(1)
シンプルにパラメタ表示を求めましょう。点 P,Q が xy 平面上にあるという条件がかなり強く効いてきます。
(1)
線分 PQ の中点 M の座標を (X, Y, Z) で表す。
条件より P,Q は xy 平面上にあるため,P(x1, y1,0),Q(x2, y2, 0) と表される。それぞれ半径 5 の球面上にあるため,
x12+y12=25x22+y22=25
を満たす。
点 P,点 Q は異なる2点であるため,中点 M は端点を除く弦 PQ 上にある。点 M は円 x2+y2=25, z=0 の内部に存在する。つまり.X2+Y2<25 を満たす。逆に x2+y2<25, z=0 上の点をとると,それを中点とする弦 PQ をとることができる。
三角形 PQR の重心の z 座標が 1 であるため,R の z 座標は 3 になる。また,R は S 上の点であるため,x2+y2=16, z=3 上に存在する。よって,実数 u (0≦u<2π) を用いて R(4cosu, 4sinu, 3) と表される。
三角形 PQR の重心 G が (2, 0, 1) であることから
x1+x2+4cosu=6y1+y2+4sinu=0
である。よって X, Y, Z は
XYZ=2x1+x2=3−2cosu=2y1+y2=−2sinu=0
と表される。よって,M は,中心 (3, 0),半径 2 の xy 平面上の円周上にある。
このうち X2+Y2=25 の点を取り除くと点 M の軌跡は下図になる。

(2)
直線 PQ と直線 OM が直交することに気付けば簡単に条件式が得られます。とはいえ,必要十分性を満たしているかどうかはナイーブな問題になります。今回の解答では何と何が同値になるのか比較的丁寧に(ややくどく)説明しました。
(2)
以下,z=0 上で議論をする。(1) 同様に考えることで (x, y) は x2+y2≦25 及び (x, y)=(5, 0) を満たす。
直線 OM と直線 PQ は直交するため,直線 PQ は
(3−2cosu){x−(3−2cosu)}−(2sinu){y+2sinu}=0⋯(∗)
と表される。なお,(1) より M は (5, 0) にならないため, u=π であることに注意する。
以上より次の2つが同値である。
- (x, y) は,線分 PQ の軌跡に入る。
- (x, y) は,x2+y2≦25 及び (x, y)=(5, 0) を満たした上で,(∗) を満たす実数 u (0≦u<2π,u=π) が存在する。
u=π の場合,直線 PQ の式は x−5=0 となる。x2+y2≦25 及び (x, y)=(5, 0) の下で x−5=0 を満たす (x, y) は存在しない。よって,次の2つが同値であることが分かる。
- (x, y) は線分 PQ の軌跡に入る。
- (x, y) は,x2+y2≦25 及び (x, y)=(5, 0) を満たした上で,(∗) を満たす実数 u (0≦u<2π) が存在する。
(注→ u=π を外すことができた)
(∗) を展開して整理すると
(x−6)cosu+ysinu=23x−13
となる。三角関数の合成により
(x−6)2+y2sin(u+θ)=23x−13
である。ここで θ (0≦θ<2π) は
sinθcosθ=(x−6)2+y2x−6=(x−6)2+y2y
を満たす。(x, y) は中心 (0, 0),半径 5 の円周の内側に存在するため,x−6 が 0 になることはない。よって θ=0 である。
0≦u<2π より sin(u+θ) は −1 から 1 までのすべての実数をとり得る。
よって (x, y) が (∗) を満たす実数 u (0≦u<2π) が存在することと,(x, y) が次の式
−1≦2(x−6)2+y23x−13≦1
を満たすことは同値である。
分子をはらうと
(3x−19)2≦4(x−6)2+4y2
となる。整理することで
4(x−3)2−5y2≦1
を得る。
以上より求める範囲は
である。
図示すると以下の斜線部になる。

例年に比べると少々優しめではあるものの,東大理系数学の大問3の風格を感じます。