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関数のグラフの拡大・縮小の証明と例

更新日時 2021/03/07

関数のグラフの拡大の公式:

y=f(x)y=f(x) のグラフを原点中心に xx 軸方向に AA 倍,yy 軸方向に BB 倍させたグラフは yB=f(xA)\dfrac{y}{B}=f(\dfrac{x}{A}) となる。

  • 1<A1 <A のとき拡大,0<A<10 <A <1 のとき縮小,A=1A=-1 のとき yy 軸に関する対称移動を表します。
  • 1<B1 <B のとき拡大,0<B<10 <B <1 のとき縮小,B=1B=-1 のとき xx 軸に関する対称移動を表します。
目次
  • グラフの拡大の公式の証明

  • グラフの拡大と平行移動による仲間

グラフの拡大の公式の証明

グラフの変換に関する以下の定石に従って公式を導出します。(→グラフの平行移動の公式の証明と例

方針:1: y=f(x)y=f(x) 上の点 (x,y)(x,y) を「変換」した点を (X,Y)(X,Y) とおき,X,YX,Y をそれぞれ x,yx,y で表す。

2: x,yx,y について解く。

3: y=f(x)y=f(x) に代入して X,YX,Y の関係式を求める。

証明

1: (x,y)(x,y) を原点中心に xx 軸方向に AA 倍, yy 軸方向に BB 倍拡大して (X,Y)(X,Y) になったとする:

X=Ax,Y=ByX=Ax,Y=By

2: x,yx,y について解く:

x=XA,y=YBx=\dfrac{X}{A}, y=\dfrac{Y}{B}

3: y=f(x)y=f(x) に代入して X,YX,Y の関係式を求める:

YB=f(XA)\dfrac{Y}{B}=f(\dfrac{X}{A})

よって,拡大後の点は yB=f(xA)\dfrac{y}{B}=f(\dfrac{x}{A}) 上にある。

この三段階の定石は応用範囲が広く非常に重要なので完璧にこなせるようになっておきましょう。

グラフの拡大と平行移動による仲間

グラフの拡大・縮小と平行移動を組み合わせることでかなり多くのグラフを簡単に描くことができます!(平行移動に関しては,グラフの平行移動の公式の証明と例を参照してください。)

グラフが平行移動,拡大・縮小によって移り変われるときにそれらを「仲間(=回転を許容しない相似)」と呼ぶことにします。仲間同士は本質的に同じ関数とみなせます。

・一次関数は全て y=xy=x の仲間である。

y=xy=xyy 軸方向に aa 倍: ya=x\dfrac{y}{a}=x

さらに,yy 軸方向に bb 平行移動: y=ax+by=ax+b

つまり,一次関数の形は本質的に1つです。

・二次関数は全て y=x2y=x^2 の仲間である。

y=x2y=x^2yy 軸方向に aa 倍: ya=x2\dfrac{y}{a}=x^2

さらに xx 軸方向に pp , yy 軸方向に qq 平行移動: y=a(xp)2+qy=a(x-p)^2+q

これで全ての二次関数を表せます。

つまり,二次関数の形は本質的に1つです。

より詳しくは,→全ての放物線が相似であることの証明

・三次関数 y=x3y=x^3y=x3xy=x^3-x は仲間ではない。

どう頑張っても拡大と平行移動で移せません。

つまり,三次関数の形は本質的に複数あります。(単調なものとでこぼこなもの)

・円は全て仲間

x2+y2=1x^2+y^2=1rr 倍に拡大: (xr)2+(yr)2=1(\dfrac{x}{r})^2+(\dfrac{y}{r})^2=1

平行移動: (xa)2+(yb)2=r2(x-a)^2+(y-b)^2=r^2

これで全ての円を表せます。

実は,xx 軸方向と yy 軸方向の拡大率を別々に r1,r2r_1,r_2 と指定してやれば楕円も「仲間」であることが分かります。

(xa)2r12+(yb)2r22=1\dfrac{(x-a)^2}{r_1^2}+\dfrac{(y-b)^2}{r_2^2}=1

・一次の分数関数は全て仲間

y=1xy=\dfrac{1}{x}y=ax+bcx+dy=\dfrac{ax+b}{cx+d} は仲間です。(練習問題)

つまり,y=1xy=\dfrac{1}{x} をうまく拡大,平行移動することでどんな(一次の)分数関数のグラフも描くことができます!

平行移動と拡大を組み合わせることでいろいろなグラフを統一的に見ることができます,実は回転や逆数を取る操作を入れるともっと仲間が増えます。

基本的な数学公式一覧

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