有理数と無理数の意味といろいろな例

有理数無理数についてまとめました。例をたくさん使ってわかりやすく説明します。

有理数と無理数

有理数とは

有理数の定義

有理数とは,整数整数\dfrac{整数}{整数} の形で表せる数のこと。

分母も分子も整数の分数で表せる数です。

有理数の例

  • 53,12\dfrac{5}{3},\dfrac{1}{2} などの分数は有理数です。たしかに 整数整数\dfrac{整数}{整数} の形ですね。

  • 33 などの整数も有理数です。31\dfrac{3}{1} のように,分母を1にすることで 整数整数\dfrac{整数}{整数} で表せるからです。

  • 00 も有理数です。 01\dfrac{0}{1} と表せるからです。

  • 2,53-2,-\dfrac{5}{3} も有理数です。マイナスでも 2=21,53=53-2=\dfrac{-2}{1},-\dfrac{5}{3}=\dfrac{-5}{3} のように 整数整数\dfrac{整数}{整数} で表せるからです。

  • (有限で終わる)小数も有理数です。例えば 0.120.1212100\dfrac{12}{100} のように表せるからです。

  • 0.121212...0.121212... のように同じ数を繰り返す循環小数も有理数です。→循環小数の意味と分数で表す方法など

有理数と分数の違い

  • 有理数整数整数\dfrac{整数}{整数} という形の分数で表せます。
  • ただし,分数は必ずしも有理数というわけではありません。例えば 22\dfrac{\sqrt{2}}{2}π3\dfrac{\pi}{3} という分数有理数ではありません。

無理数とは

無理数の定義

無理数とは,有理数ではない実数のこと。つまり,整数整数\dfrac{整数}{整数} の形で表せない数のこと。

無理数の例

  • 2\sqrt{2} は無理数です。以下のように証明できます。
証明

2\sqrt{2} が有理数であると仮定する。

このとき,互いに素な正の整数 p,qp,q を用いて 2=qp\sqrt{2}=\dfrac{q}{p} とおける。

両辺二乗して分母を払うと,2p2=q22p^2=q^2

左辺は 22 の倍数なので q2q^222 の倍数。よって qq22 の倍数。

すると,q2q^244 の倍数になるので,p2p^222 の倍数。よって pp22 の倍数。

これは ppqq が互いに素であることに矛盾。

有理数であることの確認は簡単でしたが,無理数であることの確認(証明)は大変な場合が多いです。

英語・記号・雑学

  • 有理数は英語で rational number と言います。無理数は英語で irrational number と言います。ir は否定を表す接頭辞です。

  • 有理数の集合を Q\mathbb{Q} と書くことがあります。Qは商を表す Quotient の頭文字です。

  • 無理数の集合を RQ\mathbb{R}\setminus \mathbb{Q} と書くことがあります。 実数全体の集合 R\mathbb{R} に属していて有理数ではないものという意味です。

  • 有理数も無理数もギッシリあります!
    →有理数と無理数の稠密性

  • 方程式の有理数解に関する定理は覚えておきましょう。
    →方程式の有理数解

  • 無理数の無理数乗が有理数になることもあります。

証明

無理数の無理数乗が有理数になる「例」を見つけよう。

a=(2)2a=(\sqrt{2})^{\sqrt{2}} について考える。

もし aa が有理数なら,aa が「例」になっている。

もし aa が無理数なら,a2=2(2×2)=2a^{\sqrt{2}}=\sqrt{2}^{(\sqrt{2}\times\sqrt{2})}=2 となるので a2a^{\sqrt{2}} が「例」になっている。

「有理数とは分数のこと」という説明は間違いです。