \angle \mathrm{SQP} + \angle \mathrm{SPQ} &(\text{外角})\\ &= \bullet \bullet \end{aligned} である。

こうして θ=QOM= \theta = \angle \mathrm{QOM} = \bullet \bullet \bullet であり,POM=13θ\angle \mathrm{POM} = \dfrac{1}{3} \theta である。

その他

入試数学コンテストでコンコイドをテーマとした問題が出題されています。

第2回第4問

O\mathrm{O} を原点とする xyxy 平面を考える。直線 x=1x = 1 上に点 A\mathrm{A} を取る。直線 OA\mathrm{OA}x0x \leqq 0 の部分に AB=2\mathrm{AB} = 2 を満たす点 B\mathrm{B} が存在するとき, 以下の問いに答えよ。

(1) 直線 OA\mathrm{OA}xx 軸がなす角を, xx 軸の正方向から反時計回りを正として測って t(π2tπ2)t \, \left( - \dfrac{\pi}{2} \leqq t \leqq \dfrac{\pi}{2} \right) とする。OB=r(r0)\mathrm{OB} = r \, (r \geqq 0) とするとき, rrtt を用いて表せ。

(2) 点 A\mathrm{A} が直線 x=1x = 1 上をくまなく動くとき, 点 B\mathrm{B} の軌跡を CC とする。曲線 CCyy 座標の最大値を求めよ。

(3) 曲線 CC によって囲まれる領域の面積を求めよ。

→ 入試数学コンテスト第2回第4問解答解説

様々なコンコイド曲線が存在します。角の三等分以外にも 23\sqrt[3]{2} の作図のために導出されたシッソイドという曲線があります。