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二変数の二次関数

更新日時 2021/03/07

二変数の二次関数

f(x,y)=ax2+bxy+cy2+dx+ey+ff(x, y)=ax^2+bxy+cy^2+dx+ey+f

に関する問題は入試や定期試験で頻出なので,解き方を3つ紹介します。

目次
  • 二変数の二次関数に関する問題

  • 1:平方完成による解法

  • 2:偏微分を用いる解法

  • 3:判別式を用いる解法

二変数の二次関数に関する問題

上記の f(x,y)f(x,y) 頻出の問題としては,

  • f(x,y)f(x,y) の最大値(最小値)とそのときの (x,y)(x, y) を求める問題
  • 不等式 f(x,y)0f(x, y)\geq 0 を証明する問題

などがあります。

不等式の問題は最小値を求める問題に帰着されるので,以下では f(x,y)=x2+2xy+2y26x+4y1f(x,y)=x^2+2xy+2y^2-6x+4y-1 の最小値を求める問題を例に考えていきます。

このページでは,二変数の二次関数の最小値を求める3つの方法を紹介します。

1:平方完成による解法(定番)

2:偏微分を用いる解法(計算が一番楽)

3:判別式を用いる解法(考え方が重要)

いろいろな解法を知っておくと,問題が多少変形されたときにもどれかの解法が使えて助かった!ということが往々にしてあるので,平方完成以外の方法もぜひ覚えてください。

1:平方完成による解法

方針: 「多変数の問題は最小次数の変数の1変数関数と見る」という鉄則に従います。この場合 x,yx, y ともに二次なのでどちらでもできます。

f(x,y)f(x,y)xx についての二次関数と見てから平方完成すると,

f(x,y)=x2+2xy+2y26x+4y1=(x+y3)2+y2+10y10f(x, y)=x^2+2xy+2y^2-6x+4y-1\\ =(x+y-3)^2+y^2+10y-10

さらに,残った yy についての部分を平方完成すると,

f(x,y)=(x+y3)2+(y+5)235f(x, y)=(x+y-3)^2+(y+5)^2-35

よって,y=5,x=8y=-5, x=8 のとき最小値 35-35

また,yy について先に平方完成しても同様にできます:

f(x,y)=2(y+x2+1)2+x228x3=2(y+x2+1)2+12(x8)235f(x,y)=2(y+\dfrac{x}{2}+1)^2+\dfrac{x^2}{2}-8{x}-3\\ =2(y+\dfrac{x}{2}+1)^2+\dfrac{1}{2}(x-8)^2-35

ただし,x2x^2 の係数が1であるのに対して y2y^2 に対する係数が 22 なので計算途中で分数が出現してしまいます。一般的に 二次の係数の絶対値が1である変数について整理した方が計算が楽です。

2:偏微分を用いる解法

ちょっとズルいですが,計算が楽なので検算に役立ちます。

方針:最小→極小→微分が0という数2の考え方を使います。 yy を固定して xx について微分することを偏微分といい,fx\dfrac{\partial f}{\partial x} で表します。偏微分が0になることは最小値を与えるための必要条件です。

yy を固定して f(x,y)f(x,y)xx についての関数として見て微分すると,

fx=2x+2y6=0\dfrac{\partial f}{\partial x}=2x+2y-6=0

同様に yy について微分すると,

fy=2x+4y+4=0\dfrac{\partial f}{\partial y}=2x+4y+4=0

これを解いて,x=8,y=5x=8, y=-5

もとの関数に代入して最小値は 35-35

注:(例えば f(0,0)=1f(0,0)=-1 なので 35-35 が最大値になることはない)

x=8,y=5x=8,y=-5 は最小値を与える必要条件に過ぎません。

一般に微分が 00 となったからと言って最小値を与えるとは限らないのでご注意下さい。ただ,二変数の二次関数では多くの場合「最小値を与える候補」が一つに絞られるので, 最小値が存在することを仮定すれば答えが求まります。

3:判別式を用いる解法

方針: 「(二次の係数が正の)二次関数の最小値が0以下⇔判別式が0以上」という重要な考え方を用います。

f(x,y)=kf(x, y)=k となる (x,y)(x, y) が存在する

f(x,y)kf(x, y)-k の判別式 DD が0以上。

ここで,

D4=(y3)2(2y2+4y1k)=y210y+10+k=(y+5)2+35+k\dfrac{D}{4}=(y-3)^2-(2y^2+4y-1-k)\\ =-y^2-10y+10+k\\ =-(y+5)^2+35+k

となり k35k\geq -35 が分かる。

この解法は本質的に平方完成と同じなので実践では平方完成を用いた方がスマートです。ただし,判別式の考え方は重要なのでマスターしておいてください。

判別式を用いた解法の例:

1つの問題に対して複数の解法を考えるべし!

Tag:偏微分の高校数学への応用

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