(1)
この問題は超基礎です。→ 約数の個数の公式と平方数の性質
証明
2025=34⋅52 より d(2025)=(4+1)(2+1)=15 である。ゆえに f(2025)=4515=31 である。
(2)
証明
素数 p に対して d(pk)=k+1 であるため,f(pk)=p2kk+1 である。よって
f(pk+1)f(pk)=k+2k+1p
である。
よって f(pk)≦f(pk+1) のとき,p≦k+1k+2 である。
k≧1 のとき,k+1k+2=1+k+11≦23 であるため,不等式 p≦(23)2=49 を得る。よって p≧3 は不適である。
以下 p=2 として計算する。
k+1k+2≧2 を k について解くと k≦2−12−2=2 である。よって不等式を満たす正の整数 k は k=1 のみ。
以上より求める組は (p,k)=(2,1) である。
k+1k+2=1+k+11 に注意すれば,p が絞られます。不等式を通して考える対象を絞ることは,整数問題における王道の手法です。
また n=pk とすると f(n) の分子は k の一次関数,分母は k の指数関数であるため,k の増加と共に小さくなるイメージを持つと考えやすいです。
(3)
証明
n=p1a1p2a2⋯pmam と素因数分解されるとする。
d(n)=(a1+1)(a2+1)⋯(am+1)=d(p1a1)d(p2a2)⋯d(pmam)
である。よって
f(n)=f(p1a1)f(p2a2)⋯f(pmam)
である。
(2) より素数 p が 2 ではない場合,f(pk)<f(p1)=p2 である。
3<2<5 であることから,p≧5 の場合 f(p1)<1 である。つまり f(n) が最大値である n について,5 以上の素因数を持つことはない。また,f(3)>1 より f(n) が最大値となる n は素因数分解に 31 を含む。
p=2 について f(2)=22=2,f(4)=23,f(8)=84=2 と計算される。よって,f(n) が最大値となる n は素因数分解に 22 を含む。
以上より f(n) が最大値を取る n は n=22⋅3=12 で,f(12)=123⋅2=3 である。