分数式の基本的な計算と例

更新日時 2021/10/29

分数式の計算方法をわかりやすく解説します。分数式の計算に迷ったら「普通の分数」の計算方法を思い出すとよいです。

目次
  • 分数式の足し算と引き算(分母が同じ場合)

  • 分数式のかけ算

  • 分数式の割り算

  • 分数式の約分

  • 分数式の通分

  • 分数式の足し算と引き算(分母が異なる場合)

  • 仮分数を帯分数にする

分数式の足し算と引き算(分母が同じ場合)

分母が同じである分数式の足し算は,分母はそのままで分子は足し算です:

2xx2+1+3x2+1=2x+3x2+1\dfrac{2x}{x^2+1}+\dfrac{3}{x^2+1}=\dfrac{2x+3}{x^2+1}

参考:分母が同じである分数の足し算も,分母はそのままで分子は足し算でした:
例. 27+37=57\dfrac{2}{7}+\dfrac{3}{7}=\dfrac{5}{7}

分数式の引き算も同様です。分母はそのままで分子は引き算です。

2xx2+13x2+1=2x3x2+1\dfrac{2x}{x^2+1}-\dfrac{3}{x^2+1}=\dfrac{2x-3}{x^2+1}

分数式のかけ算

分数式のかけ算は,分母どうし,分子どうし,かけ算です:

2x+1×3x+1x+4=6x+2(x+1)(x+4)\dfrac{2}{x+1}\times\dfrac{3x+1}{x+4}=\dfrac{6x+2}{(x+1)(x+4)}

参考分数のかけ算も,分母どうし,分子どうし,かけ算でした:
例. 23×45=815\dfrac{2}{3}\times\dfrac{4}{5}=\dfrac{8}{15}

分数式の割り算

分数式の割り算は,分母と分子をひっくり返してかけ算です:

2x+1÷3x+1x+4=2x+1×x+43x+1=2x+8(x+1)(3x+1)\dfrac{2}{x+1}\div\dfrac{3x+1}{x+4}\\ =\dfrac{2}{x+1}\times\dfrac{x+4}{3x+1}\\ =\dfrac{2x+8}{(x+1)(3x+1)}

参考分数の割り算も,分母と分子をひっくり返してかけ算でした:
例. 23÷74=23×47=821\dfrac{2}{3}\div\dfrac{7}{4}=\dfrac{2}{3}\times\dfrac{4}{7}=\dfrac{8}{21}

分数式の約分

分数式の約分は,共通因数で分母と分子を割る(そのために,必要なら分母と分子をそれぞれ因数分解する)です:

x2+xx2+3x+2=x(x+1)(x+1)(x+2)=xx+2\dfrac{x^2+x}{x^2+3x+2}\\ =\dfrac{x(x+1)}{(x+1)(x+2)}\\ =\dfrac{x}{x+2}

参考分数の約分も,共通の約数で分母と分子を割る(そのために、必要なら分母と分子をそれぞれ素因数分解する)でした:
例. 4260=2×3×72×2×3×5=710\dfrac{42}{60}=\dfrac{2\times 3\times 7}{2\times 2\times 3\times 5}=\dfrac{7}{10}

分数式の通分

分数式の通分は,相方の分母を自分の分母と分子にかけるです:

xx+2\dfrac{x}{x+2}3x+3\dfrac{3}{x+3} を通分すると,
x(x+3)(x+2)(x+3)\dfrac{x(x+3)}{(x+2)(x+3)}3(x+2)(x+3)(x+2)\dfrac{3(x+2)}{(x+3)(x+2)}

参考: 分数の通分も,相方の分母を自分の分母と分子にかけるでした:
例. 13\dfrac{1}{3}25\dfrac{2}{5} を通分すると, 1×53×5\dfrac{1\times 5}{3\times 5}2×35×3\dfrac{2\times 3}{5\times 3} つまり,515\dfrac{5}{15}615\dfrac{6}{15}

※正確には「相方の分母をかける」というよりも「分母の最小公倍数(最小公倍多項式)になるようにかける」です。

応用: 分数式を含む方程式や不等式を解く際に,分数式の通分が必要になる場合が多いです。 →分数不等式のおすすめの解き方と例題

分数式の足し算と引き算(分母が異なる場合)

分母が異なる分数式の足し算は,通分してから分子を足し算です:

xx+2+3x+3=x(x+3)(x+2)(x+3)+3(x+2)(x+3)(x+2)=x(x+3)+3(x+2)(x+2)(x+3)=x2+6x+2(x+2)(x+3)\dfrac{x}{x+2}+\dfrac{3}{x+3}\\ =\dfrac{x(x+3)}{(x+2)(x+3)}+\dfrac{3(x+2)}{(x+3)(x+2)}\\ =\dfrac{x(x+3)+3(x+2)}{(x+2)(x+3)}\\ =\dfrac{x^2+6x+2}{(x+2)(x+3)}

参考: 分母が異なる分数の足し算も,通分してから分子を足し算でした: 例. 13+25=515+615=1115\dfrac{1}{3}+\dfrac{2}{5}\\ =\dfrac{5}{15}+\dfrac{6}{15}\\ =\dfrac{11}{15}

仮分数を帯分数にする

分数式は,分子を分母で割って商と余りを計算することで,「多項式」+「分子の方が次数が低い分数式」に変形できます。→多項式の割り算の二通りの計算方法と例題

x2+3x+5x+1\dfrac{x^2+3x+5}{x+1} に対して,分子を分母で割ると x2+3x+5=(x+2)(x+1)+3x^2+3x+5=(x+2)(x+1)+3 となるので,

x2+3x+5x+1=(x+2)(x+1)+3x+1=x+2+3x+1\dfrac{x^2+3x+5}{x+1}\\ =\dfrac{(x+2)(x+1)+3}{x+1}\\ =x+2+\dfrac{3}{x+1}

これは,分数の計算において仮分数を帯分数に直す操作と似ています。
例. 143=3×4+23=4+23\dfrac{14}{3}=\dfrac{3\times 4+2}{3}=4+\dfrac{2}{3}

応用

久しぶりに高校数学基礎レベルの記事を書きました。超基礎レベルから超難関レベルまで充実させていきたいです。

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