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ガンマ分布の意味と期待値、分散

更新日時 2021/03/07

確率密度関数が

f(x)=xn1exμΓ(n)μn(x0)f(x)=x^{n-1}\dfrac{e^{-\frac{x}{\mu}}}{\Gamma(n)\mu^n}\:(x\geq 0)

で表される確率分布をガンマ分布と言う。 μ\munn は正のパラメータ。

ただし,Γ(n)\Gamma(n) はガンマ関数です。 nn が正の整数のときは Γ(n)=(n1)!\Gamma(n)=(n-1)! です。→ガンマ関数(階乗の一般化)の定義と性質

目次
  • ガンマ分布の意味

  • ガンマ分布と指数分布の関係

  • ガンマ分布の期待値,分散

  • 補足

ガンマ分布の意味

ガンマ分布は, 期間 μ\mu ごとに1回くらい起こるランダムな事象が nn 回起こるまでの時間の分布を表します(理由は後述)。

例えば「10年に一度の割合でランダムに起こるイベントが3回起こるまでに何年かかるか」という問題には「期待値は30年。確率分布としてはパラメータが μ=10\mu=10n=3n=3 のガンマ分布が対応」と答えることができます。

ガンマ分布と指数分布の関係

ガンマ分布が,ランダムな事象が nn 回起こるまでの時間の分布であることは以下の2つから分かります。

  1. 指数分布は期間 μ\mu ごとに1回くらい起こるランダムな事象が 11 回起こるまでの時間の分布を表す。

  2. X1,X2,,XnX_1,X_2,\cdots,X_n が互いに独立に平均 μ\mu の指数分布に従うとき,Y=X1+X2++XnY=X_1+X_2+\cdots +X_n はパラメータが μ\munn のガンマ分布に従う。

定理1の導出は指数分布の意味と具体例を参照してください。

定理2の導出は「帰納法+確率密度関数の畳込みの計算」でできます。モーメント母関数を使ってもできます(詳細は省略します)。

ガンマ分布の期待値,分散

ガンマ分布の期待値は nμn\mu,分散は nμ2n\mu^2 です。

導出方法は3通りあります。

  1. 定義に従って確率密度関数から計算

  2. モーメント母関数から計算

  3. 指数分布との関係で述べた定理2を使って計算(nn が整数の場合のみ使える)

ここでは3つめの方法で計算してみます。

期待値の導出

上記の定理2より,ガンマ分布の期待値は,

E[Y]=E[X1+X2++Xn]=E[X1]+E[X2]++E[Xn]=nμE[Y]=E[X_1+X_2+\cdots +X_n]\\ =E[X_1]+E[X_2]+\cdots +E[X_n]\\ =n\mu

(途中で和の期待値は期待値の和を使った)

分散の導出

同様に,ガンマ分布の分散は,

V[Y]=V[X1+X2++Xn]=V[X1]+V[X2]++V[Xn]=nμ2V[Y]=V[X_1+X_2+\cdots +X_n]\\ =V[X_1]+V[X_2]+\cdots +V[X_n]\\ =n\mu^2

(ただし,X1,X2,,XnX_1,X_2,\cdots,X_n が独立なので和の分散が分散の和になることを用いた)

補足

  • ガンマ分布は nn が整数でない場合についても考えることができます。nn2n\to \dfrac{n}{2}μ2\mu\to 2 とすれば自由度 nn のカイ二乗分布になります。→正規分布の二乗和がカイ二乗分布に従うことの証明

  • ガンマ分布は正規分布の精度(分散の逆数)の共役事前分布です。

確率分布がマイブームです。

Tag:いろいろな確率分布の平均,分散,特性関数などまとめ

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