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関数と数列の単調増加,単調減少

更新日時 2021/03/07

関数および数列の単調増加,単調減少について,定義,具体例および性質を解説します。

目次
  • 関数の単調増加,単調減少

  • 広義と狭義

  • 具体例

  • 数列の単調増加,単調減少

  • 単調増加,単調減少に関連する性質

関数の単調増加,単調減少

関数 y=f(x)y=f(x) が(特定の区間において)

  • x1<x2x_1 < x_2 ならば f(x1)f(x2)f(x_1)\leq f(x_2) を満たすとき,f(x)f(x) は(その区間内で)広義単調増加,と言います。つまり,xx が増えると yy は減らないような関数です。

  • x1<x2x_1 < x_2 ならば f(x1)f(x2)f(x_1)\geq f(x_2) を満たすとき,f(x)f(x) は(その区間内で)広義単調減少,と言います。つまり,xx が増えると yy は増えないような関数です。

  • x1<x2x_1 < x_2 ならば f(x1)<f(x2)f(x_1) < f(x_2) を満たすとき,f(x)f(x) は(その区間内で)狭義単調増加,と言います。つまり,xx が増えると yy も増えるような関数です。

  • x1<x2x_1 < x_2 ならば f(x1)>f(x2)f(x_1) > f(x_2) を満たすとき,f(x)f(x) は(その区間内で)狭義単調減少,と言います。つまり,xx が増えると yy は減るような関数です。

広義と狭義

  • 広義は「広い方の意味で」という意味です。イコールも広い意味では増加(または減少)とみなせます。狭義は「狭い方の意味で」という意味です。

  • 「広義」「狭義」を省略して,単に「単調増加」「単調減少」と言うことも多いです。文脈からどちらを表すのか判断する必要があります。

  • 広義単調増加は単調非減少,広義単調減少は単調非増加と言うこともあります。

具体例

例題

y=x,y=x2,y=cy=x,y=x^2,y=c (定数関数)の単調性について述べよ。

解答

y=xy=xxx が増えれば yy も増えるので(狭義)単調増加関数。

y=x2y=x^2 :区間 [0,)[0,\infty) においては xx が増えれば yy も増えるので(狭義)単調増加。一方,区間 (,0](-\infty,0] においては xx が増えれば yy は減るので(狭義)単調減少。

y=cy=c(定数関数)xx が増えても yy は減らないし増えない。よって,広義単調増加かつ広義単調減少。ただし狭義単調増加でも狭義単調減少でもない。

数列の単調増加,単調減少

数列 ana_n が(特定の区間において) n1<n2n_1 < n_2 ならば an1an2a_{n_1}\leq a_{n_2} を満たすとき,ana_n は(その区間内で)広義単調増加,と言います。つまり,nn が増えると ana_n は減らないような数列です。

数列の広義単調減少,狭義単調増加,狭義単調減少も同様に定義されます。

単調増加,単調減少に関連する性質

単調減少についても同様なので,単調増加についてのみ述べます。

  • 微分可能な関数 y=f(x)y=f(x) の導関数が(考えている区間内で)正なら狭義単調増加です。導関数が非負なら広義単調増加です。微分係数が接線の傾きを表していることを考えれば納得できる事実です。

  • y=f(x)y=f(x) が狭義単調増加なら y=f(x)y=f(x) には逆関数が存在します。狭義単調増加なら単射だからです。→逆関数の3つの定義と使い分け

  • 数列が上に有界で単調増加なら収束します。これは実数の公理の1つと考えることもできますし,定理と考えることもできます。例えば自然対数の底に収束することの証明に登場します。

ちなみに,広義積分という概念もあります(狭義積分とはあまり言わない気がします)。

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