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n本の直線の交点の数

更新日時 2021/03/07
問題

平面上に nn 本の直線を引くとき交点の数の最大値 ana_n を求めよ。

易しい問題ですが,考え方が重要かつ有名な問題なので紹介します。

目次
  • 漸化式を用いた解法

  • コンビネーションを用いた解法

  • 一般の位置

漸化式を用いた解法

n本の直線の交点

様子をつかむために nn が小さい場合について実験してみます。

n=2n=2 のとき a2=1a_2=1

n=3n=3 のとき a3=3a_3=3

n=4n=4 のとき a4=6a_4=6

交点の数をできるだけ増やすには,

「今までに引いた直線に平行にならないようにする」かつ

「今までにある交点を通らないようにする」必要があることが分かります。

このことに注意すると,以下の解答が思いつきます。

解答

交点をできるだけ増やそうとすると,kk 本目の直線を引くときに新たに k1k-1 個の交点が発生するので,

ak=ak1+k1a_k=a_{k-1}+k-1

よって,この式を k=2k=2 から k=nk=n まで足し合わせると,

an=a1+1+2+3++(n1)=12n(n1)a_n=a_1+1+2+3+\cdots +(n-1)=\dfrac{1}{2}n(n-1)

コンビネーションを用いた解法

賢い人は一瞬で以下の解答が思いつくでしょう。

解答

2本の直線を選ぶと交点が1つ定まるので,交点は最大で nC2{}_nC_2 本。

nn 本の直線のどの2本の直線も平行でない」かつ

nn 本の直線のどの3本も一点で交わらない」

ならば任意の2本の直線の組に対して別々の交点が定まるので,実際に交点の数 nC2{}_nC_2 が達成される。

一般の位置

上記のいずれの解答中にも述べたように,交点の数が最大となるためには2つの条件が満たされる必要がありました:

nn 本の直線のどの2本の直線も平行でない」かつ

nn 本の直線のどの3本も一点で交わらない」

このような nn 本の直線は「一般の位置にある」といいます。

平面上に適当に直線を nn 本引くと,ほぼ100%一般の位置にある直線群が得られます。(「適当に」とは正確には一様分布を用いて表現します)

この「一般の位置」という考え方は,数学と現実の問題を結びつけるときに大事な概念になります。

この概念は様々な場面で登場します。「ほとんど1に近い確率で」「測度0集合上を除いて」「almost everywhere」「generic」など様々な表現がありますが,全て意味していることは同じです。

  • 00 以上 11 以下の適当な実数を2つ選ぶとそれらはほぼ間違いなく一致しない
  • 平面上に適当に3点うつと一般的には三角形ができる(同一直線上にはない)

工学では起こる確率が十分0に近いような事象はスルーすることが多いのです。もちろん一様分布が適用できない場合もあり,その場合は対称性がある場合もきちんと考える必要があります。

3回切ればケーキを7個に分割することができます(等分ではないので不公平ですが)

Tag:漸化式の解き方11パターンと応用例まとめ

Tag:数学Bの教科書に載っている公式の解説一覧

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