群数列の問題と解き方のコツ
ある数列を,一定の法則で区切ってグループ分けしたものを群数列と呼ぶ。
この記事では,例題をもとに群数列の考え方を解説します。
群数列の問題の解き方・コツ
群数列についてのまとめ
群数列の問題の解き方・コツ
以下の問題を解きながら,群数列に必要な解き方を学んでいきましょう。
と表される群数列において,
(1) 第 群の初項を求めよ。
(2) 第 群の総和を求めよ。
(3) は第何群の何項目か答えよ。
群の法則を考える
群数列の問題を解くには,数列がどのような法則で各群(グループ)に分けられているのか考える必要があります。
例題の場合には第 群に 個の項が含まれるという法則でグループが作られています。
群の法則を考えることで,各群の項の個数を特定できます。
各群の初項と末項を考える
各群の初項と末項が元の数列の何番目の項なのか考えることによって,各群の初項と末項を特定できます。
今回の群の法則は第 群に 個の項が含まれるというもの。
群までに含まれる項数は であり,もとの数列は公差 の等差数列であるので,第 群の初項は, の時もこの式を満たすので,
が解となる。
この問題では,群の法則を考えて 群までに含まれる項の数を数えることで第 群の最初の項を求めました。
第 群に含まれる項の数は 個であると(1)を解く過程で求めた。
また,第 群の末項はもとの数列の なので,第 群の末項は となる。
初項と末項を求め,項数も求めたのでこの群の総和を求めることができる。
等差数列の公式を用いると, であるとわかる。
まず, が第何群に入っているのか求める必要がある。
が第 群に入っているとした場合, となり,(1)から 群の初項はわかるので,この不等式を満たす は であるとわかる。
ここで は第 群に含まれることがわかり,第 群の初項は(1)より であるとわかるので, は第 群の 番目の項であるとわかる。
では,別の問題も解いてみましょう。
と表される群数列において, は第何群の何項目か答えよ。
今回の群の法則は第 群に 個の項が含まれるというものになっている。
第 群の初項を求める。 群までに含まれる項数は であり,もとの数列は公差 の等差数列であるので,第 群の初項は, の時もこの式を満たすので,
が初項となる。
が第 群に入っているとした場合, となり,(1)から 群の初項はわかるので,この不等式を満たす は であるとわかる。
ここで は第 群に含まれることがわかり,第 群の初項は であるとわかるので, は第 群の 番目の項であるとわかる。
群数列についてのまとめ
以上の問題で必要な考え方は,群の法則を考えることと各群の初項と末項を考えることでした。
難関大の問題でも群数列の問題は,基本的にはこの解き方を使って丁寧に考えるだけで解けます。様々な問題を解いて訓練しましょう。
群数列の問題はどんどん規模が大きくなっていく感じがして好きです。