グラフ理論

グラフ理論 に関する18記事をまとめました。くわしくは各リンク先を見てください。

オイラーの多面体定理

任意の(穴のない)多面体について,
VE+F=2V-E+F=2

が成立する。ただし,頂点の数を VV, 辺の数を EE, 面の数を FF とした。 オイラーの多面体定理

→オイラーの多面体定理の意味と証明

一筆書きできる条件

連結なグラフにおいて,

  • 一筆書きして戻ってこれる     \iff 全ての頂点の次数が偶数
  • (スタートとゴールが異なるような)一筆書きができる     \iff 次数が奇数であるものがちょうど2つ

→オイラーグラフの定理(一筆書きできる条件)とその証明

方針

言葉で表現すると大変なのでグラフを用います。つまり,6人をそれぞれ点で表し,知り合いを赤い線で結び,知らない人を青い線で結びます。このグラフにおいて赤い三角形か青い三角形が存在することを示せばよいです。

→ラムゼーの定理と6人の問題

握手の補題

グラフ G=(V,E)G=(V,\:E) の頂点 vv の次数を dvd_v とおくとき,

主張1:vVdv=2E\displaystyle\sum_{v\in V}d_v=2|E|

→握手の補題とエルデシュガライの定理

増加道の定義

マッチング MM について以下を満たすとき PP は増加道であるという。

  • PP の出発点と到着点がマッチングの端点でない
  • 交互路である(MM に含まれていない枝と含まれている枝を交互に使う)

→二部グラフの最大マッチングと増加道

四色定理

任意の地図は四色で塗り分けることができる。

→四色定理の紹介と五色定理の証明

頂点数 nn のグラフが三角形を含まないとき,その辺数は n24\left\lfloor\dfrac{n^2}{4}\right\rfloor 以下である。また,任意の nn に対して,辺数が n24\left\lfloor\dfrac{n^2}{4}\right\rfloor であるような三角形を含まないグラフが存在する。

→極値集合論の美しい2つの定理

Hall(ホール)の結婚定理:頂点集合が U,VU,\:V と分割された二部グラフ GG に対して,以下は同値。

条件1:UU の頂点を全てカバーするマッチングが存在する

条件2(Hallの条件):任意の UU の部分集合 AA に対して,AΓ(A)|A|\leq |\Gamma(A)|

ただし,Γ(A)\Gamma(A)AA と辺でつながっている頂点の集合。

→Hallの結婚定理とその証明

定理

完全グラフ K5K_5 および完全二部グラフ K3,3K_{3,3} は平面的グラフでない。

→平面グラフ・平面的グラフの意味とオイラーの定理の応用

  1. 最小全域木 TT を求める。

  2. TT の枝をコピーしたグラフを一筆書きで一周する。

  3. 一回通ったとこはショートカットすることで,全都市をちょうど一回巡る閉路にする。

→巡回セールスマン問題の意味と2近似アルゴリズム

ボロノイ図の意味

点(母点)がいくつか与えられたとき,どの点に一番近いかによって平面を分割したものをボロノイ図(Voronoi diagram)と言う。

→ボロノイ図とその3つの性質

美術館定理

穴のない nn 角形の全領域を監視するために必要な監視カメラの台数は高々 n3\left\lfloor\dfrac{n}{3}\right\rfloor

→美術館定理とその証明

  • pA=1p_A=1pB=0p_B=0

  • A,BA,B 以外の各頂点 vv について, pv=1dvuN(v)pup_v=\dfrac{1}{d_v}\displaystyle\sum_{u\in N(v)}p_u

→ランダムウォークと電気回路

深さ優先探索とは「とにかく行けるとこまで行ってそれ以上進めなくなったら一歩戻ってそこから探索する」という探索方法。

幅優先探索とは「出発点に近い点から順に探索する」という探索方法。

→深さ優先探索と幅優先探索

深さ優先探索を2回すれば強連結成分分解できる。

→強連結成分分解の意味とアルゴリズム

有限集合 EE とその部分集合族 F\mathcal{F} について,以下の2つの条件が成立するとき (E,F)(E,\mathcal{F}) のペアをデルタマトロイドと言う。

  1. F\mathcal{F} は空でない。

  2. 任意の X,YFX,Y\in \mathcal{F} と任意の iXΔYi\in X\mathbin{\Delta}Y に対して,ある jXΔYj\in X\mathbin{\Delta}Y が存在して,XΔ{i,j}FX\mathbin{\Delta}\{i,j\}\in\mathcal{F}

→デルタマトロイド

Sperner の補題(2次元の場合)
  • 大きい三角形 ABCABC がある。
  • この三角形の周または内部にいくつかの点があり,小さい三角形たちに分割されている。
  • 頂点 A,B,CA,B,C および各点はのいずれかで塗られている。ただし以下を満たす:
    • A,B,CA,B,C は異なる色
    • ABAB 上の点は AA または BB と同じ色
    • BCBC 上の点は BB または CC と同じ色
    • CACA 上の点は CC または AA と同じ色

このとき,33 つの頂点の色が相異なるような小さい三角形が存在する。 Sperner の補題

→Sperner の補題と Brouwer の不動点定理

行列木定理(Matrix-Tree Theorem)

無向グラフ GG に対して,GG の全域木の個数は,GG のラプラシアン行列の任意の余因子と等しい。

→行列木定理とCayleyの定理