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tanxの高階微分とマクローリン展開

更新日時 2021/03/07

tanx\tan x のマクローリン展開(x=0x=0 におけるテイラー展開)は

tanx=x+13x3+215x5+17315x7+\tan x=x+\dfrac{1}{3}x^3+\dfrac{2}{15}x^5+\dfrac{17}{315}x^7+\cdots

tanx\tan xnn 階微分を n=5n=5 くらいまで計算してみましょう。いくつか面白い性質が発見できます。

目次
  • tanxの高階微分

  • ベルヌーイ数を用いた表現

tanxの高階微分

微分

(tanx)=1cos2x=1+tan2x(\tan x)'=\dfrac{1}{\cos^2x}\\ =1+\tan^2x →tanxと1/tanxの微分公式のいろいろな証明

x=0x=0 における微分係数は 11

二階微分

合成関数の微分公式を使うと,

2tanx(tanx)=2tanx1cos2x=2tanx(1+tan2x)=2tanx+2tan3x2\tan x(\tan x)'\\ =2\tan x\cdot \dfrac{1}{\cos^2x}\\ =2\tan x(1+\tan^2x)\\ =2\tan x+2\tan^3x

x=0x=0 における二階微分の値は 00

このように, 1cos2x=1+tan2x\dfrac{1}{\cos^2x}=1+\tan^2x を用いて分数を除去すると計算が楽です。

三階微分

21cos2x+23tan2x1cos2x=2(1+tan2x)+6tan2x(1+tan2x)=2+8tan2x+6tan4x2\dfrac{1}{\cos^2x}+2\cdot 3\tan^2x\dfrac{1}{\cos^2x}\\ =2(1+\tan^2x)+6\tan^2x(1+\tan^2x)\\ =2+8\tan^2x+6\tan^4x

このように, tanx\tan x の奇数階導関数は tanx\tan x の偶数次の項のみからなる式で表せます。

x=0x=0 における三階微分の値は 22

四階微分

16tanx(1+tan2x)+24tan3x(1+tan2x)=16tanx+40tan3x+24tan5x16\tan x(1+\tan^2x)+24\tan^3x(1+\tan^2x)\\ =16\tan x+40\tan^3x+24\tan^5x

このように, tanx\tan x の偶数階導関数は tanx\tan x の奇数次の項のみからなる式で表せます。

x=0x=0 における四階微分の値は 00

五階微分

16(1+tan2x)+120tan2x(1+tan2x)+120tan4x(1+tan2x)=16+136tan2x+240tan4x+120tan6x16(1+\tan^2x)+120\tan^2x(1+\tan^2x)\\ +120\tan^4x(1+\tan^2x)\\ =16+136\tan^2x+240\tan^4x+120\tan^6x

x=0x=0 における五階微分の値は 1616

以上の結果から,tanx\tan xx=0x=0 で五次まで展開すると

11x+23!x3+165!x5=x+13x3+215x5\dfrac{1}{1}x+\dfrac{2}{3!}x^3+\dfrac{16}{5!}x^5\\ =x+\dfrac{1}{3}x^3+\dfrac{2}{15}x^5

となることが分かります。

実は,各導関数について 隣り合う係数を交互に足し引きしていくと 00 になることが分かります。五階微分の場合だと 16136+240120=016-136+240-120=0 という感じです。

ベルヌーイ数を用いた表現

tanx\tan x のマクローリン展開は,sinx\sin xcosx\cos x ほどきれいに書くことはできません。

ベルヌーイ数 BnB_{n} というものを用いて

tanx=n=1(1)n122n(22n1)B2n(2n)!x2n1\tan x=\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}\dfrac{(-1)^{n-1}2^{2n}(2^{2n}-1)B_{2n}}{(2n)!}x^{2n-1}

と書けることが知られています。

(ベルヌーイ数はべき乗和の公式でも登場しました。ここでは詳しくは述べませんが,いつかもう少し詳しい記事を書けたらと思っています。)

三次の係数が 13\frac{1}{3} であることくらいは覚えておくと役立つかもしれません。

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