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直交座標と極座標(2次元)の変換とメリットの比較

更新日時 2021/03/07

極座標とは,原点からの距離 rr と「角度」 θ\theta という2つの数字を使って平面上の点の位置を表すような方法です。

この記事では, 極座標の意味直交座標と極座標の変換方法 などを解説します。

目次
  • 極座標とは

  • 直交座標と極座標の変換(2次元)

  • 直交座標と極座標のメリットの比較

極座標とは

平面上の点の位置は,二つの数字を使うことで表現できます。例えば, 直交座標(xyxy 直交座標,デカルト座標)では (x,y)(x,y) で点の位置を表します。

極座標とは

一方, 極座標では (r,θ)(r,\theta) で点の位置を表します。ただし

  • rr は原点からの距離を表し,動径と呼ばれます。

  • θ\theta は始線(原点を通る基準の半直線,xx 軸の正の向きと一致させるのが慣例)から反時計周りに測った角度を表し,偏角と呼ばれます。

極座標表示の例

図において,点 AA の位置は

直交座標で (x,y)=(1,1)(x,y)=(1,1) と表してもよいし,

極座標で (r,θ)=(2,π4)(r,\theta)=\left(\sqrt{2},\dfrac{\pi}{4}\right)

と表してもよい。

直交座標と極座標の変換(2次元)

直交座標と極座標の変換 同じ点 AA が直交座標で (x,y)(x,y) ,極座標で (r,θ)(r,\theta) と表されているとき,

x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,\:y=r\sin\theta が成立します。これにより,極座標,直交座標のいずれかが分かればもう一方もすぐに分かります。

・極座標→直交座標

x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,\:y=r\sin\theta を計算するのみです。

極座標で (r,θ)=(2,π6)(r,\theta)=\left(2,\dfrac{\pi}{6}\right)

であるような点を直交座標で表すと,

x=2cosπ6=3x=2\cos\dfrac{\pi}{6}=\sqrt{3}

y=2sinπ6=1y=2\sin\dfrac{\pi}{6}=1

より,(x,y)=(3,1)(x,y)=(\sqrt{3},1)

・直交座標→極座標

x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,\:y=r\sin\theta という2つの式を変形すると,r2=x2+y2,tanθ=yxr^2=x^2+y^2,\:\tan\theta=\dfrac{y}{x} となり,r,θr,\theta が計算できます。

ただし,上の2式を満たす (r,θ)(r,\theta) は無数にあるので,r0,0θ<2πr\geq 0,\:0\leq \theta <2\pi と制限することが多いです。

(x,y)=(2,2)(x,y)=(-2,-2) であるような点を極座標で表すために,

r2=(2)2+(2)2=8,tanθ=22=1r^2=(-2)^2+(-2)^2=8,\:\tan\theta=\dfrac{-2}{-2}=1

を考える。これを満たす (r,θ)(r,\theta) は無数にあるが,上記の制限のもとでは,r=22,θ=54πr=2\sqrt{2},\theta=\dfrac{5}{4}\pi となる。

直交座標と極座標のメリットの比較

直交座標のメリット

  • どの座標軸も対等であり,多くの場合微分や積分の計算が楽。
  • 一つの点と二つの実数の組 (x,y)(x,y) の間に1対1対応がある。

注:極座標では一つの点を表す (r,θ)(r,\theta) が無数にあります。原点の扱いも不便です。

極座標のメリット

  • 「距離」と「角度」という物理的な量を用いて表現するので,イメージしやすい。物理現象の記述に便利なことが多い(例えばクーロン力や重力の記述など)。
  • 極座標で表す方が簡潔な図形の方程式もけっこうある。

例えば,円の方程式は x2+y2=A2x^2+y^2=A^2 よりも r=Ar=A の方が簡潔。他にもカージオイドやレムニスケートなど。→媒介変数表示された有名な曲線7つ

例えば xxθ\theta で点の位置を表現することもできますが,利点はなさそうです。

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