1. 高校数学の美しい物語
  2. 正四面体の中心角の2通りの求め方

正四面体の中心角の2通りの求め方

更新日時 2021/03/07

正四面体 ABCDABCD の中心を GG とする。このとき,正四面体の中心角 θ=AGB\theta=\angle AGB は,

cosθ=13\cos\theta=-\dfrac{1}{3} を満たす。

具体的には, θ109.5\theta\simeq 109.5^{\circ}

目次
  • 諸注意

  • 重心の性質を用いた証明(ややめんどう)

  • 立方体を用いた証明(きれい!)

諸注意

正四面体では,

・外心(外接球の中心)

・内心(内接球の中心)

・重心(位置ベクトルの平均)

・垂心(頂点から対面に降ろした垂線の交点)

は全て一致します。この点を「中心」と呼ぶことにします。

この記事では,AGB\angle AGB のことを「中心角」と呼んでいますが,この用語の使い方は一般的でない気がします。

以下では,cosAGB=13\cos\angle AGB=-\dfrac{1}{3} であることを2通りの方法で証明します。

重心の性質を用いた証明(ややめんどう)

1辺が 11 の正四面体について考えます。

1辺が 11 の正三角形の面積が 34\dfrac{\sqrt{3}}{4}

1辺が 11 の正四面体の体積が 212\dfrac{\sqrt{2}}{12}

であることを使います。→正三角形の面積,正四面体の体積

証明

AA から三角形 BCDBCD に下ろした垂線の足を HH とする。

このとき,

34×AH×13=212\dfrac{\sqrt{3}}{4}\times AH\times \dfrac{1}{3}=\dfrac{\sqrt{2}}{12} より,

AH=23=63AH=\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}}=\dfrac{\sqrt{6}}{3}

また,四面体の重心の性質より,AG:GH=3:1AG:GH=3:1 であるので,

AG=34AH=64AG=\dfrac{3}{4}AH=\dfrac{\sqrt{6}}{4}

対称性より,BG=64BG=\dfrac{\sqrt{6}}{4}

よって,三角形 ABGABG に余弦定理を使うと,

cosθ=AG2+BG2AB22AGBG=616+61612616=13\cos\theta=\dfrac{AG^2+BG^2-AB^2}{2AG\cdot BG}\\ =\dfrac{\frac{6}{16}+\frac{6}{16}-1}{2\cdot\frac{6}{16}}\\ =-\dfrac{1}{3}

立方体を用いた証明(きれい!)

正四面体in立方体

立方体の4つの頂点をうまく選ぶことで,正四面体を構成することができます。→正四面体の体積を計算する

これを利用すれば cosθ=13\cos\theta=-\dfrac{1}{3} を非常に簡単な計算で示すことができます。

証明

座標空間上に正四面体 ABCDABCD を以下のように構成する:

A(0,0,0)A(0,0,0)B(2,2,0)B(2,2,0)C(2,0,2)C(2,0,2)D(0,2,2)D(0,2,2)

このとき,正四面体の中心 GG の座標は (1,1,1)(1,1,1) となる。

GAundefined=(1,1,1)\overrightarrow{GA}=(-1,-1,-1)

GBundefined=(1,1,1)\overrightarrow{GB}=(1,1,-1)

より,

cosθ=GAundefinedGBundefinedGAundefinedGBundefined=11+133=13\cos\theta=\dfrac{\overrightarrow{GA}\cdot\overrightarrow{GB}}{|\overrightarrow{GA}||\overrightarrow{GB}|}\\ =\dfrac{-1-1+1}{\sqrt{3}\cdot\sqrt{3}}\\ =-\dfrac{1}{3}

人気記事
  1. 高校数学の美しい物語
  2. 正四面体の中心角の2通りの求め方