微分
(tanx)′=cos2x1=1+tan2x
→tanxと1/tanxの微分公式のいろいろな証明
x=0
における微分係数は
1
二階微分
合成関数の微分公式を使うと,
2tanx(tanx)′=2tanx⋅cos2x1=2tanx(1+tan2x)=2tanx+2tan3x
x=0
における二階微分の値は
0
このように,
cos2x1=1+tan2x を用いて分数を除去すると計算が楽です。
三階微分
2cos2x1+2⋅3tan2xcos2x1=2(1+tan2x)+6tan2x(1+tan2x)=2+8tan2x+6tan4x
x=0
における三階微分の値は
2
このように,
tanx の奇数階導関数は tanx の偶数次の項のみからなる式で表せます。
四階微分
16tanx(1+tan2x)+24tan3x(1+tan2x)=16tanx+40tan3x+24tan5x
x=0
における四階微分の値は
0
このように,
tanx の偶数階導関数は tanx の奇数次の項のみからなる式で表せます。
五階微分
16(1+tan2x)+120tan2x(1+tan2x)+120tan4x(1+tan2x)=16+136tan2x+240tan4x+120tan6x
x=0
における五階微分の値は
16
以上の結果から,tanx
を
x=0
で五次まで展開すると
11x+3!2x3+5!16x5=x+31x3+152x5
となることが分かります。
実は,各導関数について
隣り合う係数を交互に足し引きしていくと 0 になることが分かります。五階微分の場合だと
16−136+240−120=0
という感じです。