巴戦の確率

更新日時 2021/03/07

巴戦(ともえせん)の問題について解説します。2016年東大第2問(文理共通)でも扱われた話題です。

目次
  • 巴戦とは(3人の場合)

  • 方程式を立てる方法

  • 各パターンを直接計算する方法

巴戦とは(3人の場合)

  • 登場人物はA,B,Cの3人

  • 1試合目はAとBが戦う

  • n+1n+1 試合目は nn 試合目の勝者と nn 試合目に待機していた人が戦う

  • 全員の実力は同じ

  • 誰かが二連勝したらその人が優勝してゲーム終了

大相撲の優勝決定戦などで使われる方法です。巴戦でAが優勝する確率を2通りの方法で求めます。

方程式を立てる方法

解答1

「二試合目において,1勝している人」が優勝する確率を xx

「二試合目において,1勝している人の対戦相手」が優勝する確率を yy

「二試合目の待機者」が優勝する確率を zz とする

二試合目の結果で場合わけすることにより,

x=12+12zx=\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{2}z

y=12xy=\dfrac{1}{2}x

z=12yz=\dfrac{1}{2}y

が分かる。これを解くと,x=47x=\dfrac{4}{7}y=27y=\dfrac{2}{7}z=17z=\dfrac{1}{7}

よって,巴戦でAが優勝する確率は,

12x+12z=514\dfrac{1}{2}x+\dfrac{1}{2}z=\dfrac{5}{14}

ちなみに,Bが優勝する確率も 514\dfrac{5}{14} です。Cが優勝する確率は 414\dfrac{4}{14} です(微妙に不平等)。

各パターンを直接計算する方法

解答2

Aが nn 試合目に優勝する確率を ana_n とする。 a1=0a_1=0a2=14a_2=\dfrac{1}{4}a3=0a_3=0 はすぐ分かる。もう少し小さな nn で考えてみると以下のことが分かる。

  • Aが 3k+13k+1 回目に優勝するのは「負け,待ち,勝ち」を kk 回繰り返して最後に勝つ場合だけなので,n=3k+1(k=1,2,)n=3k+1\:(k=1,2,\cdots) のとき,an=12na_n=\dfrac{1}{2^n}

  • Aが 3k+23k+2 回目に優勝するのは1回目勝ってから「負け,待ち,勝ち」を kk 回繰り返して最後に勝つ場合だけなので,n=3k+2(k=0,1,)n=3k+2\:(k=0,1,\cdots) のとき,an=12na_n=\dfrac{1}{2^n}

  • Aが 3k3k 回目に優勝することはない。

よって,求める確率は n=1an=14118+116118=514\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}a_n=\dfrac{\frac{1}{4}}{1-\frac{1}{8}}+\dfrac{\frac{1}{16}}{1-\frac{1}{8}}=\dfrac{5}{14}

ちなみに,5人の場合なども同様に考えることができます(待機者が3人)。解答1,解答2のいずれでも解くことができます。練習問題にどうぞ!

高校時代,3人で卓球をやるときに巴戦をやった記憶があります。

Tag:東大入試数学の良問と背景知識まとめ

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